木戸口英司の発言 (本会議)

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○木戸口英司君 立憲・国民.新緑風会・社民の木戸口英司です。
 会派を代表して、議題となりました復興庁設置法等の一部を改正する法律案について質問いたします。
 大阪、京都、兵庫、二府一県で緊急事態宣言が解除された二十一日、東京高検黒川検事長の賭けマージャン問題が報道され、辞職に追い込まれました。検察への国民の信頼を揺るがし、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため自粛要請に応じてきた国民の努力を踏みにじる行為で、辞職は当然です。
 黒川氏の定年延長を脱法的に決めた閣議決定、後付けで整合化を図ったとも言える検察庁法改正案、束ねての審議ごり押しから成立断念、黒川氏の辞職。安倍政権全体の責任は重大で、特に、森法務大臣の責任は免れず、即刻辞任すべきですが、その考えはありませんか。
 更に問題なのが、人事院による懲戒処分の指針では、賭博をした職員は減給又は戒告、常習として賭博をした職員は停職と定められているにもかかわらず、黒川氏の処分は訓告でした。高い遵法意識が要求される検察当局の最高幹部の賭博行為に、なぜこのような軽い処分としたのでしょうか。
 複数の法務、検察関係者の証言で、法務省は懲戒が相当と判断していたが、官邸が懲戒にはしないと結論付け、訓告としたことが分かったとの報道がありました。安倍総理の、処分は検事総長の判断とした衆議院厚生労働委員会での答弁と食い違います。森大臣の答弁も、当初と修正されました。黒川氏の処分理由、法務省と任命権者である内閣の間で処分を訓告相当と結論付けるまでの経緯について、詳細な説明を求めます。
 改めて、国家公務員法等一部改正案から検察庁法改正部分を切り離した上で、特例規定を削除し、審議をやり直すべきと考えますが、森大臣、いかがでしょうか。
 大規模災害が頻発する中で、被災者生活再建支援法による支援金の支給に当たっては、対象となる被災世帯を全壊、大規模半壊に限定せず、半壊世帯への拡大や半壊に係る査定要件の緩和が求められています。
 また、制度の適用範囲について、被災世帯数や人口などの要件を見直し、全ての被災区域を支援の対象とするとともに、支給の上限額三百万円から五百万円に引き上げるべきと考えますが、防災担当大臣の所見を伺います。
 内閣府は、日本海溝、千島海溝沿いで過去最大級の地震が発生した場合の最大津波高の推計結果を発表しました。このクラスの巨大津波の発生が切迫していること、岩手県北部では東日本大震災を超す津波高となるとしています。
 しかし、国が東日本大震災から九年余の年月と膨大な費用を掛け建設してきたのは、数十年から百数十年に一度のL1津波に対応する防潮堤であり、千年に一度のL2津波の周期が実は三、四百年で、前回からその期間がたっており、防潮堤が全て破壊されるとする試算には、これまでの復興政策と矛盾し、地域の困惑は大きいと言えます。
 国の対策は今後検討するとしていますが、本来、知見を結集した具体策と必要な財政措置が併せて示されるべきと考えますが、防災担当大臣の所見を伺います。
 以下、復興大臣に伺います。
 新型コロナウイルスの感染拡大に伴い全国に発出された緊急事態宣言が、医療関係者等の尽力、外出自粛や休業要請に対する多くの国民の理解、協力により全面的解除となりました。
 一方、第二波への警戒は続き、自粛消費による日本経済の低迷は大きく、長引くことが想定されています。引き続き医療体制の整備、家計や事業者への支援を国と自治体が連携し、迅速、大規模、きめ細かく進めていかなければなりません。しかし、国の対策は遅く、小さいと言わざるを得ません。
 復興途上にある被災三県では、昨年秋の台風被害も重なる中、地域社会に対する影響は感染者ゼロである岩手県も含め深刻です。浜には復興したカキ、ワカメ等の養殖いかだを前にし、外食向け食材の出荷激減で苦悩する漁業者がいます。
 国においては、被災地の現状把握に努め、復興事業を遅滞なく進めるとともに、地方創生臨時交付金の増額や苦境にある事業者等への十分な支援策を講じることが必要と考えますが、所見を伺います。
