本村伸子の発言 (予算委員会第三分科会)

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○本村分科員 表にもきょう出させていただきましたけれども、二〇〇〇年、起訴率は六八・四%あったんですけれども、二〇一八年は起訴率三九・三%になってしまっております。六割以上の被害を訴えられた方が不起訴で、刑事裁判にもかけてもらえず、門前払いということになっております。
 伊藤詩織さんも、刑事事件としては不起訴となって裁判にもかけてもらえず、民事裁判で、一審では被害を受けたことが認められ、被告が有罪ということになっております。
 なぜこんなに不起訴がふえているのかということを疑問を持つわけですけれども、きょうは時間がないので先に進みたいというふうに思います。
 法務大臣にお伺いをいたしますけれども、警察では、暴行、脅迫がないからと強制性交等の被害届も受けとってもらえない。検察では、起訴率が落ちて不起訴が六割以上になっている。
 裁判でいえば、例えば、私の地元でございます名古屋地裁の岡崎支部の判決。
 ここでは、中学校二年生から実の父親に性的虐待を受けていた娘さん、Aさんの事件では、性交されそうになったときに抵抗して、父親からこめかみのあたりを数回拳で殴られ、太ももやふくらはぎを蹴られた上、背中の中心付近を足の裏で二、三回踏みつけにされた、大きなあざもできたということが事実認定されております。そして、性的行為が意に反するものであったこと、継続的な性的虐待を通じて精神的支配下に置かれていたこと、学費や生活費で経済的負い目があり、支配状況は従前より強まっていたということが認められております。
 しかし、判決では、本件各性交当時におけるAの心理状況は、例えば、性交に応じなければ生命、身体等に重大な危害を与えられるおそれがあるという恐怖心から抵抗することができなかったような場合や、相手方の言葉を全面的に信じこれに盲従する状況にあったことから性交に応じるほかには選択肢が一切ないと思い込まされていたような場合など、心理的抗拒不能の場合とは異なり、抗拒不能の状態にまで至っていたと断定するには、なお合理的な疑いが残ると言うべきであるというふうになりまして、無罪判決、無罪の結論が出されました。
 被害者の方々を支援しておられる伊藤和子弁護士が、こういうふうに言われております。つまり、女性が被告人に対して抵抗しがたい心理状況にあったとしても、それだけでは十分ではなく、生命、身体などに重大な危害を加えられるおそれがあった、性交に応じるほかに選択肢が一切ないと思い込まされていたという極めて高いハードルを課して、これをクリアしない限り、いかに性虐待があっても、親から無理やり性交されても、レイプにはならない、父親は何ら刑事責任も問われないというのがこの判決の結論だ、こう評価されております。
 ずっとお話を聞いていただいたんですけれども、刑法に暴行、脅迫要件があるために警察では被害届も受け付けてくれない、そして、今の刑法の条文によってこのような判決が可能だというのであれば、やはり法律は変えなければいけないというふうに思います。
 余りにも被害者にハードルが高過ぎるというふうに思いますけれども、法務大臣、お答えいただきたいと思います。

発言情報

speech_id: 120105268X00120200225_112

発言者: 本村伸子

speaker_id: 33778

日付: 2020-02-25

院: 衆議院

会議名: 予算委員会第三分科会