黒田東彦の発言 (財政金融委員会)

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○参考人(黒田東彦君) まず、二%の物価安定の目標の実現には時間が掛かっておりまして、そのこと自体は残念なことであると思っております。
 もっとも、日本経済自体は、強力な金融緩和の効果もあって、物価が持続的に下落するという意味でのデフレではない状況となっております。先行き、極めて緩和的な金融環境による下支えなどを背景に景気の拡大基調が続く中で、消費者物価の前年比は二%に向けて徐々に上昇率を高めていくというふうに考えているわけでございます。
 なぜこの二%かということにつきましては、従来から三つほどの点を挙げておりますけれども、一つは、消費者物価指数がやや実態よりも高めに出ると。これは御承知のように、五年ごとに中身、それからウエートを見直すわけですけれども、どうしても、そういうことから上昇率が実際よりも高めに出てしまうと。それからもう一つは、そうした上で若干の余地を残しておいた方が、そうでないと、すぐに実際の、実態の物価上昇率がマイナスに落ち込んでしまうということになりますので、一定のその過大評価部分に加えて一定のまた余地を加えると。そうすると二%程度というのが適切ではないかと。それが言わばグローバルスタンダードに現在なっておりますので、三つ目のポイントとしては、主要国の中央銀行が二%の物価安定目標を実現するということで金融政策を運営しているということが、ある意味で、中長期的に見れば、その主要国間の為替レートを安定する方向に機能しているということがあろうかと思います。
 そういった意味で、諸外国でも二%の物価安定目標についていろんな議論が現状行われていることは事実なんですが、欧米における議論はむしろ二%よりも引き上げようという議論でありまして、私はそういった議論にはくみさないんですけれども、少なくとも引き下げようという議論は世界的に見てもほとんどないと思います。

発言情報

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発言者: 黒田東彦

speaker_id: 19167

日付: 2019-11-19

院: 参議院

会議名: 財政金融委員会