資源エネルギーに関する調査会

2020-02-19 参議院 全164発言

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会議録情報#0
令和二年二月十九日(水曜日)
   午後一時一分開会
    ─────────────
   委員の異動
 二月十八日
    辞任         補欠選任
     矢田わか子君     田村 まみ君
     若松 謙維君     塩田 博昭君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    会 長         宮沢 洋一君
    理 事
                阿達 雅志君
                岩井 茂樹君
                森屋  宏君
                斎藤 嘉隆君
                平木 大作君
                梅村  聡君
                山添  拓君
    委 員
                こやり隆史君
                高階恵美子君
                高野光二郎君
                高橋はるみ君
                長峯  誠君
                三浦  靖君
                宮崎 雅夫君
                岸 真紀子君
                古賀 之士君
                塩村あやか君
                田村 まみ君
                浜野 喜史君
                塩田 博昭君
                杉  久武君
                音喜多 駿君
                市田 忠義君
                嘉田由紀子君
   副大臣
       経済産業副大臣  牧原 秀樹君
   政府特別補佐人
       原子力規制委員
       会委員長     更田 豊志君
   事務局側
       第三特別調査室
       長        亀澤 宏徳君
   政府参考人
       内閣府大臣官房
       審議官      佐藤  暁君
       文部科学省大臣
       官房審議官    千原 由幸君
       文部科学省大臣
       官房審議官    岡村 直子君
       厚生労働省大臣
       官房生活衛生・
       食品安全審議官  浅沼 一成君
       経済産業省大臣
       官房原子力事故
       災害対処審議官  新川 達也君
       資源エネルギー
       庁資源・燃料部
       長        南   亮君
       資源エネルギー
       庁電力・ガス事
       業部長      村瀬 佳史君
       環境省大臣官房
       環境保健部長   田原 克志君
       原子力規制委員
       会原子力規制庁
       次長       片山  啓君
       原子力規制委員
       会原子力規制庁
       原子力規制技監  櫻田 道夫君
       原子力規制委員
       会原子力規制庁
       長官官房緊急事
       態対策監     山形 浩史君
       原子力規制委員
       会原子力規制庁
       長官官房審議官  大村 哲臣君
       原子力規制委員
       会原子力規制庁
       原子力規制部長  市村 知也君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○原子力等エネルギー・資源に関する調査
 (「原子力問題に関する件」のうち、原子力規
 制委員会の活動状況)
 (原子力問題に関する件)
    ─────────────
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宮沢洋一#1
○会長(宮沢洋一君) ただいまから資源エネルギーに関する調査会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日、矢田わか子君及び若松謙維君が委員を辞任され、その補欠として田村まみ君及び塩田博昭君が選任されました。
    ─────────────
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宮沢洋一#2
○会長(宮沢洋一君) 原子力等エネルギー・資源に関する調査を議題といたします。
 まず、「原子力問題に関する件」のうち、「原子力規制委員会の活動状況」について、原子力規制委員会委員長から説明を聴取いたします。更田原子力規制委員会委員長。
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更田豊志#3
○政府特別補佐人(更田豊志君) 原子力規制委員会委員長の更田豊志でございます。
 参議院資源エネルギーに関する調査会における御審議に先立ち、原子力規制委員会の業務について御説明申し上げます。
 原子力規制委員会は、原子力に対する確かな規制を通じて、人と環境を守るという使命を果たすため、様々な課題に取り組んでおります。
 まず第一に、原子力施設等に係る規制の厳正かつ適切な実施について申し上げます。
 東京電力福島第一原子力発電所の事故の教訓を踏まえ制定した新しい規制基準への適合性審査については、これまで、発電用原子炉について十一の事業者から二十七基の原子炉に係る申請が、核燃料施設等について九つの事業者から二十一の施設に係る申請がなされております。
