新妻秀規の発言 (国際経済・外交に関する調査会)

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○新妻秀規君 海洋国家である我が国にとりましては、この海の持続的な利用というのは非常に重要なテーマだというふうに受け止めています。
 先ほど猪口先生からもありましたこの海の環境の課題は非常に重要な課題でありまして、是非とも次期国会でこの海洋環境については取り上げていただきたいと思います。
 プラスチックごみを始め海ごみの問題、本当にもう連日報道されているとおりでありまして、さかなクン参考人からは、レジ袋を食べて、ウミガメ、イルカ、鯨が死んでしまうんだと。また、ゴーストフィッシングということを初めて知りました。水中に投棄された漁網とか漁具によって生き物が絡まって死んでしまうとか、こういう実態もあると。やはり、ペットボトルのような典型的なプラスチックごみは当然そうなんですけれども、こうした漁具とか漁網も含めたこうしたプラスチックごみの発生抑制、回収に向けた有効な対策をしっかり立案して実行しなくちゃいけない、このように強く思いました。
 また、環境については、外交的な観点から山田参考人から非常に重要な提言いただきまして、例えば尖閣始め紛争が生じかねない海域での海洋環境について研究協力するなど、こうした提案もあって、非常に重要な提案だと受け止めました。
 また、魚、漁業、水産業ですけれども、片野参考人からノルウェーの漁業の取組を紹介していただき、非常に参考になりました。
 漁獲枠をめぐる国際交渉を着実に進めることと両輪で、我が国の水産業において、このノルウェーのような持続可能な水産業、これを目指すべきなんじゃないかなと強く思いました。大き過ぎる漁獲枠、機能していない資源管理、こういう課題を真摯に受け止めなくちゃいけないと思います。科学的な根拠に基づく実効性がある対策が必要だというふうに思います。外国とか自然環境に責任を安易に転嫁すべきではありません。
 折からのコロナ危機での需要の減退、これを機に、これを奇貨として、魚礁の造成であるとか、また、いそ焼けの原因分析、それに対する対策など、資源回復に向けた取組を進めるべきではないかと強く思いました。この際、東日本大震災の後、せっかくマダラの資源が回復したのに、その後、やはり有効な資源管理ができなくて資源が再び急減した、この失敗を繰り返してはならないというふうに思います。
 また、海洋資源開発につきましては、我が国の排他的経済水域、メタンハイドレート、レアアース、マンガン団塊など豊富な海底資源に恵まれておりまして、JOGMEC、JAMSTEC始め、こうした国の研究機関と民間が力を合わせて研究開発、資源探査に着実に取り組む必要があるというふうに思います。海洋の環境に十分配慮することを含めて、継続的に後押しをする必要があると思います。
 また、北極の政策については、北極海の航路、例として輸送コストの面、また南回りの海賊とかいろんな地政学的リスク、これを回避する観点が非常に重要である、こうした参考人の意見陳述がありました。こうした民間利用も進む北極について、政策立案に関わり続けるためにも、北極評議会のオブザーバー国として存在感を示すために、日本の強みである観測、研究開発で貢献をすべきというふうに考えます。
 また、海洋の管理と国際協力については、自国第一主義が加速する中で、やはり法の支配と科学的な知見に基づく政策の実施を原則にして、国際社会全体の普遍的な基準として浸透させる活動に継続的に取り組まなくちゃいけないと思います。その際、先ほど申し上げましたような日本の強み、観測、科学技術力、こうしたソフトパワーを十分に活用していくことが重要だというふうに感じます。
 また、洋上風力発電、また潮汐・潮流発電、海洋の温度差の発電につきまして、電力の安定供給に寄与することから、研究開発の推進など政策的な後押しが必要と感じました。その際、豊かな生態系を維持するなど、海域の利害関係者との共生に十分留意する必要があると思います。また、FIT後も見据えて、コストダウンを促すような長期的な観点が必要かというふうに思います。
 また、捕鯨については、IWCから脱退してしまったんですけれども、これは本当にやむを得ないんじゃないかなというように受け止めています。一方、条約脱退に伴って、科学的な調査の法的な根拠、国際法的な根拠を失ってしまったことになります。しかし、科学的な調査捕鯨は、持続的な利用、また外国との信頼関係の醸成に大きな意義がある、この点で小松参考人から、日本海で皮切りとして日韓の共同の調査をやったらどうか、こういう提言があったんですけど、非常に注目に値する提言だというふうに受け止めています。
 最後に、海事産業、造船産業なんですけれども、やはりこの造船産業、日本の地方に多くが立地をしておりまして、また、製品を通じて国際社会にも大きく貢献をし、また安定した雇用を地域に生み出す非常に重要な産業だというふうに認識をいたしました。しかし、中韓の攻勢、また欧州が設計情報を握っている、こんな状況で、厳しい状況にあるこの造船産業をどう巻き返していくか知恵が必要なところです。
 参考人とのやり取りの中で、中手、また総合重工メーカーが力を合わせて、オールジャパンで強みを発揮する仕組みをつくっていくことが重要だというふうに感じました。また、環境規制などで国際世論をリードして、それを先取りするような研究開発で、船舶のみならず、港湾荷役などのターミナル機器、また舶用工業など、海事クラスター全般での底上げが必要だと強く感じました。
 以上です。

発言情報

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発言者: 新妻秀規

speaker_id: 18274

日付: 2020-06-03

院: 参議院

会議名: 国際経済・外交に関する調査会