山尾志桜里の発言 (憲法審査会)

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○山尾委員 立国社会派の山尾志桜里です。
 先ほど石破委員から札幌弁護士会でのシンポジウムのお話がありまして思い出しました。二〇一九年の一月十二日、雪の札幌で、本当に大ホールいっぱいの市民の方がいらして、隣室に中継の部屋もつくられるようなイベントでした。やはりそういった形で、方向性が異なる意見を持った者や議員がセットになってさまざまな場所に足を運んで議論を尽くすということは、すごく有意義なことだというふうに思いました。
 きょうなんですけれども、CM規制について、とりわけインターネットCMの話がきょう出ていますので、私も考えを申し上げたいと思います。
 ただ、一点、今の国民投票法では投票運動のみについての規制になっているので、やはり意見表明についての規制ということも考えないと実効性を欠くということは、最初に申し上げたいと思います。
 その上で、インターネット広告規制なんですけれども、私としては観点を三つ申し上げたいと思っています。
 一つは、やはり、デジタル技術が急激に進んで、個人の決定にAIが介入することによって自由な意思決定を実質的にゆがめているということが起きているということです。
 もう一点が、こういった憲法改正というような国家の基本的な、重大な意思決定に関して、こうしたAI技術を通じて外国からの干渉ということもまた行われているというふうに言われている、ここもしっかり押さえておくべきだと思います。
 そして、もう一点、二十六日ですか、トランプ大統領のツイッターに注意のマークがついたというような報道もありますけれども、こうしたフェイクニュース対策について、これも拡散力がテレビCMとは異なる形で爆発的に持っているインターネット広告を考える点で大事だというふうに思います。
 先ほど一点目で申し上げた個人の決定にAIが介入してくるということについては、もう具体例は玉木委員がおっしゃっていましたので、ここは割愛をしたいというふうに思います。何といってもここの本質的な部分は、そういった、PCを開く、スマホを開く、そして、自分では意思決定に介入されているという認識がないままに介入が行われているということは、私たちは気をつけなければいけないというふうに思います。
 そして、もう一点、やはり国家の決定に外国が干渉し得るという状態を申し上げたいというふうに思います。
 先ほどお話があったケンブリッジ・アナリティカの事案がありましたけれども、このケンブリッジ・アナリティカがかかわったとされる二〇一六年の米大統領選、これは、SNSを使ってロシアが選挙に干渉していたのではないかという、ロシア疑惑というものもありました。そして、このアメリカ大統領選挙に当たって、とりわけヒラリーに対する攻撃的なフェイクニュース、これを投下していたのが、お小遣い稼ぎのマケドニアの青年だったのではないかというような話もあります。
 つまり、これまで考えてきた国内陣営間の不適切なテレビCM合戦に規制しようというようなところでは、もう既に圧倒的に足りないという状況があって、先ほど北側委員もおっしゃっていたように、広告費の問題もあります。そして、そのネット利用広告というのは、そういった個人の自律をゆがめ、そして国家の自律をもゆがめる可能性があるということで、やはりここはしっかりこの場で対策を考えていくべきだというふうに思います。
 その点で、先ほど北側委員の方からは、ちょっと済みません、こういう要約で正しいかどうかわからないんですけれども、政党や事業者の自主規制という話がありましたが、やはりこういった海外からの不当な干渉行為ということを考えたときに、本当に自主規制だけで賄えるんだろうかということは、やはり私は危惧します。
 あと、憲法改正広報協議会、こちらにしっかり頑張ってもらおうという話もあるんですけれども、皆さん御案内のように、この広報協議会というのは、衆議院十名、参議院十名、議員二十名ですが、衆参における会派の所属議員数の比率で割り当てられることになっているので、いわば、今あるこの楕円形の中で、大体野党がこれぐらいだな、与党があれぐらいあるよねというふうに思うと、やはりこういう比率でこの協議会のメンバーというのが構成される。
 私自身は、例えば、賛成派の方が、あるいは反対派の方が、ずるをするよねと言っているつもりはないんですけれども、ただ、構成として、そういったゆがみが生じる可能性のあるメンバー構成になっているということは、やはりちょっと気をつけなければいけないというふうに思います。
 もちろん、この国民投票法の法律の中で、客観的であるべき、中立的であるべきと書いてはあるんですけれども、書いてあるからといってそれが行われるということには必ずしもならないので、そうした性質を持っている広報協議会に、これから、きょうも論点に出ているようなさまざまな問題点を委ねていくというのは、ちょっと気をつけた方がいいというふうに私自身は思っています。
 そして、フェイクニュース対策なんですけれども、これは確かに、必ずしも国民投票に限られない問題だよねという話は、私もそうだと思うんですね。
 ただ、フランスでは、例えば、選挙法典でフェイクニュース対策というのは規律されています、大統領選とか下院上院選挙、そして欧州議会選挙、国民投票。そして、そういう中で、例えば、拡散された場合に、裁判官の判断で四十八時間以内の差止めだとか、プラットフォーマーに情報公開をかなり厳しくかけるだとか、そういった、やはり一番大事な場面で、国民に良質な情報が提供されなければならない一番大事な場面でのフェイクニュース対策をどうするべきかという観点で考えてみることは、そのほかの場面でもどうなんだろうということを考えていく切り口になると思いますので、ぜひ議論するべきだと思います。
 最後に、憲法審査会のあり方なんですけれども、私自身は、国民民主党から建設的で重要な提案も実際なされていますし、七項目とあわせて一緒に議論したらいいんじゃないかなというふうに私は思っています。
 ただ、先ほどから、さまざまな委員から、いや、幹事懇でこういう約束があったんだ、円満に進んでいたんだ、しかし国対委員長が出てきたようなんだというような話があって、私としては、なきにしもあらずかなと思うところもなきにしもあらずなんですけれども、ただ、わからないですよね。だって、議事録もないし、公開もされていないので。
 なので、私はここで会長に提案したいんですけれども、一つ、幹事懇は何でこんなに公開されないのか。ぜひ幹事懇の中で、きちっと公開して議事録に残す、そういう議論をやっていただきたいと思うし、もし、きょう時間があるのであれば、それぞれの幹事から、何で公開しないのか、理由を教えてもらいたいというふうに思います。
 あと、もう一点、先ほど玉木委員からブリタニー・カイザーさんを参考人として呼ぶべきだというお話がありましたけれども、全くそのとおりだと思っていて、本当に、対岸の火事ではないと。日本にも、実際、民間企業とCAは接触したというようなこともおっしゃっている方ですので、ぜひこれは協議をしていただきたいと思います。
 以上です。

発言情報

speech_id: 120104183X00120200528_024

発言者: 山尾志桜里

speaker_id: 12435

日付: 2020-05-28

院: 衆議院

会議名: 憲法審査会