 これまでに、九州電力川内原子力発電所一号炉及び二号炉、玄海原子力発電所三号炉及び四号炉、関西電力高浜発電所一号炉、二号炉、三号炉及び四号炉、美浜発電所三号炉、大飯発電所三号炉及び四号炉、四国電力伊方発電所三号炉、東京電力柏崎刈羽原子力発電所六号炉及び七号炉並びに日本原子力発電東海第二発電所の計十五基に対して設置変更許可を行いました。東北電力女川原子力発電所二号炉については、昨年十一月二十七日に開催した原子力規制委員会において審査書の取りまとめ案を了承し、現在、パブリックコメント等を踏まえた対応を行っております。
 また、関西電力高浜発電所一号炉及び二号炉、美浜発電所三号炉並びに日本原子力発電東海第二発電所について、運転期間延長の認可を行いました。
 このほか、九州電力玄海原子力発電所一号炉、日本原子力発電敦賀発電所一号炉、関西電力美浜発電所一号炉及び二号炉、中国電力島根原子力発電所一号炉、四国電力伊方発電所一号炉並びに関西電力大飯発電所一号炉及び二号炉の計八基について、廃止措置計画の認可を行いました。
 核燃料物質の加工施設については、グローバル・ニュークリア・フュエル・ジャパン、日本原燃濃縮・埋設事業所、三菱原子燃料並びに原子燃料工業東海事業所及び熊取事業所の加工事業の変更許可を行い、廃棄物管理施設については、国立研究開発法人日本原子力研究開発機構の大洗研究所廃棄物管理事業の変更許可を行いました。
 試験研究炉については、国立大学法人京都大学複合原子力科学研究所の臨界実験装置及び研究用原子炉の設置変更承認、近畿大学原子力研究所原子炉の設置変更許可並びに国立研究開発法人日本原子力研究開発機構の定常臨界実験装置、原子炉安全性研究炉及びJRR3の設置変更許可を行いました。
 また、国立研究開発法人日本原子力研究開発機構のJRR4、過渡臨界実験装置、再処理施設及び高速増殖原型炉「もんじゅ」について、廃止措置計画の認可を行いました。
 以上のとおり、原子力施設等に関する審査、検査を順次進めております。
 規制基準については、安全研究等により得られた最新の科学的、技術的知見、新規制基準に係る適合性審査の実績等を踏まえて、高エネルギーアーク損傷対策、降下火砕物対策、火災防護対策等に係る改正を行い、継続的に改善を図っております。
 原子力施設等において発生した事故トラブルについては、事業者からの通報を受け、原子力規制庁本庁や現地に常駐する検査官が速やかに状況確認を行うとともに、安全上重要な事案に関しては、事業者による原因調査及び再発防止の取組を公開の会合で確認しており、今後とも引き続き適切に対処してまいります。
 第二に、東京電力福島第一原子力発電所の廃炉に向けた取組の監視等について申し上げます。
 原子力規制委員会は、東京電力福島第一原子力発電所の安全な廃炉や汚染水対策の実施に向け、規制当局としての立場から積極的な監視を行っており、安全かつ着実に廃炉作業が進むよう、実施計画の審査などに当たっております。
 引き続き、処理した水の処分や使用済燃料プールからの燃料の取り出し等の対策が適切に行われるよう、監視、指導を行ってまいります。
 また、廃炉作業の進捗等により、事故時の放射性物質の放出経路の調査等について現場での確認作業が可能となってきていること等を踏まえ、東京電力福島第一原子力発電所における事故の更なる調査、分析を進めてまいります。
 第三に、原子力災害対策及び放射線モニタリングの充実並びに保障措置について申し上げます。
 原子力規制委員会では、本年二月、防災訓練の結果等から見出された課題を踏まえ、緊急時活動レベルに係る原子力災害対策指針の改正を行う等、その充実を図るとともに、基幹高度被ばく医療支援センターの機能強化等、原子力災害時における医療体制の着実な整備を進めております。
 放射線モニタリングについては、原子力規制事務所におけるモニタリング担当職員の配置及びモニタリング資機材の配備等により、緊急時モニタリング体制の充実強化を図っております。また、総合モニタリング計画に基づき、東京電力福島第一原子力発電所事故に係る状況に応じた環境放射線モニタリングを継続するとともに、モニタリング結果について、関係自治体その他の国内外への情報発信にも努めています。
 また、国際約束に基づく国内の原子力施設に対する厳格な保障措置の適用により、国内全ての核物質が平和的活動にとどまっているとの評価を継続して国際原子力機関、IAEAより得ております。
 最後に、原子力利用における安全対策の一層の強化のための制度の見直しについて申し上げます。
 第百九十三回国会において、原子力事業者等に対する検査制度の見直し、放射性同位元素の防護措置の義務化等を内容とする関係法律の改正が成立しました。原子力規制委員会としては、法改正の趣旨を実現すべく、本年四月の全面施行に向け、関係規則等を整備するとともに、更なる組織体制の強化と人材育成に取り組むなど、新たな制度の運用が円滑に進むよう万全を期してまいります。
 本年一月に実施されたIAEAの総合規制評価サービス、IRRSフォローアップミッションでは、二〇一六年のIRRSミッションによる勧告等を踏まえた原子力規制委員会の取組状況について改めて評価を受けたところです。原子力規制委員会としては、今後とも継続的な改善に注力してまいります。
 以上、原子力規制委員会の業務について御説明いたしました。
 我が国の原子力規制に対する信頼の回復は、いまだ道半ばにあります。原子力規制委員会は、与えられた職責を踏まえ、原子力利用の安全が確実に担保されるよう今後とも努力してまいります。何とぞよろしくお願い申し上げます。
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宮沢洋一#4
