本会議

2020-05-27 参議院 全48発言

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会議録情報#0
令和二年五月二十七日(水曜日)
   午前十時一分開議
    ━━━━━━━━━━━━━
○議事日程 第十九号
  令和二年五月二十七日
   午前十時開議
 第一 所得に対する租税に関する二重課税の除
  去並びに脱税及び租税回避の防止のための日
  本国とアルゼンチン共和国との間の条約の締
  結について承認を求めるの件(衆議院送付)
 第二 所得に対する租税に関する二重課税の除
  去並びに脱税及び租税回避の防止のための日
  本国とウルグアイ東方共和国との間の条約の
  締結について承認を求めるの件(衆議院送付
  )
 第三 所得に対する租税に関する二重課税の除
  去並びに脱税及び租税回避の防止のための日
  本国とペルー共和国との間の条約の締結につ
  いて承認を求めるの件(衆議院送付)
 第四 所得に対する租税に関する二重課税の除
  去並びに脱税及び租税回避の防止のための日
  本国とジャマイカとの間の条約の締結につい
  て承認を求めるの件(衆議院送付)
 第五 所得に対する租税に関する二重課税の除
  去並びに脱税及び租税回避の防止のための日
  本国とウズベキスタン共和国との間の条約の
  締結について承認を求めるの件(衆議院送付
  )
 第六 所得に対する租税に関する二重課税の除
  去並びに脱税及び租税回避の防止のための日
  本国とモロッコ王国との間の条約の締結につ
  いて承認を求めるの件(衆議院送付)
 第七 国家戦略特別区域法の一部を改正する法
  律案(内閣提出、衆議院送付)
 第八 持続可能な運送サービスの提供の確保に
  資する取組を推進するための地域公共交通の
  活性化及び再生に関する法律等の一部を改正
  する法律案(内閣提出、衆議院送付)
 第九 特定高度情報通信技術活用システムの開
  発供給及び導入の促進に関する法律案(内閣
  提出、衆議院送付)
 第一〇 特定デジタルプラットフォームの透明
  性及び公正性の向上に関する法律案(内閣提
  出、衆議院送付)
    ━━━━━━━━━━━━━
○本日の会議に付した案件
 一、復興庁設置法等の一部を改正する法律案(
  趣旨説明)
 以下 議事日程のとおり
     ─────・─────
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山東昭子#1
○議長(山東昭子君) これより会議を開きます。
 この際、日程に追加して、
 復興庁設置法等の一部を改正する法律案について、提出者の趣旨説明を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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山東昭子#2
○議長(山東昭子君) 御異議ないと認めます。田中和徳国務大臣。
   〔国務大臣田中和徳君登壇、拍手〕
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田中和徳#3
○国務大臣(田中和徳君) 復興庁設置法等の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。
 この法律案は、東日本大震災からの復興を重点的かつ効果的に推進するため、復興・創生期間後における東日本大震災からの復興の基本方針を踏まえ、復興・創生期間後の復興を支える仕組み、組織及び財源について必要な法律上の手当てを行うものであります。
 次に、この法律案の内容について、その概要を御説明申し上げます。
 第一に、復興庁設置法について、復興庁の廃止期限を令和十三年三月三十一日まで延長することとしております。
 第二に、東日本大震災復興特別区域法について、復興推進計画及び復興整備計画の作成主体を政令で定める区域の地方公共団体とし、復興推進計画に係る課税の特例等の対象区域を政令で定める区域内の復興産業集積区域とするほか、復興交付金事業計画に係る特別の措置を廃止することとしております。
