伊藤孝恵の発言 (文教科学委員会)

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○伊藤孝恵君 個人が権利者に許諾を得るというのは並大抵のことではありません。
 例えばこの絵本一つ取っても、文を書いた人、絵を描いた人、場合によっては翻訳をした人、監修をした人、保護期間が終了していなかった場合はこの全員に許諾を取らなければなりません。大抵の場合、出版社が一元的に間に入っていることが多いと思いますが、これ出版社に、じゃ、私も使いたい、私も使いたいと問合せが相次いだら、これ対応不可能であります。
 この権利者不明問題というのもありまして、使いたかったら自分で権利者を探してこなければいけませんよと。著作権は財産権と一緒なので、没後七十年以内であれば法定相続人がそれを引き継ぎます。私も以前、「ゼクシィ」という結婚情報誌のCMを作っていたんですけれども、そこで、その表現の中で種田山頭火さんという方の俳句を使うことになりまして、御本人は一九四〇年に亡くなっているので、じゃ、お子さんを探せ、そもそもお子さんはいるのか、いや、でも、お孫さんじゃないか今はというので、みんなでこれ大捜索した結果、熊本在住のお孫さんというのを探し出して、そして連絡を取って、使わせてくださいと言ってお願いをしに行ったことがあります。これ、大変な時間と労力を要しました。
 もちろん、探しても探してもいなかった場合は代替許諾というか、文化庁長官裁定制度によってパブリックドメイン化しますけれども、私の今の課題感は動画なんです。
 先日、大学生百人に一日一回も動画を見ていない人っていますかというふうに聞いたら、見ていない人、ゼロ人でした。全員一日一回は何かの動画を見るそうです。子供たちが一番静かにしていてくれるのもユーチューブを見ているときです。
 この映画等いわゆる作品でない動画の著作権というのは、無法定主義といいますか、創作して世に出した瞬間から著作権というのが発生するんですが、その維持に関与していないという実態があります。今後、著作権者の権利を守る上でも、使いやすくするためにも、動画アップロードの際のレギュレーション、具体的には権利者の設定、登録の見直し、そういうのも必要になってくるんじゃないでしょうか。

発言情報

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発言者: 伊藤孝恵

speaker_id: 17711

日付: 2020-06-04

院: 参議院

会議名: 文教科学委員会