○会長(宮沢洋一君) 以上で説明の聴取は終わりました。
 次に、原子力問題に関する件について質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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阿達雅志#5
○阿達雅志君 自由民主党の阿達雅志です。
 本日は質問の機会をいただき、ありがとうございます。
 ただいま更田委員長から原子力規制委員会の活動状況についての御説明がありました。福島事故から九年、そしてまた原子力規制委員会設立から七年半たって、この原子力規制委員会、本当に非常に幅広い範囲での業務をされているなと。また、その間、本当に何もないところからここまでつくり上げてこられたその御努力、これは非常に評価ができるものであろうというふうに思います。
 そういう中ではありますけれども、ちょっと幾つかやはり気になる点もあるということでございます。
 一月に広島高裁による伊方原発の運転差止め決定手続というものがありました。また、同じ時期に大阪高裁による大飯原発運転差止め仮処分申立て手続、こういうものがあり、このいずれにおいても原子力規制委員会の判断の合理性というものが争点となりました。
 まず、この広島高裁による伊方原発の運転差止め決定手続においてですけれども、伊方原発がある佐田岬近くの活断層の有無が論点となりました。それについて、更田委員長は、この決定の後の一月二十九日の定例会見において、記者のお尋ねになっているところが海域の近くにある部分であるとすると、それは可能性を考慮する必要があるからこそ、海上音波探査等をやって確認して、その結果を是として許可している、長期評価第二版においても可能性を考慮すべきである、だから、考慮しているからこそ調査して確認した。つまり、第二版の指摘にかかわらず、原子力規制委員会としては、活断層の可能性を考慮に入れて審査し、許可を行ったということです。
 また、中央構造線の浅いところについて、原子力規制委員会としては活断層であることは否定されているのかと問われ、そのとおりと回答されています。さらに、長期評価第二版以外にも文部科学省の特例調査研究、論文等が出ている、私たちは、新たに出てくる知見に関しては常にウオッチしているし、元々の判断を改める必要があると判断したら、それはそれで改めていくけれども、現時点においては、元の許可の判断を改めてやり直さなければならないという判断には至っていないというのが今の見解とおっしゃっています。
 原子力規制委員会として、現時点においてもこの認識に変わりはないか、確認したいと思います。
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更田豊志#6
○政府特別補佐人(更田豊志君) お答えをいたします。
 御質問にありましたのは一月二十九日の会見で申し上げたことについてでございますけれども、現時点でその認識に変わりはございません。
 敷地近傍の活断層の有無については、審査における重要なポイントであります。このため、新規制基準適合性審査において、佐田岬沿岸にある地質境界断層についての中央構造線についても厳格に審査を行い、海底深度測量による海底面の断層地形調査の結果から海底に中央構造線断層帯以外の変動地形が認められなかったこと、並びに敷地に近い湾内の海岸線近くまで実施した音波探査の結果から敷地近傍に活断層が認められなかったことなどから、活断層ではないということを確認をしております。
 また、設置変更許可後の平成二十九年十二月に地震調査研究推進本部にて公表された中央構造線断層帯長期評価第二版に対しては、平成三十年二月及び四月の原子力規制委員会の技術情報検討会において、規制との関係を評価した結果が報告され、設置変更許可処分時の地震動の評価に包含されるものであることを確認をしております。
 したがって、現時点においても、平成二十七年七月に行った設置変更許可処分について、その判断や過程に不合理な点はなく、適切なものであったと考えております。
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阿達雅志#7
○阿達雅志君 ありがとうございます。
 高い独立性を有する原子力規制委員会が科学的、技術的に審査し、世界で最も厳しい水準の規制基準に適合すると判断した原子力発電所の再稼働を進めるというのが政府の方針であり、この伊方原発についても規制委員会はそういう判断をしたということだと思います。
 ですが、一方でこれは、広島高裁は、原子力規制委員会の判断に過誤、欠落があったということで、原子力規制委員会の判断の合理性を問題としたわけです。私は、原子力規制委員会は、職責として、この審査基準、審査の合理性というのをやはりしっかりと本来は訴訟手続の中でも主張すべきだったのではないかというふうに思います。
 実は私、同じ質問を、平成二十七年、平成二十八年、二回、東日本大震災復興及び原子力問題特別委員会において、当時の田中俊一委員長に質問をさせていただきました。そのときの田中委員長の御発言は、国が直接の当事者でない訴訟について、当委員会が何らかの裁判手続によって訴訟を追行することの可否及びその要否については、個別の事件ごとに裁判手続について定めた法律の規定等を照らし、関係省庁とも十分に調整の上で慎重に判断すべきものと考えておりますと。以来、その姿勢というのは、規制委員会、続けているわけです。
 ですが、今回のこの手続、この平成二十七年以降も同じような事案が度々起こっているわけで、そのたびに裁判所の判断と規制委員会の判断が異なっている、こういうことがずっと起きてきているわけです。
