安倍晋三の発言 (本会議)

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○内閣総理大臣(安倍晋三君) 宮本議員にお答えいたします。
 検察庁法の改正案についてお尋ねがありました。
 検察官も一般職の国家公務員であり、検察庁法を所管する法務省において、一般法たる国家公務員法の勤務延長に関する規定が検察官にも適用されると解釈することとしたところです。
 その上で、黒川検事長については、検察庁の業務遂行上の必要性に基づき、検察庁を所管する法務大臣からの閣議請議により閣議決定され、引き続き勤務させることとしたものであり、私が恣意的な人事を行ったとの御指摘は全く当たりません。
 法案審議のスケジュール等については国会でお決めいただくことでありますが、今回の国家公務員法と検察庁法の改正については、高齢期の職員の豊富な知識、経験等を最大限に活用する等の同一の趣旨、目的が認められるところであり、一つの法案として束ねた上で御審議いただくことが適切であると承知しております。
 なお、インターネット上のさまざまな御意見に対して政府としてコメントすることは差し控えますが、今般の検察庁法改正案は検察官の独立性を害するものではなく、国民の皆様の御理解が深まるように、引き続き丁寧な説明に努めてまいります。
 事業者への支援についてお尋ねがありました。
 持続化給付金については、新規事業者についても、昨年創業した方については、前年同月との売上高の比較ができない場合も含め支援対象とするなど、柔軟な対応を行っています。
 その上で、創業間もない事業者に対しても、持続化補助金の特別枠の対象とすることで、テークアウトを実施するために必要な投資や販路開拓などを広く支援してまいります。
 持続化給付金の額については、固定費である地代、家賃などの平均六カ月分に相当する金額を参考に、その負担を軽減する観点から、中堅・中小企業には二百万円、フリーランスを含む個人事業者には百万円を上限に給付することとしたところです。
 多くの事業者の皆さんがあすの支払いにも御苦労をしておられる中で、最も重要なことはスピード感であると考えております。今回、補正予算成立の翌日、五月一日から受け付けを開始しましたが、一週間後の五月八日から入金をスタートしたところです。まずは、この使い道が自由な現金を一日も早くお手元にお届けできるよう、今後とも全力を尽くす考えであります。
 厳しい状況にある方々への支援についてお尋ねがありました。
 一人親家庭に対しては、八十万円までの、返済免除も可能な緊急小口資金等の特例貸付制度を実施するほか、緊急経済対策で、一人当たり十万円の特別定額給付金や子供一人当たり一万円の一時金により、支援を行ってまいります。
 生活保護制度については、資産、能力、その他あらゆるものを活用いただくという基本原理は維持しつつ、現下の状況を踏まえた運用の弾力化等により速やかな保護決定を促してまいります。
 労働基準法に違反するおそれのある休業手当の不払い事案を把握した場合には、労働基準監督署が監督指導を行い、休業手当の支払いの徹底を図っていきます。
 雇用調整助成金がより迅速に支給されるよう、事後チェックの導入も含め、厚生労働省において手続の簡略化を進めているところであり、支給まで従前二カ月を要していたものを最速二週間程度まで短縮することを目指しています。また、上限額の引上げについては、与野党での御議論も踏まえ、政府としてもしっかりと検討し、早急に具体化してまいります。
 あらゆる政策を総動員し、厳しい状況にある方々を徹底的に下支えし、雇用と生活を守り抜いてまいります。
 医療提供体制の確保等についてお尋ねがありました。
 重症者対策を中心として医療提供体制を強化していくため、既存の医療機関の病床を重症者の入院に重点化していくとともに、個人防護具等の整備など、都道府県が必要な医療提供体制を構築していくため、しっかりと支援を行っていきます。
 ICU等については、適切な国際比較によれば、欧州の主要国を上回る整備水準となっているところであり、ECMOについては、現在、新型コロナウイルス感染症の治療に全国で三十台程度が稼働しており、このほか九百台以上のあきがあります。加えて、専門人材の養成も実施しているところです。
 また、現在、約五千六百名の入院患者に対して、医療機関と調整の上、既に三万床を確保できる見込みであり、今後の感染者の変動にも対応できる体制を整備しています。加えて、軽症者等の受入れ可能な宿泊施設は、現在、九百室程度が使用されていますが、全国で約一万六千室が確保されております。
