大門実紀史の発言 (財政金融委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○大門実紀史君 何といいますかね、そんなに効果が出ているんだったら、こんな消費の落ち込みとか先行き不安がこんな広がっていることはないと思うんですよね。だから、やっぱりこういう数字をもっと謙虚に受け止められるべきではないかと。家計の所得がこれだけ減っているということは何なんだろうと、金融はどうなっているんだろうというふうに、謙虚にやっぱり見られるべきだなと思うんですけれどね。
もう一つ、三枚目の資料なんですけれども、これは、先ほど申し上げた、名前が出たみずほ総研の高田創さんが参議院の国民生活・経済に関する調査会に参考人として来られたときに配付された資料であって、大変興味深いので御紹介している、配付をしたんですけれども、要するに、何を言っているかというと、上の方は、簡単に言いますと、金融緩和、この流れが結局資産格差の拡大につながったプロセスを描いておられて、これについていろいろ述べておられるんですね、調査会では。是非、議事録面白いんで見てもらえればと思いますけれど。
下の方のグラフですね、そういう金融緩和、金融資産拡張がもたらした格差ということでタイトルになっておりますけれども、要するに、棒グラフは世界の金融資産の総額の推移ですね。株式等々を合わせたものがどんどんどんどん膨らんできていると。折れ線グラフの方は世界のGDPと金融資産の比率です。つまり、実体経済と金融資産との比較でありまして、簡単に言いますと、金融資産と実体経済の比率というのは、七〇年代、八〇年代までは大体一対一、一〇〇%ぐらいですから一対一だったんですけれど、今や三〇〇%。つまり、実体経済の三倍も金融は膨張していると。ここに格差の原因があるということを調査会で述べておられるわけでございます。
実はこれ、国際決済銀行、BISもこういう指摘をしておりまして、二〇一六年にBISが発表した富の分配格差と金融政策というのがありますが、これもこういう、結論から言いますと、金融の膨張の中で、株価の上昇を通じて資産格差の拡大を促したということを、各国の例を引きながら国際決済銀行も指摘しているところでございます。
こういう、家計部門から企業部門にだけではなくて、格差の拡大も進んでいるということなんですけれど、そこで、ちょっと私、この間、気になるのは、アメリカとヨーロッパの中央銀行は、一遍リーマン・ショックの後、量的緩和やって、それからまたそれを脱却して利上げをやろうとして、また景気悪くなって利下げをやると。また量的緩和、つまり資産の買入れもやろうというふうに揺れ動いてきていますよね。
世界経済の悪化といいますけれども、米中貿易戦争ですけどね、具体的には、それが量的緩和やったら金融で何か何とかなるのかなというふうにちょっと思うところがあるんですけれどね。要するに、FRBも短期債の購入を続けるということを発表しましたし、欧州の中央銀行、ECBも、資産購入、二百億ユーロですかね、毎月、の購入を発表いたしました。つまり、量的緩和、資産の買入れの方にまた戻ってきたといいますか、やるわけなんですけど、これは、私、景気の悪化を懸念というけれども、そうではないんじゃないかと思うんですよね。
一旦、何度もこの委員会で日銀に対して厳しく申し上げましたけど、金利政策ではなくて、この資産の買入れ、量的緩和をやり始めますとなかなか抜けられませんよと、なぜならば抜けるときに債券の価格や株が値下がりするから抜けないでくれという市場の圧力が掛かるから、一旦資産の買入れ、量的緩和に踏み込むとなかなか抜けられませんよということを指摘させてもらってきましたけど、今、FRBもECBもその金融圧力といいますか、今そうはいっても株価すごいですよね。高止まりですよね。これが下がらないように下がらないように金融で支えてくれというようなことが実は主要な圧力であって、FRBもECBも一旦金利引上げとか正常化の方向に動いたのが、また同じことをやらざるを得ないと。
これはやっぱり、日本がもうそうなっていますけど、資産買入れに走りますとこういうことになってなかなかやめられないと、一旦踏み込むとということを表しているんじゃないかと私は見ているわけでございまして、だから、引き続き金融緩和をやれ、マネーを入れろ、買い支えろ、売ると下がるからやめろというようなことがわあっとあって、実はそうなっているような気がするんでございます。だから、量的緩和にはまり込むと、一遍はまり込むと、もうわなにはまるようにそれを続けなきゃいけないようなところに、実は、世界経済の悪化とかいろんなことを言いながら、結局、FRBもECBもそんなところにはまり込んでいるのではないかというふうに思うわけですけれども。
黒田さんにお聞きしたいと思います。そのとおりとはおっしゃらないと思いますけど、相当そんなことが、日銀と同じようなことが広がっているんじゃないかと思うんですが、いかがですか。