 私は、これは実際問題として、この差止め決定手続において求められているのは、本来であれば行政訴訟においてこの許可を取り消すべき訴訟が、形の上では民事訴訟で原告と電力会社の間でなされている、こういうふうに見ているんですけれども、そういう中で、本当にいつまでもこの原子力規制委員会が、本来の業務として作ったしっかりした審査基準、そしてまたその審査、これを訴訟手続の中で主張しないでいいんだろうかというふうに思います。これはやはり、これだけ繰り返し繰り返し差止め訴訟が起き、まあ却下されるものもありますけれども、通るものもある。そのたびに、実はこれは、電力会社は原発を止めたりしているわけですね。
 そうすると、予見可能性という意味で、一体誰が言うことを信じたらいいのか。規制委員会の基準に沿って造ったものが同じ、まあ彼らからすれば国家機関である裁判所によって否定されているということですから、やはりこれを、こういうことを繰り返さないためには、原子力規制委員会も訴訟に何らかの形で参加すべきではないかというふうに思います。
 そしてまた、この参加する方法として、これ、実は私、平成二十七年、二十八年でも御提案をしたんですけれども、法務大臣権限法の四条において、重要な公益に関わる問題について、法務大臣が所管の部を指示して意見を陳述することができると、こういう規定がございます。また、民事訴訟法の四十二条の中でも訴訟参加という道がある。実際には、法律上規制委員会が意見を主張しようと思えば、主張する道はないことはないわけです。
 これを本当にいつまでもこういう形で、民と民の話だから我々は慎重にやります、そしてその結果が、違う結果が出たときには、我々の審査は正しかったということを言い続けるということで、本当にこれは国民から見て規制委員会の判断というものへの信頼が生まれるのかどうか、これを私は非常に疑問に思います。
 そういう点で、やはり何らかの形でこの訴訟に対しても関与していくべきではないか、また意見をしっかり述べていくべきではないかというふうに思いますが、委員長の所見をお伺いいたします。
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更田豊志#8
○政府特別補佐人(更田豊志君) 本件に関しましては、既に田中前委員長がお答えした姿勢、方針を今も堅持をしておるところであります。
 いずれにしましても、こういった訴訟への規制委員会等、裁判手続に対しての規制委員会の参加が認められるケースというのは非常に少ないものであるというふうに認識をしております。
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阿達雅志#9
○阿達雅志君 現実問題としてそういうお答えをされるんだろうと。また、今までの姿勢を堅持されているということだとは思いますけれども、ただ、これだけ何年も同じ状況が続いている、そして、この訴訟を起こされた方々とそして電力会社の間での根本的な問題が何も解決していない状況がずっと続いているということは、やはり考えるべきではないかというふうに思います。そういう意味で、やはりこの訴訟の場でしっかりと主張する。単に、結果が出た後、記者会見で言うということではなくて、訴訟の場で言うことというのも引き続きしっかりと御検討をいただきたいというふうに思います。
 同じように、こういう原発の運転差止め決定手続の中で争点になるもう一つの問題として、国の避難計画の実効性というのがあります。
 この国の避難計画あるいはこういう安全対策の実効性というものについては、これについても私、以前聞いたときに、国の立場として、これは国が直接の当事者ではないので国としては関与することはできません、あるいは、することには極めて慎重であるというお話でありました。ですが、今、例えば仙台高裁による女川原発の知事、市長の同意差止め仮処分手続においても、やはり争点になっているのは国の避難計画の実効性。
 これ、実際には、自治体が作った避難計画を国がしっかりとその安全性についての検証をやった上で承認をする、そして、原子力の本部長である総理大臣がゴーサインを出すことによって、この避難計画というのは、原子力防災会議の本部長である総理が、議長である総理が計画内容の確認をするということになっているわけです。ところが、こういう問題についても、やはり国は、これは当事者ではありませんということで、訴訟への参加を避けているわけです。
 やはり、これは国としても、特に経済産業省の場合は、第五次エネルギー基本計画の中で、こういう安全基準を満たした、規制委員会による安全基準を満たした原発について、地域の同意を得ることについては経産省としてもしっかり前面に出て動くんだと、こういうことを言っているわけですから、それであれば、やはりこの訴訟手続においてしっかりと国の主張をする、これはやはり必要なのではないかと思いますが、見解をお聞かせください。
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村瀬佳史#10
○政府参考人(村瀬佳史君) お答え申し上げます。
 今御指摘いただきました訴訟につきましては、これは係争中の案件であり、訴訟当事者でないことから、政府としてのコメントは控えさせていただきたいと思いますけれども、今御指摘いただいたとおり、エネルギー基本計画においても、国が前面に立って、立地自治体等関係者の理解と協力を得られるよう原子力の意義を含めて丁寧な説明を尽くし、避難計画についても、地域原子力防災協議会の枠組みの下で、関係自治体と国とが一体となって各地域が抱える様々な課題に対応できるよう検討を進め、策定後も継続的に具体化、充実化に取り組むということをコミットしておりますので、責任を持って国としてもこの避難計画が実効的かつ具体的になるよう取り組んでまいりたいというふうに考えてございます。
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佐藤暁#11
