安東章の発言 (法務委員会)
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○最高裁判所長官代理者(安東章君) お答え申し上げます。
委員からあらかじめ御指摘をいただきました部分につきまして、今御紹介ありました、令和元年五月二十七日の東京地方裁判所の判決の、御指摘いただいた部分を読み上げます。判決書でいいますと百十六ページの七行目から二十二行目まででございます。
刑訴法一条は、この法律は、刑事事件につき、公共の福祉の維持と個人の基本的人権の保障を全うしつつ、事案の真相を明らかにし、刑罰法令を適正かつ迅速に適用実現することを目的とすると規定し、また、検察庁法四条は、検察官は、刑事について、公訴を行い、裁判所に法の正当な適用を請求し、以下、中略部分がありますが、公益の代表者として他の法令がその権限に属させた事務を行うと規定しているところであって、検察官は、公益の代表者として、事案の真相を明らかにする職責を負っているものというべきであるから、検察官の手持ち証拠のうち、裁判の結果に影響を及ぼす可能性が明白であるものについては、被告人に有利不利な証拠を問わずに法廷に顕出すべき義務を負うものというべきである。
また、結果に影響を及ぼす可能性が明白であるとまでは言えない場合であったとしても、被告人又は弁護人から、具体的に開示を請求する証拠が特定された証拠開示の申立てがあったような場合には、その重要性の程度、証拠を開示することによって生じる弊害の内容及び程度等に照らし、開示をしない合理的理由がない場合には、検察官は、その証拠の開示義務を負うものというべきである。