横沢高徳の発言 (本会議)

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○横沢高徳君 立憲・国民.新緑風会・社民の横沢高徳です。
 私は、会派を代表して、公立の義務教育諸学校等の教職員の給与等に関する特別措置法の一部を改正する法律案につきまして、反対の立場から討論を行います。
 冒頭、今の政治情勢について一言申し上げます。
 安倍総理大臣は憲政史上最長の在任期間となり、おごり、緩み、慢心、問題点を挙げれば切りがありません。不祥事による経済産業大臣、法務大臣の相次ぐ辞任。教育格差を容認するような身の丈発言を行い、問題だらけの英語民間試験を直前に延期を決めた文部科学大臣。
 何といっても大問題なのは、桜を見る会です。私の仲間のパラリンピアンも、メダル獲得の功績を認められ出席をしました。マルチ商法や反社会のどこにどういう功績があったのか。前夜祭も大問題です。
 二日の本会議で、自民党の森屋議員からの質問の安倍総理答弁では、シュレッダーを予約したのが四月二十二日、使用日が五月九日、わざわざ障害者雇用の短時間勤務職員にシュレッダー業務をしてもらったと答弁しました。私は、この答弁に激しい違和感を覚えました。短時間勤務職員だけでも通じるところ、なぜ障害者雇用のと答弁したのか。もしこれが健常者なら、健常者雇用の短時間勤務職員と言ったのか。障害者が関わったから仕方ないと国民に思わせたかったのでしょうか。
 G20の場で、大阪城にエレベーターを付けたのはミスだったと、国のトップがする発言ではありません。
 総理の答弁は内閣府が書いたわけでありますが、国民の皆様が納得するには、予算委員会の開催、閉会中審議も含め、しっかりと総理自身の言葉で答弁すべきであります。
 さて、給特法について申し上げます。
 教員の皆様の現場の声を多く聞かせていただきました。月百時間を超える残業をしているにもかかわらず残業代が付かない、朝四時から持ち帰り仕事をしている、地方ではスクールサポートスタッフや部活動指導員の人材確保が難しい、勤務時間内で休憩する時間が取れる状況にない、また欠員が全然解消されていない。学校における働き方改革を推進することが重要です。
 そういった中で、月の平均残業時間が八時間だった五十年前に残業代の代わりに四%の教職調整額を規定した給特法に、そもそも無理があると感じます。給特法の下、教職調整額以外は時間外勤務手当を一切支払わず、コスト度外視、まさに定額働かせ放題の状況になっています。
 そして、この自主的、自発的勤務ということで、勤務時間外に行った部活動や授業準備などはボランティア扱いとされ、公務災害認定においても申請どおりに認められないなど、遺族の方々は大変苦しんでこられました。
 しかし、本法律案は、給特法における自主的、自発的勤務という枠組みや教職調整額の見直しには一切手を付けず、在校等時間という新たな概念を設け、労働基準法上の労働時間ではないが管理対象とすると取り繕っているにすぎません。
 本法律案は、公立学校の教員について、一点目、時間外勤務の上限の目安などを定める指針を策定、公表すること、二点目、一年単位の変形労働時間制を導入できるようにすること、この二点について改正を行うものです。
 一つ目の上限ガイドラインについて申し上げます。
 民間では、働き方改革により、月四十五時間、年三百六十時間の時間外労働の上限が設けられました。本法律案における上限ガイドラインでは、いわゆる超勤四項目以外の業務に従事した時間も含む在校等時間を対象に、タイムカードにより勤務時間管理を行うこととされております。まずは、勤務時間管理を客観的に記録方式で行うよう国の責任で進めるべきです。
 また、時間外勤務の上限の目安を月四十五時間、年三百六十時間と定めていますが、恐らく現状においてこの上限を遵守できる学校は数えるほどしかないでしょう。その中で学校現場に上限の遵守を求めれば、勤務途中でタイムカードを押した後、仕事を続けたり、持ち帰り仕事が増えたりといった事態が想定されます。
 在校等時間の把握だけでなく、持ち帰り仕事の状況や業務量そのものを把握し、業務量を削減することが必要です。参考人の意見でも、教員の授業準備、評価等の本来業務を増やす一方で時間外勤務を減らせと言っているわけで、アクセルとブレーキを同時に踏んでいるような状況だという意見もありました。
 次に、二つ目の一年間の変形労働時間制について申し上げます。
 導入の趣旨は、夏休み中の休日のまとめ取りのように、集中して休日を確保することを可能にするとのことです。ところが、夏休みを含め、時間外勤務が常に発生している教員の勤務の実態です。
 また、一年単位の変形労働時間制は、設定できる変形期間が一年と長期であるため、書面による労使協定が必須です。しかし、労使協定によらず、条例により導入できるとされていますので、そうなれば、首長や教育委員会の意向のみで導入することができ、教育現場の同意は必須とされておりません。地方公務員法第五十五条による職員団体との交渉や書面協定が可能であるとの答弁がありましたが、法的拘束力がなく、また条例制定の必須条件でもありません。現場の教員が望まないにもかかわらず、この制度が導入されてしまうのではないかという懸念は払拭されませんでした。
 文部科学省は、この一年単位の変形労働時間制の導入の目的を休日のまとめ取りによる教職の魅力向上を図ることと説明していますが、当事者の現場職員や過労死遺族を中心に制度導入に反対する署名活動が展開されております。
 参考人質疑においても、勤務時間を延長する学期中の疲れを休日のまとめ取りを行う八月に癒やせというのはおかしい、教員の体はロボットではない、日々の疲れは一日一日で取っていくべき、また、私生活の時間が十分に取れない多忙の状況の中、子供を持たない選択をしたとのショッキングな話も伺いました。ほかに、残業は管理職が命じた労働であると責任の所在をはっきりし、上限を超えた場合は管理職に罰則を付けてくださいとの指摘もございました。
 このように、教員の厳しい労働環境が改善されていない現状において、真に教職の魅力向上となるのは教職調整額の水準を見直すなど処遇改善をするべきですし、そもそも定数改善が必要という現場の声が大多数を占めております。
 文部科学大臣は、三年後に実施予定の教員勤務実態調査の結果を踏まえ、給特法の見直しを含む検討を行うと答弁していました。
 しかし、未来のこの国を担う子供たちを育てる教員の方が希望を持って働き、その姿を子供たちに見せていくことこそが、そして生きる喜びを感じられる環境をつくることこそが大切ではないでしょうか。三年も待たずに、今すぐこの矛盾に満ちた給特法の抜本的な見直しに着手すべきです。
 以上の理由により、共同会派として本法律案に反対することを申し上げ、討論を終わります。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)

発言情報

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発言者: 横沢高徳

speaker_id: 15255

日付: 2019-12-04

院: 参議院

会議名: 本会議