○政府参考人(佐藤暁君) 内閣府よりお答え申し上げます。
 地域の防災計画、避難計画につきましては、そもそも原子力発電所が存在し、そこに核燃料がある限り、稼働の有無にかかわらず、地域住民の安心、安全の観点から重要であります。そのため、内閣府としては、関係自治体と一体となって地域防災計画、避難計画の具体化、充実化を進め、その計画が原子力災害対策指針などに照らして具体的かつ合理的なものになるよう取り組んでおります。
 原子力災害への備えは、終わりや完璧はございません。地域の防災計画や避難計画がより実効性あるものになるように、継続的な充実強化に努めてまいりたいと思っております。
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阿達雅志#12
○阿達雅志君 今お話をされたように、それぞれの立場でそれぞれ皆さんは、本当に真剣にその安全性についての検討、あるいはこういう避難計画の実効性を検討されているとは思うんですね。ですが、やはり裁判という場でそれが争われたときに、当事者として出ていっていない。結果的に、本来行政訴訟でやるべきことを民事訴訟の手続でやっているからということはあるかもしれませんけれども、ただ、これはやはり国民の側から見たら本当にそこの実効性あるいは安全性はあるんだろうかという、やっぱり信頼の問題になると思うんです。
 この原子力の問題は、安全性の問題ということでは本当に関係者の皆様、今までいろんな努力をして話を詰めてこられた。ですが、やっぱり全体として見たときに、先ほど委員長のこの活動状況の説明にもありましたけれども、信頼の回復はいまだ道半ばと。この信頼の回復が道半ばであるという意味は、安心感がない、全体としてどうなんだという、やっぱりそこに尽きるんだと思うんです。
 そうすると、司法手続だから別だということではなくて、やはりそこでしっかり主張をしていくということが、単に安全性を示すだけではなく、国民の目から見た安心感を与える大きな要素にもなるんじゃないかというふうに思いますので、この点については是非法務省ともしっかり相談をいただいて、どういう形で国の主張というのを本当にこの民間同士の訴訟の中でやれるのか、やるのが適切なのか、その辺も是非引き続いて御検討をいただきたいと思います。
 同じように、やはりこの安全、安心、これが欠けているところでこの信頼性の問題というのがあるんだと思うんですけれども、その信頼性がなかなか回復、信頼が回復されない一つに、私はやはり、福島原発事故の原因究明、これが必ずしも完全に終わっていないというふうに一般の方々あるいはほとんどの人が受け止めているということがあるんだろうと思います。
 実際にこれ、政府の事故調、それから国会事故調、あるいは民間の事故調という形で、いろんな形で事故調報告書も出しています。ですが、これ、全体読んでみても、果たして福島事故というのは何だったのかというのがどうもはっきりしない。やっぱりこのはっきりしないというところに漠然とした不安感というのが国民の間でまだあるんだろうというふうに思います。
 そういう中で、原子力規制委員会の業務内容の中で、第四条一項十二号で、事故の原因究明、原子力事故の原因究明のための調査というのが入っております。原子力規制委員会では、過去、中間報告をした後ずっとなかったわけですが、昨年の九月に、五年ぶりに検証の再開ということを表明をされました。
 そこで、今回検証をする意図、そしてまた何をどういう手法で検証して、そしてその結果をどういう形で出していくのか、それについて原子力規制委員会の説明を求めます。
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櫻田道夫#13
○政府参考人(櫻田道夫君) お答え申し上げます。
 東京電力福島第一原子力発電所の事故から、やがて九年という時間が経過してございます。現時点におきましては、廃炉作業の進展などもございましたので、現場の環境が改善されてきております。事故当時は放射線量が高いということで現地調査が難しいといったものもございましたけれども、そういったことの分析も進める環境が整ってきたという状況がございますので、改めて、この度、事故分析を再開して進めるということにしたということでございます。
 現在何をやっているかということもございますけれども、いろいろありますが、例えば、水素でありますとか放射性物質が環境にどのような経路で漏えいしていったのかといったようなことについて現地の放射線量を分析するとかというような調査を行いまして、その調査結果の分析も公開の会合を開いて行っているという状況でございます。
 結果につきましては、中間的な報告を本年末をめどに取りまとめるということで計画して進めているところでございます。
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阿達雅志#14
○阿達雅志君 ありがとうございます。
 今まではなかなかこの放射線の関係で試料を集め切れなかったというところだと思いますけれども、今までの、私、見た限りは、こういう事故調の報告書の中で、やっぱりこのプラントデータの分析、こういったものがしっかりなされていなかったというところもあるかと思います。
 そういう意味で、今年、本年末を目指してのこの調査報告書、過去の報告書、そしてまたメディアでも相当事故以降いろんなことが出てきていますので、そういったものも全部含めた上で、本格的にやっぱり原因についての言及もいただきたいというふうに思います。
 本当の原因については、分かる部分、分からない部分があると思いますけれども、やはり一つ大きなところというのは、この発電所の事故というのが、地震によって起きた部分、そして津波によって起きた部分、この部分についてのやっぱり十分な説明ということが欠かせないであろうというふうに思います。こういう中身をしかもしっかりと公開しながら、いろんな方の、有識者の意見も聞きながら進めていただきたいというふうに思います。これについてはしっかりと本年末まで取り組んでいただきたい。