 第三に、福島復興再生特別措置法について、避難指示解除区域の復興及び再生を推進するため、新たな住民の移住、定住の促進や交流人口、関係人口の拡大に資する施策を交付金の対象に追加するほか、農地の利用集積や六次産業化施設の整備を促進するための特例措置を設けることとしております。
 また、福島イノベーション・コースト構想の推進を軸とした産業集積を促進するため、同構想の推進に係る課税の特例の規定を設けるとともに、公益財団法人福島イノベーション・コースト構想推進機構の要請に応じ、国の職員をその身分を保有したまま当該機構に派遣できることとしております。
 さらに、風評対策に係る課税の特例の規定を設けることとするほか、現行の政策課題ごとの三つの法定計画を統合し、福島県が地域の実情を踏まえて福島復興再生計画を作成し、これを国が認定する制度を設けることとしております。
 第四に、東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法及び特別会計に関する法律について、復興債の発行期間、政府保有株式の売却収入の復興財源への充当期間等を延長するなど、財源に関する所要の措置を講ずることとしております。
 その他所要の改正を行うこととしております。
 以上が、この法律案の趣旨でございます。拍手
    ─────────────
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山東昭子#4
○議長(山東昭子君) ただいまの趣旨説明に対し、質疑の通告がございます。順次発言を許します。木戸口英司さん。
   〔木戸口英司君登壇、拍手〕
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木戸口英司#5
○木戸口英司君 立憲・国民.新緑風会・社民の木戸口英司です。
 会派を代表して、議題となりました復興庁設置法等の一部を改正する法律案について質問いたします。
 大阪、京都、兵庫、二府一県で緊急事態宣言が解除された二十一日、東京高検黒川検事長の賭けマージャン問題が報道され、辞職に追い込まれました。検察への国民の信頼を揺るがし、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため自粛要請に応じてきた国民の努力を踏みにじる行為で、辞職は当然です。
 黒川氏の定年延長を脱法的に決めた閣議決定、後付けで整合化を図ったとも言える検察庁法改正案、束ねての審議ごり押しから成立断念、黒川氏の辞職。安倍政権全体の責任は重大で、特に、森法務大臣の責任は免れず、即刻辞任すべきですが、その考えはありませんか。
 更に問題なのが、人事院による懲戒処分の指針では、賭博をした職員は減給又は戒告、常習として賭博をした職員は停職と定められているにもかかわらず、黒川氏の処分は訓告でした。高い遵法意識が要求される検察当局の最高幹部の賭博行為に、なぜこのような軽い処分としたのでしょうか。
 複数の法務、検察関係者の証言で、法務省は懲戒が相当と判断していたが、官邸が懲戒にはしないと結論付け、訓告としたことが分かったとの報道がありました。安倍総理の、処分は検事総長の判断とした衆議院厚生労働委員会での答弁と食い違います。森大臣の答弁も、当初と修正されました。黒川氏の処分理由、法務省と任命権者である内閣の間で処分を訓告相当と結論付けるまでの経緯について、詳細な説明を求めます。
 改めて、国家公務員法等一部改正案から検察庁法改正部分を切り離した上で、特例規定を削除し、審議をやり直すべきと考えますが、森大臣、いかがでしょうか。
 大規模災害が頻発する中で、被災者生活再建支援法による支援金の支給に当たっては、対象となる被災世帯を全壊、大規模半壊に限定せず、半壊世帯への拡大や半壊に係る査定要件の緩和が求められています。
 また、制度の適用範囲について、被災世帯数や人口などの要件を見直し、全ての被災区域を支援の対象とするとともに、支給の上限額三百万円から五百万円に引き上げるべきと考えますが、防災担当大臣の所見を伺います。
 内閣府は、日本海溝、千島海溝沿いで過去最大級の地震が発生した場合の最大津波高の推計結果を発表しました。このクラスの巨大津波の発生が切迫していること、岩手県北部では東日本大震災を超す津波高となるとしています。