 PCR検査については、特に大都市部を中心に、検体採取を行う人員や拠点も限られる中で、更に効率的に実施することが必要であると考えており、PCR検査センターを設置し、地域の医師会等へ委託する形で運営することや、歯科医師にも検体採取に御協力をいただくことなどの取組を推進することにより、検査拠点の確保を図っていくこととしています。加えて、現行のインフルエンザ検査と同様な形で迅速な結果判定が可能な抗原検査も有用であると考えており、あすにも薬事承認の予定です。
 経営に影響が出ている医療機関への支援も重要です。
 今般の緊急経済対策において、無利子無担保を内容とする経営資金融資による支援を行い、経営が厳しい医療法人や個人診療所に対しては、今般の持続化給付金の対象とした上で、医療法人は二百万円、個人診療所は百万円を上限に現金給付を行うこととしているところですが、さらに、医療機関の資金繰り支援の観点から、各種支援策の実施状況を踏まえつつ、どのような対応ができるか検討してまいります。
 また、感染症の患者に直接向き合う医療従事者の皆様に危険手当として四千円相当が支給されることを念頭に、人員配置に応じた診療報酬の引上げなどを行っており、介護職員についても、危険手当の支給を含む職員の確保に関する費用などのかかり増し経費について全額公費で助成を行うこととしています。引き続き、こうした方々に対する手当の支給等について、必要な支援を検討してまいります。
 介護、障害者福祉の人手、物資確保と処遇改善についてお尋ねがありました。
 新型コロナウイルス感染症の影響により通所系の事業所が休業した場合は、ケアマネジャー等により、必要な代替サービスの確保が行われるよう周知等を徹底してまいります。
 また、事業者に対しては、一時的に人員の基準を満たすことができない場合にも報酬を減額しない等の特例を設けるとともに、休業要請を受けた事業所等が感染予防を図りながらサービス提供を継続するため、介護職員の確保に関する費用などのかかり増し経費について全額公費で助成を行うこととしています。
 さらに、マスク等の衛生用品については、布マスクの配布や消毒用エタノールの優先供給に加え、都道府県がガウン等を購入する際にはその費用を補助の対象とするなど、国として必要な支援をしっかりと行ってまいります。
 職員の処遇改善については、昨年十月から、介護報酬において満年度で公費一千億円、障害福祉サービス等報酬において満年度で公費四百五十億円を投じ、月額最大八万円のさらなる処遇改善を実施しており、この取得を促すことで確実な賃金改善につなげてまいります。
 引き続き、現場の状況も踏まえながら、機動的に必要な支援を講じてまいります。
 介護離職や介護施設の整備についてお尋ねがありました。
 介護離職ゼロという目標の達成に向けて、二〇二〇年代初頭までに、特別養護老人ホームを含めた五十万人分の介護の受皿の整備、介護職員の処遇改善を含む介護人材確保対策、仕事と介護の両立支援などを総合的に進めているところです。
 特別養護老人ホームを始めとする介護施設の整備は、三年ごとの介護保険事業計画に沿って各自治体が進めており、国としても施設整備や開設準備の費用に対する支援を行ってまいります。
 介護、障害者福祉の報酬改定等についてお尋ねがありました。
 紹介手数料の水準については、労働市場の需給の状況に応じて変動し、また、求人の内容に応じてさまざまであるため、一律に上限を設けることについては慎重な検討が必要であると考えています。
 その上で、民間の職業紹介事業者について、手数料等の情報開示を義務づけるとともに、法律や指針に適合する宣言を行った事業者のリストを公表するなど、利用者が安心して選択できるように環境整備を進めているところです。
 介護保険については、高齢化が進展する中で、必要なサービスが適切に提供されるとともに、保険料、公費、利用者負担の適切な組合せにより、制度の持続可能性を確保していくことが重要であり、低所得の高齢者の方々には、消費税財源を活用し、保険料軽減を実施しております。
 また、介護施設における食費や居住費への助成について、現行制度においては、年金収入の水準いかんによって助成額に大きな差異が生じる場合もあり、社会保障審議会において、こうした年金収入段階ごとの助成額の差をなだらかにする見直し案が検討されているものと承知しております。引き続き、厚生労働省において検討を進め、二〇二一年度からの次期介護保険計画期間が始まるまでの間に成案を得ることとしております。
 障害者サービスの食事提供体制加算や送迎加算については、昨年度実施した実態調査の結果や関係団体へのヒアリングを踏まえ、次期障害福祉サービス等報酬改定に向けて丁寧に議論を行ってまいります。(拍手)
    〔高橋千鶴子君登壇〕

発言情報

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発言者: 安倍晋三

speaker_id: 26067

日付: 2020-05-12

院: 衆議院

会議名: 本会議