藤野保史の発言 (予算委員会)

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○藤野委員 つまり、検察官の職責の特殊性というのは、まさに憲法に由来するわけですね。
 ところが、けさの理事会で法務省から驚くべき文書が出てまいりました。先ほど枝野委員、玉木委員もお触れになりましたけれども、この資料の一枚目の下の方を見ますと、こういう記述があるんです。「検察庁法のいわば前身である裁判所構成法(明治二十三年法律第六号)」これが出てきて、この戦前の法律の趣旨が国公法の定年の趣旨と同じだという論立てで、それで今回も定年制度が適用できるんだ、こういう論立てなんです。
 裁判所構成法というのは大日本帝国憲法下の法律であって、大日本帝国憲法というのは、司法行政権は当時の行政府である司法大臣の監督下にあったんですね。三権分立なんて極めて不十分な、そうした法体系のもとにある裁判所構成法がここでなぜ持ち出されてきたのか。私は、手続も問題ですけれども、この論立て、この理屈そのものが大問題だと思います。
 当時の議事録、戦後の議事録を読みますと、まさに司法大臣は、この裁判所構成法を否定するところから入っているんですね。
 木村篤太郎大臣はこう始めております。従来裁判所構成法により、検察は、裁判所に附置された検事局の職員として検察事務を行ってきたのでありまするが、新憲法が司法権の独立につき深甚の考慮をいたしておることに鑑みますれば、今回検察庁法をつくるというふうに、こういう提案理由をしているわけです。
 ミスター検察と呼ばれて、今回のこの法務省の文書にも出てきている伊藤栄樹さんという方。この人も、検察の職務の特殊性に鑑みこういう適用はないんだ、検察官は適用はないんだということを、この大もとから引いてきているわけですね。まさに、戦後、日本国憲法のもとで、戦前の大日本帝国憲法のもとで起こったような人権侵害が二度と起こらないように、憲法に詳細な刑事手続の規定が置かれ、刑訴法もその趣旨が貫かれ、検察庁法もその趣旨が貫かれている、戦後一貫した論理なんです。
 それを、事もあろうに、今回、解釈を変えるときに、裁判所構成法なるものを持ち出してきた。本当にこれは許しがたいと思うんですね。結局、憲法のもとで積み上げられてきた今の解釈、人権保障、司法の独立、そのもとでの検察官の職責の特殊性、この論理を崩せないんです。この論理を崩せないから、戦前までさかのぼって、そのときの大日本帝国憲法の論理を持ち出して、それと一緒ですなどと言う。全くこれは通用しません。それほど無理筋な解釈だということであります。
 総理にお聞きしますが、法の支配を担うべき法務省が、事もあろうに戦前の法律を持ち出して、最高法規である憲法を踏みにじっている。これは断じて許せません。この大もとにあるのは、一月三十一日の閣議決定です。これは撤回すべきじゃありませんか。

発言情報

speech_id: 120105261X01620200226_470

発言者: 藤野保史

speaker_id: 3384

日付: 2020-02-26

院: 衆議院

会議名: 予算委員会