 しかし、国が東日本大震災から九年余の年月と膨大な費用を掛け建設してきたのは、数十年から百数十年に一度のL1津波に対応する防潮堤であり、千年に一度のL2津波の周期が実は三、四百年で、前回からその期間がたっており、防潮堤が全て破壊されるとする試算には、これまでの復興政策と矛盾し、地域の困惑は大きいと言えます。
 国の対策は今後検討するとしていますが、本来、知見を結集した具体策と必要な財政措置が併せて示されるべきと考えますが、防災担当大臣の所見を伺います。
 以下、復興大臣に伺います。
 新型コロナウイルスの感染拡大に伴い全国に発出された緊急事態宣言が、医療関係者等の尽力、外出自粛や休業要請に対する多くの国民の理解、協力により全面的解除となりました。
 一方、第二波への警戒は続き、自粛消費による日本経済の低迷は大きく、長引くことが想定されています。引き続き医療体制の整備、家計や事業者への支援を国と自治体が連携し、迅速、大規模、きめ細かく進めていかなければなりません。しかし、国の対策は遅く、小さいと言わざるを得ません。
 復興途上にある被災三県では、昨年秋の台風被害も重なる中、地域社会に対する影響は感染者ゼロである岩手県も含め深刻です。浜には復興したカキ、ワカメ等の養殖いかだを前にし、外食向け食材の出荷激減で苦悩する漁業者がいます。
 国においては、被災地の現状把握に努め、復興事業を遅滞なく進めるとともに、地方創生臨時交付金の増額や苦境にある事業者等への十分な支援策を講じることが必要と考えますが、所見を伺います。
 復興庁の設置期間を十年間延長するに当たり、地震・津波被災地域においては、復興・創生期間後五年間において復興事業がその役割を全うすることを目指すとした一方で、心のケア等の被災者支援及び被災した子供に対する支援等、五年以内に終了しない事業は進捗に応じた支援の在り方を検討し、適切に対応することとされました。被災地の実情により中長期的な対応が求められる事業については五年を超えて支援を継続する必要がありますが、見解を伺います。
 また、原子力災害被災地域においては、当面十年間、本格的な復興再生に向けた取組を行うとしています。原子力発電所事故への対応から福島県の着実な復興再生に向けた多様な課題へ、適切かつ長期的な対策が強く求められています。福島県の十年後の目指すべき姿と復興庁の果たすべき役割について、見解を伺います。
 復興・創生期間後五年間の事業規模について、一兆円台半ばと見込まれています。その財源については、本年夏頃をめどに必要な事業規模及び財源に係る復興財源フレームを提示するとしています。被災者や被災地に寄り添った復興事業の確実な推進、財源の十分な確保という観点に立って作成することが求められます。
 被災地においては、宅地造成後の町のにぎわい創出の取組や、移転元地の利活用に向けた取組などが大きな課題になっています。自由度の高い支援制度と十分な財源が求められています。
 また、震災復興特別交付税制度は継続されますが、被災自治体は人口減少が進み、復興事業の規模縮小とともに税収の落ち込みも始まっており、財政の厳しさは増していることから負担軽減が必須です。それぞれ見解を伺います。
 発災から九年が経過した今でも、応急仮設住宅からの転居等に伴う生活環境の変化や経済問題等、今後の生活への不安に伴うストレスの相談への対応や、被災地勤務者の疲弊によるメンタルヘルス問題への対策が一層必要となっています。医師を含めた専門スタッフの対応を要する複雑なケースが多い状況で、被災地の課題は刻々と変化していくことから、心のケアについては中長期にわたる取組が必要です。
 また、被災地における子供のケアについても、専門家に加え、連携し活動していく組織やネットワークの存在も重要であり、地域で子供たちを支えていく事業の展開がますます求められています。
 心のケア、子供のケアに対する手厚く長期的な支援と十分な財源が必要ですが、所見を伺います。
 被災事業者への支援について、震災の被害が甚大で区画整理事業等が完了していない地域においては、建物の着工がこれからという事業者もあり、中小企業等グループ施設等復旧整備補助事業、二重債務問題解決のための支援策等の継続実施の要望が強く寄せられています。事業再開後の伴走型経営支援と併せ、各支援制度の継続、拡充について所見を伺います。
