阿達雅志の発言 (資源エネルギーに関する調査会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○阿達雅志君 ありがとうございます。
 高い独立性を有する原子力規制委員会が科学的、技術的に審査し、世界で最も厳しい水準の規制基準に適合すると判断した原子力発電所の再稼働を進めるというのが政府の方針であり、この伊方原発についても規制委員会はそういう判断をしたということだと思います。
 ですが、一方でこれは、広島高裁は、原子力規制委員会の判断に過誤、欠落があったということで、原子力規制委員会の判断の合理性を問題としたわけです。私は、原子力規制委員会は、職責として、この審査基準、審査の合理性というのをやはりしっかりと本来は訴訟手続の中でも主張すべきだったのではないかというふうに思います。
 実は私、同じ質問を、平成二十七年、平成二十八年、二回、東日本大震災復興及び原子力問題特別委員会において、当時の田中俊一委員長に質問をさせていただきました。そのときの田中委員長の御発言は、国が直接の当事者でない訴訟について、当委員会が何らかの裁判手続によって訴訟を追行することの可否及びその要否については、個別の事件ごとに裁判手続について定めた法律の規定等を照らし、関係省庁とも十分に調整の上で慎重に判断すべきものと考えておりますと。以来、その姿勢というのは、規制委員会、続けているわけです。
 ですが、今回のこの手続、この平成二十七年以降も同じような事案が度々起こっているわけで、そのたびに裁判所の判断と規制委員会の判断が異なっている、こういうことがずっと起きてきているわけです。
 私は、これは実際問題として、この差止め決定手続において求められているのは、本来であれば行政訴訟においてこの許可を取り消すべき訴訟が、形の上では民事訴訟で原告と電力会社の間でなされている、こういうふうに見ているんですけれども、そういう中で、本当にいつまでもこの原子力規制委員会が、本来の業務として作ったしっかりした審査基準、そしてまたその審査、これを訴訟手続の中で主張しないでいいんだろうかというふうに思います。これはやはり、これだけ繰り返し繰り返し差止め訴訟が起き、まあ却下されるものもありますけれども、通るものもある。そのたびに、実はこれは、電力会社は原発を止めたりしているわけですね。
 そうすると、予見可能性という意味で、一体誰が言うことを信じたらいいのか。規制委員会の基準に沿って造ったものが同じ、まあ彼らからすれば国家機関である裁判所によって否定されているということですから、やはりこれを、こういうことを繰り返さないためには、原子力規制委員会も訴訟に何らかの形で参加すべきではないかというふうに思います。
 そしてまた、この参加する方法として、これ、実は私、平成二十七年、二十八年でも御提案をしたんですけれども、法務大臣権限法の四条において、重要な公益に関わる問題について、法務大臣が所管の部を指示して意見を陳述することができると、こういう規定がございます。また、民事訴訟法の四十二条の中でも訴訟参加という道がある。実際には、法律上規制委員会が意見を主張しようと思えば、主張する道はないことはないわけです。
 これを本当にいつまでもこういう形で、民と民の話だから我々は慎重にやります、そしてその結果が、違う結果が出たときには、我々の審査は正しかったということを言い続けるということで、本当にこれは国民から見て規制委員会の判断というものへの信頼が生まれるのかどうか、これを私は非常に疑問に思います。
 そういう点で、やはり何らかの形でこの訴訟に対しても関与していくべきではないか、また意見をしっかり述べていくべきではないかというふうに思いますが、委員長の所見をお伺いいたします。

発言情報

speech_id: 120114396X00220200219_007

発言者: 阿達雅志

speaker_id: 7221

日付: 2020-02-19

院: 参議院

会議名: 資源エネルギーに関する調査会