 復興庁の設置期間を十年間延長するに当たり、地震・津波被災地域においては、復興・創生期間後五年間において復興事業がその役割を全うすることを目指すとした一方で、心のケア等の被災者支援及び被災した子供に対する支援等、五年以内に終了しない事業は進捗に応じた支援の在り方を検討し、適切に対応することとされました。被災地の実情により中長期的な対応が求められる事業については五年を超えて支援を継続する必要がありますが、見解を伺います。
 また、原子力災害被災地域においては、当面十年間、本格的な復興再生に向けた取組を行うとしています。原子力発電所事故への対応から福島県の着実な復興再生に向けた多様な課題へ、適切かつ長期的な対策が強く求められています。福島県の十年後の目指すべき姿と復興庁の果たすべき役割について、見解を伺います。
 復興・創生期間後五年間の事業規模について、一兆円台半ばと見込まれています。その財源については、本年夏頃をめどに必要な事業規模及び財源に係る復興財源フレームを提示するとしています。被災者や被災地に寄り添った復興事業の確実な推進、財源の十分な確保という観点に立って作成することが求められます。
 被災地においては、宅地造成後の町のにぎわい創出の取組や、移転元地の利活用に向けた取組などが大きな課題になっています。自由度の高い支援制度と十分な財源が求められています。
 また、震災復興特別交付税制度は継続されますが、被災自治体は人口減少が進み、復興事業の規模縮小とともに税収の落ち込みも始まっており、財政の厳しさは増していることから負担軽減が必須です。それぞれ見解を伺います。
 発災から九年が経過した今でも、応急仮設住宅からの転居等に伴う生活環境の変化や経済問題等、今後の生活への不安に伴うストレスの相談への対応や、被災地勤務者の疲弊によるメンタルヘルス問題への対策が一層必要となっています。医師を含めた専門スタッフの対応を要する複雑なケースが多い状況で、被災地の課題は刻々と変化していくことから、心のケアについては中長期にわたる取組が必要です。
 また、被災地における子供のケアについても、専門家に加え、連携し活動していく組織やネットワークの存在も重要であり、地域で子供たちを支えていく事業の展開がますます求められています。
 心のケア、子供のケアに対する手厚く長期的な支援と十分な財源が必要ですが、所見を伺います。
 被災事業者への支援について、震災の被害が甚大で区画整理事業等が完了していない地域においては、建物の着工がこれからという事業者もあり、中小企業等グループ施設等復旧整備補助事業、二重債務問題解決のための支援策等の継続実施の要望が強く寄せられています。事業再開後の伴走型経営支援と併せ、各支援制度の継続、拡充について所見を伺います。
 防災集団移転促進事業による高台移転は、宅地造成工事が進捗し、地域のにぎわいの再生に向け移転元地の利活用が一層重要な課題となっています。しかし、移転元地は公有地と民有地が混在している状況にあり、整備の大きな支障となっています。移転元地の利活用は、復興のステージに応じ、これから本格化してくる事業であることから、市町村が行う集約や整地に係る事業を復興整備事業として認める等、柔軟な対応と十分な財政措置による継続した支援が求められておりますが、所見を伺います。
 本法律案では、福島復興再生特別措置法の計画制度を見直し、福島県が福島復興再生計画として一体的に策定し、国が認定するとしております。同法は制定以来三回にわたり改正されていますが、ここで一本化する狙いと効果を伺います。
 また、福島県において次期総合計画策定に向け検討が始まるとしています。新たな両計画が車の両輪となり、国の役割と地域の自主性とのバランスの下に目指す将来の姿が実現するよう、復興再生計画の策定に当たっては国の連携した取組が重要と考えますが、所見を伺います。
 帰還困難区域における特定復興再生拠点区域の整備について、着実な実行により計画期間内の避難指示解除が求められています。区域の除染や廃棄物等の処理とともに、生活環境の整備やなりわいの再生などに対する十分な予算を確保し、それぞれの地域の実情に応じた整備に取り組む必要がありますが、所見を伺います。
 さらに、帰還困難区域全体の復興再生に向けた具体的方針を示し、将来的に帰還困難区域全ての避難指示を解除することが国の責務と考えますが、所見を伺います。