 防災集団移転促進事業による高台移転は、宅地造成工事が進捗し、地域のにぎわいの再生に向け移転元地の利活用が一層重要な課題となっています。しかし、移転元地は公有地と民有地が混在している状況にあり、整備の大きな支障となっています。移転元地の利活用は、復興のステージに応じ、これから本格化してくる事業であることから、市町村が行う集約や整地に係る事業を復興整備事業として認める等、柔軟な対応と十分な財政措置による継続した支援が求められておりますが、所見を伺います。
 本法律案では、福島復興再生特別措置法の計画制度を見直し、福島県が福島復興再生計画として一体的に策定し、国が認定するとしております。同法は制定以来三回にわたり改正されていますが、ここで一本化する狙いと効果を伺います。
 また、福島県において次期総合計画策定に向け検討が始まるとしています。新たな両計画が車の両輪となり、国の役割と地域の自主性とのバランスの下に目指す将来の姿が実現するよう、復興再生計画の策定に当たっては国の連携した取組が重要と考えますが、所見を伺います。
 帰還困難区域における特定復興再生拠点区域の整備について、着実な実行により計画期間内の避難指示解除が求められています。区域の除染や廃棄物等の処理とともに、生活環境の整備やなりわいの再生などに対する十分な予算を確保し、それぞれの地域の実情に応じた整備に取り組む必要がありますが、所見を伺います。
 さらに、帰還困難区域全体の復興再生に向けた具体的方針を示し、将来的に帰還困難区域全ての避難指示を解除することが国の責務と考えますが、所見を伺います。
 また、本法律案では、帰還・移住等環境整備交付金として、帰還環境整備に加えて住民の移住、定住の促進や交流・関係人口の拡大に力を入れるとしています。具体的にどのような施策を想定し取り組むのか、伺います。
 営農再開について、原子力災害被災十二市町村では再開面積が三割弱、避難指示の段階により、それぞれの地域で再開の状況が大きく異なっています。避難地域の営農再開を滞りなく進めるには地域の実情を踏まえた継続的な取組が重要であり、営農再開関連事業について十分な予算を確保するとともに、人的支援を含め現地での支援体制の強化が求められますが、所見を伺います。
 また、福島特措法において、新たに県による新集積計画を策定し取り組むこととなりますが、新たな担い手への対策と農地の利用集積促進に期待する効果について伺います。
 福島イノベーション・コースト構想について、浜通り地域等の産業基盤の再構築を目指し、廃炉やロボット技術に関連する研究開発拠点の整備を始め再生可能エネルギーや次世代エネルギー技術の積極導入、先端技術を活用した農林水産業の再生等、国家プロジェクトとして推進されます。国、県一体となって作成する産業発展の青写真を基に規制緩和、資金調達の円滑化等が図られ、意欲ある企業等の創業、進出、成長を支援することとなります。政府の強力な取組が求められますが、所見を伺います。
 東京電力福島第一原子力発電所の廃炉は復興の大前提であり、使用済燃料や燃料デブリを含む放射性廃棄物について、原子力政策を推進してきた国の責任において処分方法の議論を進め、安全に適切に処分されることが求められます。また、廃炉に向けた取組については、中長期ロードマップ等に基づき、世界の英知を結集し、国が主体的に取り組むことは当然です。特に、ALPS等処理水の取扱いは、環境や風評の影響などを十分議論の上、国民や県民に丁寧に説明しながら慎重に検討を進めることを求めます。それぞれに対する所見を伺います。
 中間貯蔵施設について、地域の協力の下、整備が進み、今後の用地取得から整備完了へ地権者の理解が一層重要であり、地域に寄り添った対応が求められます。仮置場からの除染土壌等の早期搬出へ、輸送の安全確実かつ円滑な実施に万全を期し計画的に取り組むことと併せ、搬出の完了した仮置場の原状回復を進め、営農再開等に向けた取組も推進していかなければなりません。今後の政府の対応を伺うとともに、法律に定める搬入開始後三十年以内の県外最終処分が確実に実施されるよう、国において責任を持った取組が求められますが、所見を伺います。