 また、やはりこれ、実際にいろいろやろうと思ったら、費用的にも相当掛かる話も出てくるかと思います。ですから、今回、これは最終ということではないと思いますけれども、やはりその積み残しがもし出てくる、あるいは本当にお金を掛けてもっと調査しないといけないということであれば、むしろ、そこについては今後の課題ということで、今後の検討課題ということでしっかりと提示をいただければというふうに思います。
 次の質問に移らせていただきます。
 今、原発の新基準の適合性審査、これについては更田委員長も度々おっしゃっておりますが、やはり時間が掛かり過ぎているのではないかと。これはやはり行政手続法という観点からいっても問題ではないかということで、これについては、私、経済産業委員会で昨年の十一月に更田委員長に質問させていただきました。そして、そのときに、やはりできる限り効率的な審査、これに努めていきたいという、こういうお話もいただきましたし、その効率性という中身についてもいろいろ御説明をいただいたわけですけれども、やはり大きなところとして、この審査体制の強化の問題というのは残ってくるんだろうというふうに思います。
 実際に、今、日本の中で中途採用の人も含めて採用することに限界があるということで、前回の質問では、更田委員長からはそういう審査要員の育成ということにも努めていきたいということでございましたけれども、私はやっぱり、それに併せて、海外人員の活用ということも含めた人材の充実ということが欠かせないのではないかと思いますが、こういう審査の効率化、あるいはこの人材という点について御意見をお聞かせください。
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更田豊志#15
○政府特別補佐人(更田豊志君) お答えをいたします。
 まず、審査体制の強化でありますけれども、何よりもやはり人でございます。それは先生の御指摘のとおりと心得ています。
 前にもお答えをしましたけれども、中途採用につきましては、これはなるべく強化しようと、積極的に進めようとしておりまして、既にメーカーの出身者でありますとか、ないしは電力で現場の経験を積んだ方、あるいはゼネコンで現場を積んだ方等の採用を進めているところでありますし、また内部の職員の育成についても努めているところであります。
 さらに、海外の人材ですけれども、雇用という観点からではなかなか進むものではありませんけれども、いわゆる幹部級のハイレベルの方のコメントをいただく国際アドバイザーとは別に、本当に専門的な分野におけるエキスパートもアドバイスをいただくというような、これはパートタイムといいますか、雇用契約ではありませんけれども、そういった方にアドバイスをいただくというようなお願いを進めているところであります。
 それから、審査の効率化ですが、これはやはり、まずは予見性を高めるために、主な論点であるとか、それから既に判断をしたものの結果をまとめた審査書というものをきちんと作っていくということが大事でしょうし、また、同じタイプの対象に対する審査に関しては他の事業者の同席を認めるという形で効率的な審査を心掛けております。
 いずれにしましても、審査を効率的に進めるためには、私ども原子力規制委員会、原子力規制庁と、それから申請者、事業者の双方の努力が必要でありますので、今後ともこれはコミュニケーションが大事だろうというふうに思います。コミュニケーション、これ、双方向のものですので、私たちも努力をいたしますし、また、事業者にも努力を促してまいりたいというふうに考えております。
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阿達雅志#16
○阿達雅志君 ありがとうございます。
 やはりこれ、行政手続法の第六条で標準処理期間という規定があり、また、これに基づいて規制委員会は設置変更許可を二年ということを一つのメルクマールにしているわけですから、これを今現状これだけ超えているという中で、やはり少しでも早く、これは必ずしも合格でとは限らないとは思うんですけれども、結果をとにかく早く出すために何をすればいいか、是非電力会社ともしっかりとコミュニケーションをいただきたいというふうに思います。
 また、審査が長期化する中で、今、その運転期間、四十年あるいは延長の二十年のカウントについていろんな議論が出てきております。この実際に運転していない間というのは、放射線が当たっていないので、原子炉自体が劣化しないのではないかということで、やっぱりこのカウントから除外するという議論があるわけです。
 これは、委員長も以前からおっしゃっているとおり、この四十年なり二十年というのは、ある意味、政策的に、政治的に決められた部分であるということですが、ただこれ、技術的な部分というのも当然あるわけで、この技術的議論についてどういうふうにお考えなのか、規制委員会の御見解をお聞きいたします。
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更田豊志#17
○政府特別補佐人(更田豊志君) お答えをいたします。
 御質問の中にもありましたように、政策的に決められた部分につきましては、これはひとえに国会での御審議に委ねられるものというふうに考えております。
 一方、技術的側面、停止中は中性子が当たっていない、そういった技術的な側面につきましては、昨年十二月二日に、主要原子力施設設置者との間の意見交換を行いまして、原子力発電所の安全な長期運転に向けた経年劣化管理に関する技術的な議論を行う場というのを設けようということで合意をいたしまして、本年一月二十九日に、経年劣化管理に係るATENA、これは原子力エネルギー協議会という事業者が設けた組織でありますが、ATENAとの実務レベルの技術的意見交換会というものを設置いたしました。
