加藤勝信の発言 (厚生労働委員会)
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○国務大臣(加藤勝信君) 最初に、臓器移植に関する法律に関する附帯決議につき、臓器移植の実施状況等について報告いたします。
臓器の移植に関する法律は、平成九年に施行されてから今年で二十三年を迎えます。また、臓器提供における本人同意の扱いについて、平成二十二年に改正法に基づく新制度が施行されてから十年が経過します。この間、善意により臓器を提供された多くの方々、また、様々な立場から移植医療の普及に取り組んでこられた関係者の皆様に心から感謝を申し上げます。
まず、臓器移植の実施状況について報告します。
令和二年三月末現在の移植希望登録者数及び令和元年度の移植実施数は、配付の報告書のとおりであります。
平成九年の法施行から令和二年三月末までの間に、法に基づき六百八十二名の方が脳死と判定され、臓器を提供されています。また、このうち、改正法が全面施行された平成二十二年七月十七日から令和二年三月末までの間に臓器を提供された方は五百九十六名です。また、このうち、改正法により可能となった、本人の書面による意思表示がなく、家族の書面による承諾に基づいて行われる臓器提供は四百六十九名であり、さらに、このうち十五歳未満の小児からの臓器提供は三十八名となっています。なお、令和元年度においては、過去最多となる九十四名の方が脳死と判定され、臓器を提供されています。
脳死下での臓器提供を実施することができる施設や移植を実施することができる施設については、報告書に記載をしているとおりです。いずれも着実に整備が進められています。
次に、移植結果について申し上げます。
平成九年の法施行後に実施された移植に関する生存率と生着率は配付の報告書のとおりですが、国際的に見ても良好な結果を残すことができていると考えています。
厚生労働省では、今後とも、公益社団法人日本臓器移植ネットワークとともに、臓器移植に関する知識の普及や、臓器移植に関する意思表示を行っていただくための啓発を進めます。また、臓器提供施設の体制整備等のための支援や、脳死判定等が適切に行われたかどうかの検証作業も継続してまいります。
今後とも、臓器移植が法令等に基づき適正に行われるよう努めてまいりますので、委員の皆様にも御理解を賜りますようお願いいたします。
続いて、戦没者の遺骨収集の推進に関する法律に関する附帯決議に基づき、戦没者の遺骨収集事業の実施状況等について報告します。
戦没者遺骨収集事業において、日本人ではない遺骨が収容された可能性が指摘されながら、長年にわたり適切な対応が行われてこなかったことについて、深い反省と、二度と繰り返さないという強い信念の下、有識者会議からの意見等を踏まえて、遺骨収集の方法等の改善に努めるとともに、事業実施体制を抜本的に見直し、事業に取り組んでいるところであります。
まず、戦没者の遺骨収集事業の在り方の見直しに係る検討の経緯と今後の事業の実施について報告します。
法に定める集中実施期間における目標設定や技術向上策等について提言等を行うことを目的として、令和元年五月から七月にかけて検討会議が開催され、中間とりまとめにおいて具体的な目標の設定や鑑定体制の充実等について提言がなされました。
また、過去のDNA鑑定人会議において、これまでに収容した遺骨の一部が日本人の遺骨ではない可能性があるとの指摘を受けていた事例については、令和元年十月以降、有識者会議の下に調査チーム及び専門技術チームを設置し、今般の事例の対応に関する調査及び今後の遺骨収集の在り方の検討を実施しました。
調査チーム及び専門技術チームの検討結果を踏まえ、令和二年五月、有識者会議から厚生労働省に対し提言がなされ、同提言等を踏まえ、厚生労働省から今後の遺骨収集事業の在り方についての方針を示しました。
さらに、政府一体となって取組をより一層推進するため、令和元年十二月に関係省庁会議を開催し、遺骨収集事業に係る推進戦略を決定しました。
今後は、検討会議の提言や、推進戦略、有識者会議に示した方針等に沿って、遺骨収集、鑑定の在り方を見直すとともに、遺骨の科学的鑑定を総合的に実施できる体制を整備して事業を実施していくこととしています。
次に、令和元年度の戦没者の遺骨収集事業実施実績に関して報告いたします。
まず、戦没者の遺骨収集に関する活動を実施する指定法人の事業計画の策定及び指導監督等について申し上げます。
厚生労働省は、令和元年度も、指定法人である一般社団法人日本戦没者遺骨収集推進協会と委託契約を締結しており、同指定法人は、事業計画に基づき活動を実施しました。指導監督の状況等については、配付の報告書のとおりであります。
次に、戦没者の遺骨収集に必要な情報の収集及び遺骨収集の実績について申し上げます。
今次の大戦の交戦国の国立公文書館等に所蔵されている資料の調査や現地調査により取得した情報に基づき、令和元年度は四百七柱の御遺骨を収容しました。御遺骨については、身元特定のためのDNA鑑定を実施しており、令和元年度は二十二柱を御遺族へ引き渡しました。
次に、関係国の政府との協議等について申し上げます。
令和元年度は、外務省と連携し、インドネシア、ウズベキスタン、ロシアの各政府との協議等を行いました。インドネシア政府との間では、令和元年六月に遺骨収集協定の締結に至ったところです。
最後に、関係行政機関との連携及び協力について申し上げます。
令和元年度においても、遺骨収集を円滑に実施するため、関係国の政府との協議等においては外務省から、硫黄島からの御遺骨の輸送支援等においては防衛省から、それぞれ協力をいただきました。
今後とも、法に基づき戦没者の遺骨収集事業を推進してまいりますので、委員の皆様におかれましては御理解を賜りますよう重ねてお願いをいたします。