 昨年九月、岩手県陸前高田市の高田松原津波復興祈念公園内に国営追悼・祈念施設が完成するとともに、東日本大震災津波伝承館、いわてTSUNAMIメモリアルもオープンし、追悼、教訓伝承、復興発信の場が整ってきています。宮城県石巻市と福島県双葉町、浪江町に建設される同施設の早期完成が待たれます。
 政府主催追悼式について、十年目となる二〇二一年までとする方針が示されました。復興はまだ時間を要し、心の復興は十年で区切ることはできないと考えます。三県に建設される追悼・祈念施設は国営であることからも、これらを会場として政府主催の追悼式典を開催することを検討するべきと考えますが、所見を伺います。
 国際リニアコライダー計画、ILCについて、その実現により日本にアジア初の大型国際研究拠点ができることとなり、世界中から数千人の研究者等が東北で暮らす国際都市が形成されます。世界的なプロジェクトであり、震災復興、地方創生の柱にILCを位置付けることが重要と考えます。ILC計画を推進することは、福島イノベーション・コースト構想と並んで、東北をフィールドとした科学イノベーションの創出から新しい東北の創造に資するものです。日本政府に国内誘致の決断を求めるところですが、所見を伺います。
 最後に、全国から、世界からいただいた復興に対する御支援に感謝し、地域が真に自立し、一人一人が復興を実感できるまで国の責任は重いことを指摘し、私の質問を終わります。拍手
   〔国務大臣田中和徳君登壇、拍手〕
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田中和徳#6
○国務大臣(田中和徳君) ただいまの木戸口英司議員のお尋ねにお答えをいたします。
 新型コロナウイルス感染症に係る被災地への影響とその対策についてお尋ねがありました。
 新型コロナウイルスの影響については、被災地における状況把握に努めており、例えば、御指摘の漁業の関係については、外食や宿泊施設向けの水産加工品の売上げの減少などの報告を受けております。
 事業者支援については、緊急経済対策において持続化給付金や資金繰り支援のほか、水産物の販売促進を支援するなどの支援策が講じられています。また、地方創生臨時交付金については、二次補正予算において二兆円の増額を行い、一次補正予算と合わせて総額三兆円を措置されることとなっていると承知しております。
 引き続き、被災地の状況を把握しつつ、関係機関と連携してこうした取組を推進するとともに、復興事業に支障が生じないよう万全を期してまいります。
 地震・津波被災地域における中長期的な対応についてお尋ねがございました。
 地震・津波被災地域においては、まずは復興・創生期間後五年間で、被災者支援を始めとする残された事業に全力で取り組んでまいります。その上で、心のケア等の被災者支援や被災した子供に対する支援で期間後の五年間で終了しないものについては、昨年末の基本方針において、個別の事情を丁寧に把握し、事業の進捗に応じた支援の在り方を検討して適切に対応していくこととしております。
 福島県の十年後の目指すべき姿と復興庁の果たすべき役割についてお尋ねがございました。
 昨年十二月に閣議決定された復興・創生期間後の基本方針においては、原子力災害被災地域において、当面十年間、復興のステージが進むにつれて生じる新たな課題や多様なニーズにきめ細かく対応しつつ、本格的な復興再生に向けた取組を行うこととしております。
 さらに、この基本方針を踏まえた福島特措法の改正案においては、新たな住民の移住、定住の促進や交流人口、関係人口の拡大、営農再開の加速化、福島イノベーション・コースト構想の推進、風評被害への対応などを盛り込んだところであります。福島の復興再生には中長期的対応が必要であり、復興・創生期間後も継続して国が前面に立って取組を進めてまいります。
 復興財源の確保や被災自治体の負担軽減についてお尋ねがございました。
 昨年末の基本方針において、今後五年間の事業規模を一兆円台半ばと見込み、その財源の見通しについてもお示しをしたところでございます。引き続き復興の進捗状況や被災自治体の意見などを伺いつつ、精査の上、本年夏頃を目途に新たな復興財源フレームを策定いたします。
