大門実紀史の発言 (財政金融委員会)
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○大門実紀史君 これ、ネットなんですよね。ネットで具体的にこの利子の受取、支払でいえばマイナスになっていると、このことを申し上げているわけで、循環していろいろあるだろうというようなことを申し上げているわけではないんですね。逆に言えば、家計がプラスになったっていいわけですよね。家計がプラスになったり金融機関もプラスになってもらわな困るわけですよね。そうなっていないということを申し上げているわけで、あれこれの全体的な話に話を広げられると困るんですけどね、金融政策の問題でございますので。
この数字をどう見るかというのは、みずほ総研の高田創さんが、このタイトルになっておりますけれど、要するに何が起きたかというと、単純化すれば、勝ち組は政府と企業で負け組は金融機関と家計であると、これがマイナス金利政策の利子の受取、支払という世界でいく結果であるという、見たとおり、そのとおりになっているということですね。したがって、もう少し言いますと、家計が政府と企業に所得を吸い上げられる構造になっているということで、高田、みずほ総研の方は、金融機関や家計はステルスタックス、隠れた税金、見えない税金ですね、を掛けられたようなものだということをおっしゃっていて、私もそのとおりだなというふうに思います。企業には逆に言えば補助金を払っていることになると、それが株高につながっているんではないかというのがみずほ総研の高田さんの見方ですけど、もう普通に見ればそう見られるなというようなことになるというふうに思います。
これは聞いてもまた同じ答弁だと思いますので、もう一つは、ちょっとそもそも論なんですけど、長期にわたる長い間のこの超低金利政策は何をもたらすかという点をよく考えてみなきゃいけないと思うんですね、そもそもですね。総裁おっしゃったように、貸し手から借り手への所得移転を伴う性質をこういうものは持っているというのがございますよね。ただ、一般的なものではなくて、大体、何で低金利が景気対策に役に立つのかというふうにいいますと、それは低金利が、当たり前のことですが、資金を借りやすくして設備投資とか住宅投資を促進する効果があるからと。ただ、それは一般論でありまして、需要がないときに幾ら金利を下げても、設備投資をしようと思っても、世の中不景気で物が売れないときに設備投資しようと思わないから、お金借りないわけですよね。あるいは、幾ら住宅ローンの金利が下がっても、幾ら下がったといっても、毎月払える所得がなければ、あるいは自己資金がためられていなければ、幾ら住宅ローンの金利が低くても住宅ローンを組まないわけですよね。だから、需要といいますかそういうものが、景気が大変大事なわけでありまして、ただ下げれば良くなるとは限らないということが一つありますね。
もう一つは、これは専門家の方々が指摘されていて面白いなと思ったんですけれど、金利の高低に対する人々のマインドと。そもそも金利というのは高いときがあって低いときがあると。だからこそ、高いときに、金利が低くなれば借りようと、低くですね、借りるなら今だというような、これは専門家に言いますと異時点、異なる時点での代替効果と呼ぶそうなんですけれども、そういうものがあって、金利の高低があるから、つまり金融政策そうですよね、上げたり下げたりして人々に刺激を与えるというのがそうですけれども、ずっと低いと、ずっと低金利だとその異時点の代替効果が表れない、刺激効果が働かないと。急いで借りる必要はない、下がったわけでもないし上がる見込みもないし、今借りる必要ないということで、低金利政策というものがそもそも経済に与える影響から考えて、こんなに長期に低金利状態が続くということそのものが、この今大きな、何というんですかね、ジレンマといいますかね、はまり込んでいるんじゃないかというふうに思うわけです。
こういうときに何が起きるかというと、いわゆる経済効果的なものが表れないで、単に、単に資金の余ったところから資金の不足しているところにお金が動く、所得が移転されるというふうなことが起きているんではないかというのが、これも専門家の方々も指摘しておりますけれど、つまり、マクロでいえば、日本の場合でしたら、金融資産を有する家計から国債を発行している政府に所得移転が生じるということが起きているんではないかということですね。もっと分かりやすく言えば、国民から政府が資金を吸収していると。
ですから、先ほど、この高田さんも言われていましたけど、低金利は、長期化すればするほど実際の経済効果は余り表れないで、資金の移動、所得の移転だけが行われると。国民から政府に移転が行われるので、これは隠れた税金と同じだと、ステルスタックスだというようなことも指摘されるぐらい異常な事態になっているんではないかというふうに思うわけでございます。
そういうふうに見た方が、先ほどいろいろおっしゃいましたけど、ほとんどそんな効果表れていないと思うんですけど、表れないで、今日申し上げたような利子所得の問題とか家計部門から企業部門、政府部門にの移転ということが説明付くんじゃないかと、逆にですね、そういう事態が今、主なことが起きていると。
つまり、日銀の異次元金融緩和は、マイナス金利も含めてですけど、最大の副作用は家計所得を奪っているということに私はあるんじゃないかと思いますが、いかがですか、そういう指摘に対して。