 この意見交換会の中で、長期停止期間中に考慮が必要な経年劣化事象とともに、長期停止を踏まえた特別な保全計画の基本的考え方などについて、実務者レベルで技術的な議論を行うこととしております。議論は今後数回行って、五月をめどに報告書を取りまとめて、原子力規制委員会において報告を受けたいというふうに考えております。
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阿達雅志#18
○阿達雅志君 時間が大分迫ってまいりましたのでこれを最後の質問とさせていただきたいんですが、今日の活動状況報告の中にもありますし、今いろんなところで言われるのは、この原子力に対する安全性の議論は進んでも、やっぱりその信頼回復がなかなか進まないんだということがよく議論として出てまいります。
 これについて、原子力規制委員会の委員長として、この国民からの信頼回復のために何が必要であるとお考えなのか、これから国民にどういう形で原子力の安全性を理解してもらえばいいのか、それについての御見解をお聞きいたします。
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更田豊志#19
○政府特別補佐人(更田豊志君) お答えをいたします。
 まず何よりも、原子力規制委員会は、東京電力福島第一原子力発電所事故の反省と教訓に基づいて設置された組織であります。そして、私たち、まず最も大事なことは、その設置当時の初心を忘れないということが最も大事であろうと思います。
 事故からやがて九年を迎えようとしておりますけれども、そのとき、設置当初の思いを風化させることなく、初心を忘れない、旧組織の反省に立って、何物にもとらわれず、科学的、技術的な見地から独立した意思決定を行う、さらに、透明性を確保し、事業者との間の規制に係る意見交換などについて努めてくるということ、これを続けていくということが私たち側の努力としては不可欠なことと思います。
 一方で、原子力規制に対する信頼を取り戻すというのは、規制委員会の独り相撲ではなかなか成立するものではありません。事業者とともに、また原子力政策を進める当局とともに、安易に安心を語らないというような姿勢を私たちは貫いていきますし、また、事業者、推進当局に関しても信頼回復について共に努力を続けられることが重要であるというふうに考えております。
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阿達雅志#20
○阿達雅志君 ありがとうございます。
 やはり、単に安全を科学的に主張するだけで済む問題ではないということで、この信頼、安心をどういうふうに回復するか、是非関係者で引き続きしっかりと御検討をいただきたいと思います。
 以上で質問を終わります。
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浜野喜史#21
○浜野喜史君 国民民主党共同会派の浜野喜史でございます。お伺いをさせていただきます。
 四国電力の伊方発電所三号機に関してお伺いをいたします。
 本年一月十七日、広島高等裁判所は、四国電力伊方発電所三号機の運転差止めを求めた仮処分申請の即時抗告審で、四国電力の主張を認めた山口地裁岩国支部の決定を取り消し、運転差止めを命じる決定を下しました。決定文の中で、原子力規制委員会の判断の一部を否定をいたしております。
 これに関連してお伺いいたします。
 まず、基準地震動の評価に関しまして、原子力規制委員会は敷地沖数百メートルに活断層は存在しないと判断をしておりますけれども、どのように確認を行ったのか、説明をいただきたいと思います。
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更田豊志#22
○政府特別補佐人(更田豊志君) お答えをいたします。
 新規制基準適合性審査におきまして、敷地近傍の地質境界断層としての中央構造線については、海底深度測量による海底面の断層地形調査の結果から海底に中央構造線断層帯以外の変動地形が認められなかったこと、さらに、敷地に近い湾内の海岸線近くまで実施した音波探査の結果から敷地近傍には活断層が認められなかったことなどから、活断層ではないことを確認をしております。
 また、設置変更許可後の平成二十九年十二月に地震調査研究推進本部にて公表された中央構造線断層帯長期評価第二版に対しては、平成三十年二月及び四月の原子力規制委員会の技術情報検討会において、規制との関係を評価した結果が報告され、設置変更許可処分時の地震動の評価に包含されるということを確認をしております。
 したがいまして、現時点において、平成二十七年七月に行った設置変更許可処分について、その判断や過程に不合理な点はなく、適切なものであったと考えております。
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浜野喜史#23
○浜野喜史君 もう一つお伺いをいたします。
 阿蘇の噴火規模の設定につきましては、評価対象とする火山の噴火規模につきまして、広島高裁は、原子力規制委員会が適合と判断したものを過小だと否定をいたしております。
 火山の噴火規模についてどのように確認を行ったのか、説明をいただきます。
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更田豊志#24
○政府特別補佐人(更田豊志君) お答えをいたします。