 また、被災自治体が全国各地と同様、人口減少等の課題に直面している中、自治体の負担に対し震災復興特別交付税制度を継続して復興を支えるとともに、地方創生等の政府全体の施策を活用し、持続可能で活力ある地域社会をつくり上げていくことも重要と考えております。
 被災者における心のケア、子供のケアに対する支援についてお尋ねがございました。
 被災者に対する心のケアや生きがいづくり、被災した子供への学習支援等の支援は引き続き必要であると認識をしております。このため、昨年末にお示しした復興・創生期間後の基本方針において、事業の進捗に応じた支援を継続していくこととしております。今後とも、復興の進捗状況や事業見込みなどを被災自治体から丁寧にお伺いしながら、十分な予算の確保に取り組み、必要な支援が着実に継続できるようしっかりと取り組んでまいります。
 グループ補助金等各支援制度についてお尋ねがございました。
 まず、中小企業等グループ補助金については、本年度に土地造成が完成する地区など、事業者の責めに帰さない事由がある場合には支援を継続する予定であります。
 次に、二重債務問題に係るいわゆる震災支援機構の支援措置については、被災事業者の経営上のニーズも踏まえ、支援決定期限の更なる延長の是非も含めて検討してまいります。また、事業再開後の販路開拓等の課題を抱える被災事業者に対し、きめ細かな支援を行ってまいります。
 防災集団移転促進事業によって取得した移転元地の利活用についてお尋ねがございました。
 昨年十二月に閣議決定した復興の基本方針では、復興・創生期間まで行ってきた支援や実績を踏まえ、被災地方公共団体の取組を引き続き推進することとしております。各地方公共団体における土地利用のニーズ等も踏まえ、どのような推進方策が適切か、検討を鋭意進めてまいります。
 福島復興再生計画の一本化と、福島県と国の連携した取組についてお尋ねがございました。
 今般の福島特措法の改正により、移住の促進や交流人口、関係人口の拡大等の新たな活力を呼び込む施策の強化を図ることとしており、今後、より一層町づくりと産業振興を一体的に取り扱っていくことが必要であると考えております。このため、従来の町づくりを担う計画や産業振興を担う計画を統合し、県が一元的に福島復興再生計画を作成することで、より総合的かつ効果的に課題に対応できるようにしております。また、同計画は国が策定する福島復興再生基本方針に即して作成することとしており、本法案の成立後、国においても基本方針を改定し、必要な方向性を示してまいります。
 福島の復興再生には中長期的な対応が必要であり、引き続き、福島県及び関係市町村としっかりと連携して取り組んでまいります。
 帰還困難区域の特定復興再生拠点区域の整備や区域全体の具体的な方針及び国の責務についてお尋ねがございました。
 帰還困難区域については、たとえ長い年月を要するとしても、将来的に帰還困難区域の全てを避難指示解除し、復興再生に責任を持って取り組むとの決意であります。
 現在、六町村において認定された特定復興再生拠点区域の整備を進めているところであり、引き続き個別かつきめ細かに町村と議論し、取組を推進してまいります。特定復興再生拠点区域外の帰還困難区域については、それぞれの地域の実情や自治体の要望等を踏まえ、関係省庁と連携して、今後の政策の方向性について検討してまいります。
 帰還・移住等環境整備交付金についてお尋ねがございました。
 住民の帰還状況や今後の帰還意向、地元の御要望を踏まえると、復興を支える新たな活力を呼び込む施策にも力を入れる必要がございます。そのため、福島特措法の改正案においては、交付金の対象として新たな住民の移住、定住の促進や交流人口、関係人口の拡大に資する事業を追加しております。
 本事業の具体的な在り方については、地域の魅力や創意工夫を最大限引き出しながら、新たな活力を呼び込めるよう効果的な施策を講じてまいりたいと考えており、来年度予算要求に向けて検討を進めてまいります。
 福島県における営農再開と農地集積の加速化並びに福島特措法改正による対策及び効果についてお尋ねがございました。
