田中浩一郎の発言 (資源エネルギーに関する調査会)
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○参考人(田中浩一郎君) これも非常に難しい問題だと思うんですが、まず申し上げておきたいのは、イランは非常に多様性があるということでありまして、もちろん反米デモもありますけれども、反政府デモ、あるいは政策に対しての反発を示すデモ、それから、この前ウクライナ機を誤って撃ち落とした後には反体制デモですね、これはもうしょっぱなから反体制デモでした。こういうことも起きます。
この多様性があるのがイラン社会のある部分の特徴だと思うんですけれども、一方で、その多様性があるがゆえに、皆さんの意見をなかなか集約することができない状態にもなっています。これは世代もあるんだと思うんですけれども、多分ほとんど押しなべてそういう様相がありまして、例えば今の体制と違う体制が欲しいのかといったら、多くの人が多分イエスと言うと思います。ところが、じゃ、どうするのかという話になったときに、どういう体制にするのかとなる、ないしはどういう方向でそれに進むのかという話になると、もう百花繚乱のような状態になってしまって収拾が付かない。
これは実は、その隣国で起きたアラブの春などでも同様のことが見られますので、そこのところを実はイラン人はある部分もう悟っています。すなわち、今騒ぎを起こして体制打倒とかを叫んだところでその後に何が来るのかというと、混乱しか多分来ないと。もちろん今の体制に対しての不満はあるとしても、それ以上に、今以上に状況が良くなるという保証がむしろ少なくて、かえって悪くなるかもしれないという、こういうおそれもかなり皆さん抱いていますので、行動が起きるかということになると、かなり難しいのかなとは思います。
とはいいながらも、二〇〇九年の大統領選挙の後に、その結果をめぐって大分国内が荒れました。あのときの体制が取った対応などを見ているとやはり相当無理がありますので、いろいろなところで恨みを買うようなことをやっていけば、いずれ暴発、要するに、ある程度計算している人たちにとってももはや我慢がならないということで暴発する可能性は私は否定しません。ただし、そのときには、イランだけではなく、先ほどから申し上げているとおり、その周辺に対しても大いなる不安定を投げかけることになると思います。