安倍晋三の発言 (本会議)
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○内閣総理大臣(安倍晋三君) 高井議員にお答えをいたします。
新型コロナウイルス感染症の検査体制や危機管理対策等についてお尋ねがありました。
新型コロナウイルス感染症の検査については、これまで、湖北省への渡航歴がある等の要件に該当する方のみに限定した運用が現場で行われてきましたが、今般、そうした要件に限定されることなく、各自治体の判断で、一定の症状のある方が検査の対象となることを明確化したところです。
また、危機管理体制については、政府において、現在、私を本部長として全閣僚をメンバーとする対策本部を設置し、同本部のもと、政府一丸となって国民の命と健康を守るため対応に当たっているところです。
もとより、政府の危機管理体制については、これまで不断の見直しを行ってきたところでありますが、今般の事案対応についても、今後、しっかりと確認を行い、危機管理能力を一層高めてまいります。
新型コロナウイルス感染症と憲法改正についてお尋ねがありました。
政府としては、現在、私を本部長とする対策本部のもと、現行の法令を駆使して、水際対策の徹底を図りつつ、感染拡大を防止すべく国内のサーベイランス強化などに全力で取り組んでいるところです。
引き続き、情勢の変化を踏まえながら、国民の命と健康を守るため、先手先手の対応を進めてまいります。
なお、憲法改正に関してあえて申し上げれば、憲法審査会の場に各党がそれぞれの案を持ち寄って活発な議論が行われることを期待しております。
桜を見る会前日の夕食会における契約関係についてお尋ねがありました。
御指摘の夕食会については、私は、妻とともにゲストとして参加し、挨拶を行ったほか、参加者との写真撮影に応じたのみであることから、会費の支払いは行っておりません。本件については、ホテル側が施設利用と飲食のサービスを提供し、それに対して個々の参加者が会費五千円を支払うという契約が存在したものと認識しておりますが、私と妻は何ら契約について意思表示をしておらず、夕食会場に足を踏み入れただけであって、会費を支払う義務が発生するとは言えないものと考えています。
また、キャンセル等のリスク負担に関しては、私の事務所によれば、事前のアンケート調査により、夕食会へのおおむねの出席者数が判明していたことから、ホテル側の規約にかかわらず、あくまでホテル側の了解のもと、キャンセル等に関しての取決めは特段に行わなかったとのことであり、安倍事務所とホテル側との合意がホテル側の規約に優先したものと認識しています。
なお、本夕食会については、そもそも、きっかり八百人が出席することを前提にしておらず、あくまでも八百人規模であることを前提にホテル側が五千円の会食を設定したものです。このため、ホテル側が事前に参加者を把握していなかった場合でも、参加者が夕食会の趣旨を理解して五千円の会費を支払い、これをホテル側が受領した時点で、ホテル側と個々の参加者の間で契約が成立したものと認識しています。
北村大臣の任命責任についてお尋ねがありました。
人事は常に適材適所で行っているところであり、北村大臣においては、連日の国会審議において真摯かつ適切に対応されているものと認識しています。
また、北村大臣は、日々、公文書管理に係る任務に精励されていると承知しており、引き続き、与えられた職責をしっかりと全うしていただきたいと考えております。
黒川東京高検検事長の任務延長等についてお尋ねがありました。
まず、幹部公務員の人事については、内閣人事局による一元管理のもと、常に適材適所で行っており、内閣人事局制度を悪用し、恣意的人事を行ってきたとの御指摘は全く当たりません。
検察官については、昭和五十六年当時、国家公務員法の定年制は検察庁法により適用除外されていると理解していたものと承知しております。
他方、検察官も一般職の国家公務員であるため、今般、検察庁法に定められている特例以外については、一般法たる国家公務員法が適用されるという関係にあり、検察官の勤務延長については、国家公務員法の規定が適用されると解釈することとしたところです。
御指摘の黒川東京高検検事長の勤務延長については、検察庁の業務遂行上の必要性につき、検察庁を所管する法務大臣からの閣議請議により閣議決定されたものであり、何ら問題はないものと考えております。
人口急減地域特定地域づくり推進法についてお尋ねがありました。
この法律は、地域人口の急減に直面している地域において、地域社会の担い手の確保及びその活躍の推進を図ることを目的に、昨年、議員立法として成立したものと承知しています。
政府としては、令和二年度予算案に、この法律に基づいて地域内の事業者に人材を派遣する組合を支援するための特定地域づくり事業推進交付金を計上したところであり、同交付金を活用して若者を含めた地域社会の担い手の確保にしっかりと取り組んでまいります。
被災者生活再建支援制度についてお尋ねがありました。
被災者生活再建支援制度は、著しい被害を及ぼす一定規模以上の自然災害が発生した場合に、住宅に全壊や大規模半壊等の重大な被害を受けた世帯に対して、全都道府県の相互扶助及び国による財政支援により支援金を支給するものであります。