 原子力災害被災十二市町村では、営農再開面積が三割弱にとどまっており、営農再開の加速化が重要な課題であると認識をしております。このため、帰還後の営農再開に向けて、インフラの復旧、除染後の農地の保全管理、作付け実証、機械設備導入等の一連の取組を切れ目なく支援するとともに、本年四月からは、農林水産省、福島県、JA等が一体となって、被災十二市町村への人的支援を開始をしたところであります。こうした施策に加え、今般の福島特措法の改正において、県の計画に基づき農地の利用集積等を促進するための措置等を盛り込んだところでございます。関係省庁や福島県、市町村等と緊密に連携し、これらの取組を推進することで、営農再開の加速化が図られるものと考えております。
 福島イノベーション・コースト構想の推進に係る政府の取組についてお尋ねがございました。
 福島イノベーション・コースト構想は、福島浜通り地域に新たな産業基盤を構築し、自立的、持続的な産業発展を目指す福島復興の切り札でございます。
 昨年十二月には、同構想を基軸とした産業発展の青写真を経済産業省、福島県とともに取りまとめました。この青写真に基づき、あらゆるチャレンジが可能であり、地域の企業が主役となって構想を支える人材育成が進む先導的な地域となることを目指し、政府一丸となって全力で取り組んでまいりたいと存じます。
 東京電力福島第一原発の使用済燃料や燃料デブリを含む放射性廃棄物の処分と、廃炉に向けた取組についてお尋ねがございました。
 東京電力福島第一原発の使用済燃料や燃料デブリを含む放射性廃棄物については、保管、管理をしっかりと行い、国として責任を持って適切に対応してまいります。東京電力福島第一原発の廃炉に向けた対応については、中長期ロードマップに基づき、東京電力任せにせず、国も前面に立って取り組んでまいります。
 また、ALPS処理水の取扱いについてお尋ねがございました。
 処理水の取扱いについては、御意見を伺う場において、政府一体となって関係者の御意見をお伺いをしているところでございます。引き続き、幅広い関係者の御意見をお伺いをした上で、政府として結論を出していくものと承知しております。
 廃炉・汚染水対策の安全かつ着実な実施は福島復興の大前提であり、復興と廃炉の両立のため、復興庁としても、関係省庁と連携して、福島の復興再生に向けて取り組んでまいります。
 中間貯蔵施設事業の今後の方針及び県外最終処分に向けた取組についてお尋ねがございました。
 中間貯蔵施設事業は、引き続き安全第一を旨とし、地元の皆様の信頼を大切にしながら進めてまいります。搬出が完了した仮置場については原状回復を行い、営農再開等に向けた取組を推進してまいります。
 福島県内で発生した除去土壌等については、法律上、中間貯蔵開始後三十年以内に福島県外で最終処分を完了するために必要な措置を講ずる旨が定められており、国として責任を持って取り組んでまいります。
 政府主催の追悼式典の開催についてお尋ねがございました。
 政府として行う追悼式については、発災から十年となる来年まで実施し、再来年以降については、その時々の諸状況を勘案しながら判断されるものと承知しております。いずれにせよ、三月十一日は決して忘れてはならない大事な日であり、復興庁としても適切に対応してまいります。
 国際リニアコライダー計画についてお尋ねがございました。
 科学技術イノベーションの推進は、東北のみならず、我が国の将来にわたる成長と繁栄のために重要と認識しております。御指摘の計画については、昨年三月の文部科学省の見解においても、様々な懸念の一方、立地地域への効果の可能性も指摘されていると認識しています。いずれにせよ、今後、文部科学省において検討が継続されていくものと承知しており、動向を注視してまいります。
 以上でございます。拍手
   〔国務大臣森まさこ君登壇、拍手〕
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森まさこ#7
○国務大臣(森まさこ君) 木戸口英司議員にお答え申し上げます。
 まず、黒川前東京高検検事長の勤務延長、検察庁法改正案等に関する私の責任についてお尋ねがありました。
 検察官の勤務延長についての解釈変更は、関係省庁との協議等の適正なプロセスを経たものです。その上で、黒川氏の勤務延長は、検察庁の業務遂行上の必要性に基づき、検察庁を所管する法務大臣から閣議請議を行って閣議決定され、引き続き勤務させることとしたものであり、問題はなかったと考えています。
