安倍晋三の発言 (本会議)
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○内閣総理大臣(安倍晋三君) 高木美智代議員にお答えをいたします。
国民の理解と協力を得るためのコミュニケーションの重要性についてお尋ねがありました。
今回の新型コロナウイルス感染症への対応に当たっては、三月二十六日に、全閣僚をメンバーとする改正特措法に基づく政府対策本部を設置し、対策本部長である私のもと、政府一丸となって対応に当たってきております。
他方、この国難とも呼ぶべき事態の中で、これを乗り越えていくためには、政府だけでなく、国民の皆さんお一人お一人の御理解や御協力を得ることが不可欠であると考えております。
そのためには、議員御指摘のとおり、国民の皆さんの声にしっかりと耳を傾けるとともに、不安を抱えておられる方々に対して丁寧にわかりやすく御説明を行っていくこと、国民の皆さんとのコミュニケーションが極めて重要と考えています。
これまでも、節目節目で政府対策本部長である私みずから会見を行うなど、情報の発信を行ってきたところでありますが、今後とも、SNS等の媒体も積極的に活用することで、若い世代も含めて全ての国民の方々に必要な情報が迅速に伝わるよう、積極的に情報発信に努めてまいります。
緊急事態宣言についてお尋ねがありました。
緊急事態宣言を出す場合には、政府対策本部長である私から、感染症の専門家、弁護士等で構成される基本的対処方針等諮問委員会に対して諮問を行った上で、緊急事態宣言を行うこととなっています。
仮にこうした事態に至った場合には、私権が制限される措置をとる可能性もあることから、専門家の意見や決定に至った背景等について私から直接国民の皆様に御説明する場を設けるなど、政府として、できる限りわかりやすく御説明する機会を設けるとともに、都道府県が講じる外出自粛要請などの措置の内容についても、都道府県と連携しながら、しっかりと情報発信することにより、国民の皆様の不安の払拭にできる限り努めてまいります。
新型コロナウイルス感染症の感染拡大に関する認識と今後の対策についてお尋ねがありました。
我が国では、今のところ、諸外国のような爆発的な患者急増、いわゆるオーバーシュートは見られていないものの、都市部を中心に感染者が急増している状態にあります。そうした中、医療提供体制が逼迫しつつある地域も出てきており、この強化が喫緊の課題となっていると認識しています。
このため、三月二十八日に決定した基本的対処方針に基づき、感染者の急増に備え、重症者への医療に重点を置く医療提供体制の整備など、国民の健康と命を守るために必要な対策をちゅうちょなく実施してまいります。
緊急経済対策についてお尋ねがありました。
今般の新型コロナウイルス感染症の経済への甚大な影響に対して、そのマグニチュードに見合うだけの必要かつ十分な経済対策を実施していく考えであり、世界の協調をリードする我が国としては、リーマン・ショック時の経済対策を上回る、かつてない規模の対策としたいと考えています。
この難局を乗り切っていただくことに重点を置いて、徹底的に下支えすることにより、地域の雇用、働く場所はしっかり守り抜いていく考えです。
中小・小規模事業者の皆さんには、実質無利子の大胆な資金繰り支援策を民間金融機関でも受けられるようにいたします。
その上で、甚大な影響を受けている中小・小規模事業者の方々に、この困難を乗り越えていただくための新たな給付金制度を用意いたします。
また、雇用調整助成金については、四月から、解雇等を行わず雇用を維持する企業に対して、正規、非正規にかかわらず、中小企業は九〇%、大企業でも七五%に引き上げていきます。
さらに、固定資産税の軽減については、事業継承支援などの観点から御要望をいただいており、与党の税制調査会における議論を踏まえ、検討してまいります。
加えて、社会保険料についても、原則一年間は納付を猶予し、延滞金も免除、軽減措置を講じています。
また、フリーランス、個人事業主の方々を始め、仕事が減るなどにより、収入が減少し、生活に困難を来している御家庭の方々には、税や公共料金支払いの猶予などを既に進めてきましたが、これに加え、生活を維持していくための現金給付を実施してまいります。
このように、前例にとらわれることなく、財政、金融、税制を総動員して、思い切った措置を講じてまいります。
御党の御提言を十分に踏まえながら、来週、緊急経済対策を取りまとめ、この難局を乗り越えるために全力で対応してまいります。
東京大会の延期に伴う課題についてお尋ねがありました。
東京大会については、私とIOCバッハ会長が直接会談し、私から、アスリートのことを第一に考え、おおむね一年程度の延期を提案し、その後、関係者間における協議を経て、来年七月二十三日からの開催が決定されたところであります。
我が国としては、人類が新型コロナウイルスに打ちかったあかしとして、また東日本大震災から十年を迎える復興五輪として、東京大会を完全な形で実施していく方針であり、G20首脳を始めとする国際社会や競技団体も、こうした我が国の決意、方針を評価しています。
一方で、東京大会を延期したことにより、準備や競技に関する新しいスケジュールの決定、競技会場やスタッフなどの人材の確保、ホストタウンに対する支援などに取り組んでいく必要があると承知しており、政府としては、こうした大会の延長に伴うさまざまな課題について、IOC、大会組織委員会、東京都等との緊密な連携のもと、しっかりと対応してまいります。
特に、パラリンピックに対しては、これまで競技団体の選手強化に対する助成の充実を図ってきたところでありますが、東京大会に向けてアスリートが安心して競技に取り組むことができるよう、引き続き支援をしてまいります。(拍手)
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