安倍晋三の発言 (本会議)
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○内閣総理大臣(安倍晋三君)(続) よろしいでしょうか。
トウモロコシ輸入についてお尋ねがありました。
トウモロコシの購入について、私からトランプ大統領に対し、我が国では、本年に入り、トウモロコシ等に寄生する害虫の被害対策の一環として、海外のトウモロコシの前倒し購入を含む代替飼料の確保対策を実施することとしている、これは民間企業が購入するものであるが、飼料用トウモロコシの多くが米国から買われていることから、その対策の実施によって米国のトウモロコシが前倒しで購入されることを期待していると説明しましたが、米国と約束や合意をしたとの事実はありません。
日米貿易交渉における自動車関税の取扱いについてお尋ねがありました。
具体的な関税の撤廃時期は今後の交渉の中で決まっていくことになりますが、今回の日米貿易協定においては、自動車及び自動車部品について、さらなる交渉による関税撤廃を明記します。
さらに、この協定が誠実に履行されている間、日本の自動車及び自動車部品に対して、米国通商拡大法第二三二条に基づく追加関税が課されることがない旨を私からトランプ大統領に直接確認いたしました。
その上で、こうした交渉結果については、我が国の自動車工業会から、自動車分野における日米間の自由で公正な貿易環境が維持強化されるものであるとの評価が既に発表されていると承知しています。まさに国益にかなう結果を得ることができたと考えています。
農業者戸別所得補償法案についてお尋ねがありました。
旧戸別所得補償制度については、全ての販売農家を対象に交付金を支払うものであったことから、担い手への農地の集積ペースをおくらせる面があったと考えています。また、十分な国境措置がある米について交付金を交付することは、他の農産物の生産者や他産業、納税者の理解を得がたい等の課題があります。
そして、何よりも、主食用の米は、需要が年々減少しています。旧戸別所得補償制度のように米への助成を基本にするのであれば、米の過剰作付を招き、需要のある作物への転換は進みません。それでは農家の所得向上にはつながりません。
このため、安倍内閣では、旧戸別所得補償制度は廃止し、麦、大豆、飼料用米といった需要のある作物の生産振興を図っています。また、農地バンクによる農地集積や輸出促進など、前向きな政策を強化してまいりました。
これにより、生産農業所得は三年連続で増加して九千億円も拡大し、農林水産品の輸出は六年連続で過去最高を更新し、九千億円を超えました。
こうした新しい農業を切り開くための政策を更に力強く展開し、農家の所得向上を実現してまいります。
普天間飛行場の辺野古移設についてお尋ねがありました。
沖縄に米軍基地が集中する現状は、到底是認できません。沖縄の負担軽減は政府の大きな責任です。
その中で、住宅や学校で囲まれ、世界で最も危険と言われる普天間飛行場が固定化され、危険なまま置き去りにされることは、絶対に避けなければなりません。これは、地元の皆様との共通認識であると思います。
普天間の全面返還を日米で合意してから二十年を超えた今もなお返還が実現しておらず、もはや先送りは許されません。
これからも、地元の皆様と対話を積み重ね、御理解を得る努力を続けながら、普天間飛行場の一日も早い全面返還の実現に向けて全力で取り組んでまいります。
イージス・アショアの配備についてお尋ねがありました。
イージス・アショアについて、説明資料の誤りや緊張感に欠けた不適切な対応があったことは、極めて遺憾です。
他方、厳しい安全保障環境の中、国民の命を守り抜くため、イージス・アショア二基の導入はどうしても必要です。
イージス・アショアの配備の決定に当たっては、あくまでも正確なデータに基づく客観的な検討が前提です。
今後、調査の外部委託や専門家による検証などを通じ、不適切な調査を徹底的にやり直し、国民の皆様と地元の方々に正確で丁寧な説明が可能となるよう、全力で取り組んでまいります。
教員の長時間勤務についてお尋ねがありました。
教員の勤務実態を踏まえ、業務の見直しなどを行い、教員の業務負担の軽減を図ることは喫緊の課題であると認識しております。
このため、勤務時間の上限に関するガイドラインの徹底、部活動や給食費徴収の事務に係る業務の効率化、小学校の英語専科教員の配置など、学校の指導、事務体制の強化などに総合的に取り組んできたところであります。さらに、学校における働き方改革を推進するため、業務量の適正管理等に関する指針の策定などを内容とする法案の提出準備を行っております。
教育予算や教職員配置の国際比較についてお尋ねがありました。
OECDが行っている調査によると、二〇一五年における在学者一人当たりの公財政支出額の順位は、小中高校段階で三十三カ国中十五位となっています。また、二〇一六年における教員一人当たり生徒数の順位は、小学校段階で三十四カ国中二十四位、中学校段階で三十カ国中二十位となっており、いずれもOECD諸国の中で最低水準であるとの御指摘は当たりません。
なお、今般、消費税の使い道を見直し、税収を子育て世代、子供たちに大胆に振り向けることで、幼児教育、保育の無償化、そして真に必要な子供たちの高等教育の無償化を実現したところです。
大学入試の英語民間検定試験についてお尋ねがありました。
グローバル人材を育成する上で、英語は重要なツールであり、読む、聞く、話す、書くの四技能を総合的に育む必要がありますが、現在の大学入試センター試験では、その全てを評価することは困難です。このため、二〇二〇年度から民間の英語検定試験の本格的な活用を図ることとしています。
その実施に当たっては、各大学側の試験活用方法の早期確定、トラブル発生時の再試験の実施など、安心して受験できる体制を整えることとしており、さらに、高校、大学関係者による協議を通じて、受験生の皆さんの不安の払拭に向けて、よりきめの細かい対応を促してまいります。
あいちトリエンナーレについてお尋ねがありました。
補助金の交付等については、それぞれの所管官庁、実施機関において、法令や予算の趣旨にのっとって適正に実施されるべきものであり、このたびのあいちトリエンナーレに対する補助金については、文化庁においてそうした判断をしたものと承知しています。
放送法についてお尋ねがありました。
御指摘の件については、現在、担当部局において事実関係を確認中であると承知しており、総務省において適切に対応するものと考えています。
日本郵政グループについてお尋ねがありました。
日本郵政グループと放送事業者との間の個別のやりとりについてコメントすることは差し控えます。
なお、かんぽ生命をめぐる一連の問題については、現在、総務省及び金融庁において実態解明に向けて立入検査等を実施しているものと承知しています。
報道の自由、表現の自由についてお尋ねがありました。
私たちに対する、安倍政権に対する連日の報道をごらんいただければおわかりいただけると思いますが、萎縮している報道機関など存在しないと考えています。それにもかかわらず、ありもしない危機をいたずらにあおるような言動は、我が国の隆々たる各言論機関、才能あふれる芸術家の皆さんに対して大変失礼であるのみならず、外国からの誤解を生みかねないものであります。
報道の自由、表現の自由は、まさに民主主義を担保するものであり、当然尊重されるべきものであることは言うまでもなく、日本国憲法に基づいてしっかり保障されていることは、立憲を党名に掲げる枝野議員であれば御理解いただけるものと考えております。期待しております。
残余の質問につきましては、関係大臣から答弁させます。(拍手)
〔国務大臣麻生太郎君登壇〕