矢田わか子の発言 (内閣委員会)

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○矢田わか子君 今回この改正を行うわけですけれども、元々この法の本来の目的は科学技術の振興であり、とりわけ基礎研究の推進強化というふうに私は理解をしております。
 近年、日本ではノーベル賞の受賞者が少し増加してきておりますけれども、一方で、世界の中で本当に日本の基礎研究力、危機にあるという、そういう認識も急速に広がっております。特に深刻なのは、日本の大学、そして研究機関において、研究者各人が関心と長期的な視野に立って基礎研究に取り組む環境、急速に奪われていっているんじゃないかという懸念であります。
 今日は、その改正に当たって、科学技術計画も新たに立て直しをし、そしてそういう環境を整えていくんだということではあると思いますが、是非、今回の改正、今後の科学技術基本計画の指針として、日本の研究力、そして、必ずしもその個別具体的な応用とか用途を直接的な目標としない、基礎研究の長期的な持続的発展につながる方向性を示す内容となっていればというふうに思いますので、御要望申し上げておきたいと思います。
 続いて、民間事業者の基礎研究への支援についてお伺いをしていきます。
 資料の一を御覧ください。
 九〇年代後半から民間企業においては基礎研究からの撤退が続き、各企業の研究部門、応用研究や生産技術開発に重点が移っていっています。私の出身の会社もそうでした。これは、基礎研究が必ずしも売れる商品の開発に直結していかないこと、利益を少しでも多く株主にやっぱり還元したいとする経営方針の転換があったと言われております。しかしながら、今日でも研究力を持った研究所も数多く残っています。電機産業にもたくさんの研究所が残っています。
 資料一は、ノーベル賞の受賞された方々とそれから候補者の方々含めて、民間研究機関との関わりを一覧にしたものであります。そうそうたるお名前が並んでいると思います。ノーベル賞を受賞された田中耕一さんは島津製作所、研究所に所属されていました。以下、LEDの発明者の中村修二さん、赤崎勇さん、天野浩さん、それぞれ民間の研究所で研究を続けられ、最近では、根岸英一さん、吉野彰さんも企業の研究者でありました。さらに、これまで有力なノーベル賞の候補であった電子顕微鏡の開発者の外村彰氏、カーボンナノチューブ発見者の飯島澄男氏、さらに、リチウムイオン電池の開発をされた西美緒さんも、それぞれ企業の中央研究所に在籍されていました。
 かつて民間企業の基礎研究力は、やっぱり私、すごいものがあったというふうに思います。今後も、この民間の研究所、大学や研究法人、研究開発法人と連携していけば大きな研究成果を上げることができると確信をしております。
 今回の法改正で、民間事業者についても、研究開発法人、大学等と連携し、研究開発、イノベーション創出に努めるという努力義務を課す条文が科学技術基本法の本体に組み入れられることになりました。
 現在、企業の外部支出研究費は増加傾向にありますが、提携先の大学では、その一人当たりの研究費、依然として小規模であります。また、企業側が大学や公的研究機関に対して持っている課題として、一つ目には、実用化につながる研究成果が少ないこと、そして希望する研究テーマになかなか応えてもらえない、二つ目には契約に時間が掛かって煩雑であること、三つ目には研究のスピードが遅い、四つ目、TLOなど仲介機関の機能が不十分であるなどが挙げられています。
 今後、企業と大学との連携を含めた基礎研究への投資を拡大させていくためには大学側の対応能力を上げるなどインセンティブを持たせることが必要と思われますが、政府としての見解をお聞かせください。

発言情報

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発言者: 矢田わか子

speaker_id: 21767

日付: 2020-06-16

院: 参議院

会議名: 内閣委員会