佐藤正久の発言 (外交防衛委員会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○佐藤正久君 ありがとうございます。
 お配りした資料三、これを見ていただきたいと思います。これが今説明があった新しいフライト3と言われるイージス艦であります。
 この資料は米軍資料から抜粋したものでありますけれども、米海軍によりますと、二〇二四年夏に実戦配備をされ、その後、毎年二ないし五隻のペースで配備をされて、二〇二九年夏までに十八隻の新型イージス艦が就役予定とのことであります。
 言われましたように、大きな特徴は、このイージスシステムのベースライン10、レーダーはSPY6を使用し、戦闘機や巡航ミサイルの経空脅威と弾道ミサイルとの同時対処可能ということです。このベースラインというのは、簡単に言えば、パソコンでいうウィンドウズのようなソフトウエアと考えてもらえばいいと思います。
 海自のイージス艦八隻のうち、「まや」、「はぐろ」の二隻はベースライン9、今後ブロックⅡAを発射可能なものへと改修をする「あたご」と「あしがら」は現在はベースライン7ですけれども、改修でベースライン9になるというふうに聞いております。「こんごう」型の四隻は、「ちょうかい」はベースライン5、「こんごう」、「みょうこう」、「きりしま」の三隻はベースライン4、ミサイルはブロックⅠBまでしか撃てません。
 大臣、ウィンドウズ10とウィンドウズ4、これはかなり違いますよね。私は、今回、新型のイージス艦増勢とともに、古い「こんごう」型のイージス艦の更新も視野に入れた総合ミサイル防空を考えるべきだと思います。さらに、海自のイージス艦八隻ともレーダーはSPY1で、弾道ミサイルと経空脅威、同時対処は困難であります。
 資料四、これを見てください。これも米海軍資料からの抜粋ですけれども、今後、米軍のIAMD、総合ミサイル防空は、新型イージス艦を中心に構築していくようです。当然、共同交戦能力、CEC機能を有しており、絵にあるように、一隻で弾道ミサイルも戦闘機も巡航ミサイルも水上戦闘も同時に実施可能であります。
 大臣、対空警戒対処手当、これ御存じでしょうか、対空警戒対処等手当。これは弾道ミサイル防衛任務に就いているPAC3、これを警護する隊員には手当が出ておりました。この手当であります。ただ一方、弾道ミサイル防衛に就いているイージス艦、これを守る護衛艦や戦闘機には手当が付いていなかったので、非常にバランスが悪いと。航空自衛隊に付いて海上には付いていないということだったので、私が野党時代、当時の政府・与党の方にお願いをしまして、この護衛艦や戦闘機の方にも手当が付くようになりました。
 これは、裏を返せば、海自のイージス艦のレーダーがSPY1であるために、最新鋭の「まや」であっても弾道ミサイル任務に当たっていれば近づく戦闘機に対応できない、同時対応ができませんから。また、巡航ミサイル対応のSM6も保有していません。そのため、護衛のためにもう一隻護衛艦が必要になり、これが海自隊員の負担と、護衛艦運用の幅を狭めております。アショアの代替の機能として、イージス艦のレーダー機能が弾道ミサイルと経空脅威、同時対処可能であれば、護衛用の護衛艦の必要性は低下すると思います。
 資料五、これを見てください。これは米海軍のイージス艦のSPY1レーダーとSPY6レーダー、この違いです。SPY6は、大きさが半分の目標を二倍の遠距離で探知、識別でき、資料六のように数百キロ先の巡航ミサイルも迎撃できます。つまり、イージス艦一隻で数百キロの部分をカバーできるというものがアメリカの今考えているSPY6を運用した総合ミサイル防空の一端であります。
 私は、アショアの代替機能として新型のイージス艦を配備し、そこにSPY7が載り、SPY6と同等の能力があれば総合防空上も経費的にも望ましいと思いますが、仮にSPY7がイージス艦に搭載できない、米海軍のIAMDと連接できない、あるいは連接するために莫大な費用と期間が掛かるなら、新型のイージス艦のレーダーはSPY6のようなものを用い、VLSは今回契約したものを用いる、SPY7は空自のレーダーを補完する観点から陸上に置いて、それを陸自が運用することも一案と考えます。
 大臣、平和安全法制制定時も議論いたしましたけれども、日米連携、平時から緊張状態あるいは有事まで、お互いが切れ目なく守り合うという形の弾道ミサイル防衛、経空脅威に対応ということは重要だということが議論されました。自衛隊単独で総合ミサイル防空を考えるのではなく、平和安全法制のときの議論にあったように、米軍との連携、相互運用性を視野に入れて、総合ミサイル防空、これを考えることによって抑止力が更に高まるという議論がありました。
 今回も、米国の新型イージス艦の情報収集とか米軍の新たな総合ミサイル防空の方向性も考えながら今回の新たな日本のミサイル防衛体制を考えることも重要と考えますが、大臣の御見解をお伺いします。

発言情報

speech_id: 120113950X00120200709_020

発言者: 佐藤正久

speaker_id: 11254

日付: 2020-07-09

院: 参議院

会議名: 外交防衛委員会