黒田東彦の発言 (財政金融委員会)

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○参考人(黒田東彦君) リブラといったいわゆるステーブルコインには、コストや決済時間などの面で課題のある様々なグローバルなクロスボーダー決済を改善するという面もありますし、また、金融包摂、いわゆるフィナンシャルインクルージョンを促進するという可能性もございます。
 ただ、そうした便益というものは、マネロン、あるいはテロファイナンス、さらにはサイバーセキュリティー、市場の健全性、データ保護、消費者、投資家保護、税制上のコンプライアンスなど、様々な課題あるいはリスクへの適切な対応がなされて初めて実現するものであります。
 また、実はこのスキームに関する法的な明確性についていろいろな議論がありますし、また、その健全なガバナンスあるいは厳格なリスク管理体制の確保ということが大前提になるわけですが、これらの対応が不十分なままステーブルコインを発行するというのは適切でないということであって、その面はG7あるいはG20などでもそのように述べられているわけであります。
 更に申し上げますと、巨大な顧客基盤を持つステーブルコインの普及がグローバルに仮に進んだとしますと、金融政策や金融システムの安定にも影響を及ぼす可能性があります。このほか、競争政策上の問題も引き起こし得る点にも留意が必要ではないかというふうに思われ、この点もG7あるいはG20でも指摘されているところでございます。
 日本銀行は民間のイノベーションというものを重視しておりますけれども、ステーブルコインについては、やはり内外の当局者と協力しながら、引き続きリスクや課題に対する対応を行ってまいりたいと考えております。

発言情報

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発言者: 黒田東彦

speaker_id: 19167

日付: 2019-11-19

院: 参議院

会議名: 財政金融委員会