 新規制基準適合性審査におきまして、過去に巨大噴火を発生させた阿蘇については、これまでの活動履歴や、現在、地下に巨大噴火につながるマグマだまり及び巨大噴火を示唆する地殻変動観測データが確認されないことなどを踏まえれば、現在の活動状況は巨大噴火が差し迫った状態ではないと評価できることなどから、発電所の運用期間中における巨大噴火の可能性は十分に小さいことを確認しております。
 したがいまして、阿蘇の火山事象の影響評価に用いる噴火規模は、最後の巨大噴火以降の最大の噴火規模として評価を行った結果、設計対応不可能な火山事象である火砕流は発電所に到達する可能性は十分小さいことを確認をしております。
 また、火山灰の評価につきましては、阿蘇よりも敷地に近く噴出規模も大きい九重山を対象に評価を実施し、十五センチの火山灰の層厚に耐える設計とすることを確認をしております。
 これらの評価は、火山ガイドに沿ったものであり、現在の科学技術水準に照らしても合理的なものであると考えております。
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浜野喜史#25
○浜野喜史君 以上説明をいただきました内容を広島高裁は否定したということであります。原子力規制委員会より専門性が浅いと言わざるを得ない裁判所が規制委員会の審査内容を評価できるのか、私は疑問であります。
 また、民事保全法上、著しい損害や急迫の危険が迫っていないと、仮処分、言わば仮の差押えはできないと考えますが、著しい損害や急迫の危険を明らかにすることなく、稼働中の原子力発電所の運用によって重大な被害を受ける具体的危険があるから保全の必要性が認められるというだけで運転差止めを命じるのが果たして妥当かなど、この決定につきましては強い違和感を禁じ得ません。
 原子力規制委員会は、当事者ではなく、司法判断についてコメントは控えるというお立場でありましょうが、審査内容が否定されているわけですから、少なくとも機会があるごとに審査内容をしっかり説明されるよう求めておきたいと思います。
 次に、本年四月から本格運用が開始されます新検査制度についてお伺いいたします。
 検査機関における全ての検査の仕組みの一本化や、検査官がいつでもどこでも関与することができるフリーアクセス方式の導入がなされるなど、画期的な見直しと認識をいたしております。実運用に向けまして二〇一八年十月から試運用が始まっており、その中で把握された課題につきまして、規制側と被規制側、事業者側との間で真摯な議論も積み重ねてきておられまして、敬意を表するところであります。
 試運用の中で得られた課題をどのように整理をし、そして今後どのように対応をされようとしているのか、説明を願います。
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更田豊志#26
○政府特別補佐人(更田豊志君) お答えいたします。
 本年四月一日に新検査制度、本格的に施行されますけれども、これに向けて、御質問にありましたように試運用を行っているところであります。
 試運用を通して抽出された課題につきましては、気付き事項のスクリーニングに関する検査官同士の認識共有やフリーアクセスや事業者とのコミュニケーションなど、現場での検査実務に直結したものが挙げられます。気付き事項のスクリーニングについては、過去のトラブル事例を用いた勉強会や事業者との意見交換の場を利用して認識共有を図るとともに、現場での検査実務につきましては、試運用を通じて検査官と事業者の双方で習熟が進んでおります。
 試運用での経験を検査ガイドなどの規定類に反映することを通じて、四月からの本格運用に万全を期してまいりたいと考えております。
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浜野喜史#27
○浜野喜史君 新検査制度の関係で引き続きお伺いをいたしますけれども、昨年十月二日に開催をされました第二十九回検査制度の見直しに関するワーキンググループにおける議論の中で、事務局から次のとおり説明がなされました。準備が進められている検査ガイドは新規制基準に適合したものを念頭に置いて作成されており、新規制基準適合前、言わばまだ審査にパスをしていない施設についてどこまで見ていくのかが課題であると、このような説明があったところでございます。
 その問題意識を踏まえまして、どのような検討をされ、結論を得られたのか、御説明を願います。
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更田豊志#28
○政府特別補佐人(更田豊志君) お答えをいたします。
 新規制基準への未適合のプラントにつきましても、原子力規制検査、新しい制度の対象にはなりますが、こうした長期にわたって運転を停止しているプラントは、新規制基準に適合し稼働しているプラントに比べてリスクも異なりますし、事業者が現場で行っている保全活動、安全活動も異なってまいります。
 したがいまして、新規制基準未適合プラントにどの検査ガイドをどの程度適用するか、ただいま精査を行っているところであり、今年度内に各プラントの検査計画を策定する予定でおります。
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浜野喜史#29
○浜野喜史君 御説明いただきましたように、実情をしっかり踏まえて対応を御検討いただければというふうに思います。
 更にお伺いをいたします。
 今回の検査制度の見直しによりまして検査官の裁量が従来より大きくなり、検査官の能力が検査の質を左右する大きな要素となると考えられます。現在の検査官の能力についてどのように捉えておられるのか、その上でどのように能力向上を図っていくお考えか、御説明をいただきます。
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