杉本和巳の発言 (財務金融委員会)

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○杉本委員 維新の杉本和巳です。
 本日は、日銀、日本銀行総裁、黒田総裁と質疑ができる、望外の喜びでありますし、総裁は第三十一代総裁でいらっしゃるということで、なりたくてもなれない、本当の重責を担われているということを民間出身の私としては感じる次第でありますが。
 きょうは、ちょっと冒頭、長くなるかもしれませんが、私どもは未来への責任があるということで、これは黒田総裁もお持ちですし、今外されていますけれども、麻生副総理・財務大臣もお持ちだというふうに思っています。
 そんな意味から、与野党ともにこの国会の状況はやはり反省すべきではないかということで、私どももその一翼を担っているわけでありますけれども、審議は極めて大切である。未来への責任があるからこそ、本日は未来への警鐘を鳴らさせていただきたいなという思いであります。
 そして、きょう、福井総裁の口述のお話が日経新聞に載っておりました。その中で、政策点検が必要だというようなコメントも、これは、福井総裁が言っておられたのではなかった言葉に、記事としてあったんですけれども、政策点検をぜひお願いしたいというのがきょうの質疑の趣旨でございます。
 いわゆる量的緩和あるいは異次元緩和ということが本当に続いていて、よく単純に、出口戦略をどうするんだとか出口論をどうするんだという単純な答えを求める方が結構いらっしゃいますけれども。
 現実が走っているということなので、そう簡単にそのことを表に出してということは難しいと思うんですけれども、実際のところは、日本銀行、きょうは三人の理事の方々もお運びいただいているので、私の思いとしては、政策点検並びに政策変更に向けての研究というか、これをひそかにしていただきたいという思いでございますし、いずれの日か、政策決定会合はいつもオープンになりますけれども、本当の議論というものは、公文書管理、今問題があると思いますけれども、日銀の中で行われる議論については、いずれの日かにきちっと公開されるということをお願いしつつ、政策点検をお願いしておきたいと思っています。
 私の思いは、日本の財政金融、これはもうピンチであって、ちょっとそれは不適切だと言われても、やはり墜落リスクというのがあると思っているんですけれども、これを何とか軟着陸、ソフトランディングさせることも考えていく時期に来ているということで、前の財金のときにも、三十分の質疑時間で二十分ぐらい一方的に麻生さんに申し上げたことがございますけれども、そんなことで、ちょっと、未来への責任ということで、備えもしておいていただきたいと思っています。
 またちょっとそれるんですけれども、きょう、この委員会が始まる前に、BSの一チャンネルでヒトラーユーゲントスというのを後編をやっていまして、若者が要はヨーロッパ戦線に、子供たちが最前線に行かされるというようなことの中で戦争の悲惨さをうたっていました。
 よく大物の自民党の政治家さんとかともお話しするんですけれども、今の経済情勢が戦前に似ているんではないかということなんですけれども、ヒトラーユーゲントスを見ますと、命を失い、お金も財産も、生命財産両方失うということでありますけれども、せいぜい、この財政という問題、金融という問題については命は失わなくて済むので、ちょっと違うかなというふうにも思っています。
 ただ、また、一句、いつも万葉集を詠む方がいらっしゃいますけれども、一つだけ触れておきたいなというのが、杜甫の「春望」の最初の節だけは、子供のころ、中学か高校で学んだ記憶があるんですけれども、国破れて山河あり、城春にして草木深し、こういう言葉があります。
 しかし、命はやはり大事なんで、戦争はしてはいけないですけれども、財政は何とか軟着陸というふうに考えております。
 ちょっとめくってみますと、イギリスも、大英帝国から英国、今はUKで、また分散のリスクが、分裂というか、ユナイテッドがなくなる可能性がありますけれども、思い起こしますと、一九七六年に戦後の英国病の行き詰まりからIMFの支援を受けるということがありましたので、やはり先進国であっても危機は起こり得るという認識を持っていただきたいと思います。
 それで、ちょっと今外されていますけれども、ステーツマンとポリティシャンという言葉があって、某大学を受けるときに、私は、英語が実力は大丈夫かということで、電話でかかってきてインタビューを受けましたけれども、とうとうとそのステーツマンとポリティシャンの違いを申し上げましたけれども。