 また、本法律案では、帰還・移住等環境整備交付金として、帰還環境整備に加えて住民の移住、定住の促進や交流・関係人口の拡大に力を入れるとしています。具体的にどのような施策を想定し取り組むのか、伺います。
 営農再開について、原子力災害被災十二市町村では再開面積が三割弱、避難指示の段階により、それぞれの地域で再開の状況が大きく異なっています。避難地域の営農再開を滞りなく進めるには地域の実情を踏まえた継続的な取組が重要であり、営農再開関連事業について十分な予算を確保するとともに、人的支援を含め現地での支援体制の強化が求められますが、所見を伺います。
 また、福島特措法において、新たに県による新集積計画を策定し取り組むこととなりますが、新たな担い手への対策と農地の利用集積促進に期待する効果について伺います。
 福島イノベーション・コースト構想について、浜通り地域等の産業基盤の再構築を目指し、廃炉やロボット技術に関連する研究開発拠点の整備を始め再生可能エネルギーや次世代エネルギー技術の積極導入、先端技術を活用した農林水産業の再生等、国家プロジェクトとして推進されます。国、県一体となって作成する産業発展の青写真を基に規制緩和、資金調達の円滑化等が図られ、意欲ある企業等の創業、進出、成長を支援することとなります。政府の強力な取組が求められますが、所見を伺います。
 東京電力福島第一原子力発電所の廃炉は復興の大前提であり、使用済燃料や燃料デブリを含む放射性廃棄物について、原子力政策を推進してきた国の責任において処分方法の議論を進め、安全に適切に処分されることが求められます。また、廃炉に向けた取組については、中長期ロードマップ等に基づき、世界の英知を結集し、国が主体的に取り組むことは当然です。特に、ALPS等処理水の取扱いは、環境や風評の影響などを十分議論の上、国民や県民に丁寧に説明しながら慎重に検討を進めることを求めます。それぞれに対する所見を伺います。
 中間貯蔵施設について、地域の協力の下、整備が進み、今後の用地取得から整備完了へ地権者の理解が一層重要であり、地域に寄り添った対応が求められます。仮置場からの除染土壌等の早期搬出へ、輸送の安全確実かつ円滑な実施に万全を期し計画的に取り組むことと併せ、搬出の完了した仮置場の原状回復を進め、営農再開等に向けた取組も推進していかなければなりません。今後の政府の対応を伺うとともに、法律に定める搬入開始後三十年以内の県外最終処分が確実に実施されるよう、国において責任を持った取組が求められますが、所見を伺います。
 昨年九月、岩手県陸前高田市の高田松原津波復興祈念公園内に国営追悼・祈念施設が完成するとともに、東日本大震災津波伝承館、いわてTSUNAMIメモリアルもオープンし、追悼、教訓伝承、復興発信の場が整ってきています。宮城県石巻市と福島県双葉町、浪江町に建設される同施設の早期完成が待たれます。
 政府主催追悼式について、十年目となる二〇二一年までとする方針が示されました。復興はまだ時間を要し、心の復興は十年で区切ることはできないと考えます。三県に建設される追悼・祈念施設は国営であることからも、これらを会場として政府主催の追悼式典を開催することを検討するべきと考えますが、所見を伺います。
 国際リニアコライダー計画、ILCについて、その実現により日本にアジア初の大型国際研究拠点ができることとなり、世界中から数千人の研究者等が東北で暮らす国際都市が形成されます。世界的なプロジェクトであり、震災復興、地方創生の柱にILCを位置付けることが重要と考えます。ILC計画を推進することは、福島イノベーション・コースト構想と並んで、東北をフィールドとした科学イノベーションの創出から新しい東北の創造に資するものです。日本政府に国内誘致の決断を求めるところですが、所見を伺います。
 最後に、全国から、世界からいただいた復興に対する御支援に感謝し、地域が真に自立し、一人一人が復興を実感できるまで国の責任は重いことを指摘し、私の質問を終わります。(拍手)
   〔国務大臣田中和徳君登壇、拍手〕

発言情報

speech_id: 120115254X01920200527_005

発言者: 木戸口英司

speaker_id: 26285

日付: 2020-05-27

院: 参議院

会議名: 本会議