安東章の発言 (法務委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○安東最高裁判所長官代理者 お答え申し上げます。
裁判所としましては、従前も性犯罪に関する研修を実施してきたところでございますが、御指摘の附帯決議を踏まえまして、高等裁判所、地方裁判所で刑事事件を担当する裁判官らに対し、被害時の被害者の心理状態、その後の精神状態等について理解を深める研修を実施しております。
若干具体的に申し上げますと、平成二十九年秋に、性犯罪被害者の支援に携わる臨床心理士を講師とした講演及び意見交換、平成三十年秋には、性犯罪被害者の支援に携わる弁護士を講師とした講演及び意見交換、それから平成三十一年春には、いわゆる司法面接に造詣の深い大学教授を講師とする講演及び意見交換、それから昨年秋には、先ほどの臨床心理士、弁護士の方に加えまして、性犯罪被害者御本人にも講師として来ていただきまして講演及び意見交換を行いました。
また、各高裁におきましても、有識者、専門家等を講師として招いて、高等裁判所、地方裁判所の裁判官の参加のもと、被害者の心情等についての研究会を毎年開催しておりますが、最近の研究会では、性犯罪被害者御本人やその支援者の方からも講演をいただいております。
また、こうした研修の結果につきましては、詳細は省きますが、取りまとめた冊子を作成しましたり、講演録を全国の裁判官が参照できるようにしまして、また、研修に参加した裁判官が各庁で持ち帰って報告して議論するということを強くお願いしているところでございます。
こうした研修の効果ということでございますが、近時の裁判官の議論の状況ということで私が聞いているところをお答え申し上げますと、例えば、性犯罪被害者御本人からの御講演を聞いた裁判官からは、事件当時やその後の心理状態について、生の言葉で具体的なお話を伺うことができ、実感を持って理解することができたという感想を多く聞いてございます。また、研修参加者による報告によって各裁判官が学んだ専門的知見につきましては、実際の裁判でどのように証拠化するか、あるいは裁判員裁判でどのように裁判員の方々と共有するのか、そういった議論が活発になされておりまして、裁判官の間で専門的な知見の共有が進んできていることがうかがえるのではないかと思っております。
まだもちろん十分でない点があるかと存じますが、委員の御指摘も踏まえまして、引き続き更に充実した研修の実施に取り組んでまいりたいと思っております。