支給金額の引上げや支給対象の拡大等は、国や都道府県の財政負担等の課題もあり、慎重に検討すべきものと考えますが、全国知事会から提言のあった半壊世帯への対象拡大については、全国知事会と協力して、昨年災害が発生した地域等において詳細な実態把握調査を行うとともに、継続的に意見交換を行っているところであり、今後も、被災者に寄り添いながらという観点から、必要な対応を検討してまいります。
災害救助法の運用改善等についてお尋ねがありました。
災害救助法においては、同法が適用された被災市町村において、現に救助を必要とする方々に対して、応急的かつ一時的な救助を実施することとされております。
その趣旨に従えば、住宅の応急修理については、限度額を引き上げることは難しいと考えますが、昨年の台風第十五号を契機として、一部損壊にまで制度の拡充を図るなど、必要に応じて運用の改善を行っているところです。
また、災害救助法による救助は法定受託事務であり、運用が円滑かつ統一的に行われるよう、あらかじめ災害救助事務取扱要領を定め、当該要領に基づいて実施することとしています。
各自治体による救助の運用については、運用に相違が生じないよう、各被災自治体に対して通知やQアンドAを発出するとともに、昨年の災害に関する状況なども踏まえ、正しい運用の詳細をホームページ等で示す方策について現在検討しています。
今後とも、被災者の実態等を考慮しつつ、必要に応じた改善等を図ってまいります。
婚外子に対する社会的保障制度の見直しや経済的支援の拡充等についてお尋ねがありました。
少子高齢化が進展する中で、未来を担う子供たちはかけがえのない存在です。その誰もが、家庭の環境にかかわらず、夢に向かって頑張ることができる社会をつくっていかなければならないと考えています。
こうした考え方に立ち、子育て支援の充実を図ってきたところであり、昨年十月には、幼児教育、保育の無償化を実現しました。この四月には、真に必要な子供たちの高等教育無償化を実現します。また、今般、全ての一人親家庭に対して公平な税制を実現する観点から、婚姻歴の有無や性別にかかわらず、全ての一人親に対して同一の一人親控除を適用することとしたところです。
これらの取組を着実に実施することで、子育てしやすい社会づくりを更に強化してまいります。
不妊治療への支援についてお尋ねがありました。
不妊治療については、他の疾病と同様、治療と疾病の関係が明らかで、有効性、安全性が確立されているものについては保険の対象としています。
一方、体外受精や顕微授精については、保険適用外とされており、治療費が高額に上るとの指摘があることは承知しており、これに対する助成制度について、初回治療の助成額を十五万円から三十万円に引き上げ、助成対象を男性の不妊治療にも拡大するなどの拡充を行ってきたところです。
また、不妊治療に係る休暇制度の創設については、職場におけるプライバシー保護といった課題があることから、まずは、不妊治療と仕事の両立を支援する企業の取組等の周知、啓発を進めるとともに、時間単位の年次有給休暇制度やフレックスタイム制度など、企業内制度の導入に向けたマニュアルの策定、周知を行うことで、仕事と不妊治療が両立できる職場環境の整備を進めてまいります。
森林環境譲与税と広葉樹林化についてお尋ねがありました。
我が国の森林は、戦後植林されたものが本格的な利用期を迎えていますが、十分に利用されず、また、適切な森林管理も行われていないという課題に直面しています。
このため、政府においては、森林バンクを活用し、意欲と能力ある経営者に森林を集積、集約化するとともに、奥山に立地しているなど林業経営に適さない森林については、広葉樹も活用しつつ、公的管理による森づくりを積極的に進めているところです。
その一環として、地方公共団体に対して、全国で百九十回のキャラバンを実施し、森林環境譲与税を活用した広葉樹林化を働きかけるとともに、森林整備事業において、広葉樹の導入に対し、予算措置による後押しも行っているところです。
引き続き、こうした政策を推し進め、次世代へ豊かな森林を引き継いでまいります。
動物愛護管理法に基づく飼養管理基準についてお尋ねがありました。
当該基準については、現在、動物の健康と安全を守る観点から、数値化を始め、可能な限り具体的な基準を設けるとの考え方のもと、策定作業を進めているものと承知しております。
今後、環境省において、法改正の趣旨を十分に踏まえ、専門家や関係団体の意見も丁寧に聞きながら、具体的な検討を進めてまいります。
営農型太陽光発電、いわゆるソーラーシェアリングについてお尋ねがありました。
営農型太陽光発電は、農業生産と再生可能エネルギーの導入を両立することにより、荒廃農地の解消のみならず、農村地域の所得の向上や地域社会の持続的な発展に資する有用な取組であると考えています。
このため、政府においては、固定価格買取り制度による支援のほか、太陽光パネル等の発電設備に対する補助を行うとともに、新たに、来年度からは、得られた電力を利活用する農業機械等も支援の対象とすることとしています。
こうした予算も組み合わせ、営農型太陽光発電の取組を全国各地に効果的に展開すべく、しっかりと後押ししてまいります。
残余の質問につきましては、関係大臣から答弁させます。(拍手)
〔国務大臣北村誠吾君登壇〕