 ステーツマンというのはやはり国の未来を思っているということだと思いますので、そういった意味で、麻生さんはいらっしゃいませんけれども、米国のトランプ大統領に対しても、あるいは中国の習近平国家主席に対しても、こびず、譲らず、言うべきは言うという姿勢を持っておられる数少ない日本の閣僚だというふうに思っていますので、決してお世辞じゃないんですけれども、そういう姿勢は学ばせていただきたいなと思っています。
 それで、質問にようやっと入らせていただくんですが、ちょっと時間が多分なくなると思うので、二十七日に、日銀のバランスシートの上期、PLの方も上期の分が発表になって、ニュース性としては最大の状況になっているというのがありました。ちょっと順番を変えて、ポリシーミックスと構造問題について総裁の御見解を伺えればと思いますけれども。
 OECDの二十一日公表の世界経済見通しでは、各国政府、これは日本だけの話ではないと思いますけれども、各国政府が政策や投資方法を改革しない限り世界経済は改善されないと警告、チーフエコノミストのローレンス・ブーン氏は、当局の対応が目先の財政金融政策にとどまる限り世界経済は今後数十年にわたって停滞するとの見方を示した、それで、括弧書きで、より大きな懸念は構造的変化に対する無策を反映して見通し悪化が続くことだとして、こうした変化を金融財政政策で対処できる一時的なものと考えれば政策の誤りとなろう、これは構造的な問題だと論じた。これはブルームバーグのニュースです。
 それで、これは新聞記事で、十一月十三日、FRBのパウエル議長は議会証言で、政府債務は経済成長を上回るペースで増加しており、長期的には持続不可能だと指摘したということで、非常に責任の重い発言をパウエルさんはされておられます。
 また、前日銀総裁の白川方明、三十代総裁は、著書で、「中央銀行」というこんな厚い本で、ちょっと、野田総理とか安住さんは結構頑張ってくれたとか、共産党の先生も意外と仲よしだみたいな話が書いてあったりするんですけれども、私が行間に読み取るのは、このデフレの元凶というのは少子高齢化で、なかなか退治できないんだというようなことが、明確に言い切った言葉ではないんですけれども、そこかしこに、この高齢化、少子化がデフレへとつながっているような表記がなされているのを拝見しています。
 また、七百三十一ページのところに、独立性のところで、通貨の安定のためには財政の持続可能性への信認が不可欠、潜在成長率低下傾向、高齢化、少子化の進展、社会的分断現象等の環境変化を踏まえると財政のバランス維持に必要なコンセンサスの形成は容易ではない、財政の持続可能性に対する信認が低下すると究極的には通貨の安定性が損なわれると書いておられます。
 そんなことで、現行のポリシーミックス、今も、総裁に御無礼かもしれませんが、現在の通貨及び金融調整に関する報告ということで御説明いただいたんですけれども、このOECDのチーフエコノミストの指摘のように、財政もそれなりに出動が必要だという議論もあって、私も、そういう部分は感じるところがあります。一方で、金融政策も異次元緩和をしていますということなんですけれども。
 このポリシーミックスというのが、ちょっと更に加えますと、リチャード・クー氏はこう言っているんですけれども、従来型のポリシーミックスではもはや立ち行かなくて、それで、いわゆるデフレギャップというか需要不足、これに対しては、残り五分になってしまいましたが、よい財政政策が必要なんだということ。
 ただ無作為に何でもかんでもいわゆる国土強靱化でどんな川も補強しちゃうというようなことをやったら、もはやこの国はもたないわけなので。川の補強でも、本当に必要なところで、効果を生むところへの投資というのは、BバイCを考えて、効果を生むであろうから。需要がない中で政府の出動というのは必要だと思っていますけれども。
 一方で、構造的な問題、きょう宗清さんが麻生さんに質問されていて、やはり、我が国の少子高齢化の中での社会保障費の莫大な伸びというか、これを退治しない限り二%の目標も達成はかなり厳しいし、達成できたのは、副総裁が、前、若田部さんがおっしゃっていたのは、例外的なのかもしれないですが、それこそ、申し上げたイギリスだけであるというようなお話があったんですが。
 本当に従来型のポリシーミックスを続けていてよいと、なかなか御答弁しにくいと思いますけれども、胸のうちにおさめていただく私の思いということで結構ですけれども、現在のお立場として、このポリシーミックスのあり方についての御見解を伺えればと思います。

発言情報

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発言者: 杉本和巳

speaker_id: 3632

日付: 2019-11-29

院: 衆議院

会議名: 財務金融委員会