 また、検察庁法改正案は、一般職の国家公務員の定年の引上げに合わせて、検察官についても定年を六十五歳まで段階的に引き上げること等を内容とするものです。法改正と黒川氏の人事とは関係なく、後付けで整合性を図るための改正であるとの御指摘は当たりません。
 黒川氏は、東京高等検察庁のトップとして、公私問わずに自らを律し、国民から疑念を抱かれないよう格段に意を注ぐべき立場にあったにもかかわらず、緊急事態宣言下において賭けマージャンを行いました。このような行動は甚だ不適切であり、法務大臣としておわびを申し上げます。検察の信頼回復のために、引き続き法務大臣としての務めを果たしてまいりたいと考えています。
 次に、黒川前東京高検検事長の処分についてお尋ねがありました。
 黒川氏については、緊急事態宣言下において報道関係者三名と金銭を賭けたマージャンを行っていたことが認められましたが、他方で、これらの行為は、旧知の間柄の者との間で必ずしも高額とまでは言えないレートで行われたものであること、黒川氏は事実を認めて深く反省していること等の理由から、人事院の処分指針を参考としつつ、先例をも考慮した上で、監督上の措置として最も重い訓告としたものであり、適正な処分がなされたものと考えております。
 この処分については、法務省及び検事総長において訓告が相当と判断して決定し、内閣に報告したところ、その決定に異論がない旨の回答を得ました。そこで、検事総長から黒川氏に対し訓告の処分がなされたものであります。総理に対しては、最終的に私から処分したことなどを報告し、了承を得ました。
 最後に、国家公務員法等一部改正法案についてのお尋ねがありました。
 今般の国家公務員法と検察庁法の改正は、高齢期の職員の豊富な知識、経験等を最大限に活用する等の同一の趣旨、目的が認められることから、一つの法案として束ねることが適切であると考えています。
 また、検察官についても、役降りにより公務の運営に著しい支障が生ずる場合があると考えられるため、役降りの特例を規定する必要があると考えます。もっとも、検察庁法改正案については様々な御意見があるものと承知しており、法務省としては、国民の皆様の声に十分耳を傾けて、引き続き丁寧に対応、御説明していく必要があるものと考えています。
 国会における法案の取扱いについては国会がお決めになることと承知しているため、お答えすることは差し控えたいと思います。拍手
   〔国務大臣武田良太君登壇、拍手〕
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武田良太#8
○国務大臣(武田良太君) 木戸口議員より二問御質問をいただきました。
 まず、被災者生活再建支援制度の適用範囲の拡大及び支給上限額の引上げについて御質問をいただきました。
 被災者生活再建支援制度は、著しい被害を及ぼす一定規模以上の自然災害が発生した場合に、住宅に全壊や大規模半壊等の重大な被害を受けた世帯に対して、全都道府県の相互扶助及び国による財政支援により支援金を支給するものであります。このような制度の趣旨から、支援金額の引上げや支給対象の拡大については、国や都道府県の財政負担等の課題もあり、慎重に検討すべきものと考えます。
 特に、支給金額の引上げについては、全国知事会においても、現行の支給額は被災者が住宅再建を行うために必要な支給額であると考えられることから、支給限度額は現行どおりとするとされているところであります。
 また、被災世帯数等で支援法の適用基準を満たさない市町村については、支援法による支援金は支給されませんが、都道府県が条例等で全壊等の世帯に対し支援法と同様の支援を行えば、支給額の二分の一を特別交付税で措置することとしており、既に二十三都府県で制度が導入されているところであります。
 御指摘の半壊世帯については、その判定は住家の損害割合に基づくものであり、適切と考えておりますが、支給対象の拡大につきましては、全国知事会からの提言も踏まえ、事務方において全国知事会と協力して詳細な実態把握調査を行うとともに、実務者会議において継続的に意見交換を行っているところであります。
 被災世帯の実態等も踏まえながら、今後も全国知事会等としっかりと議論を行ってまいります。
 次に、日本海溝、千島海溝沿いにおける最大クラスの地震に対する今後の対応策及び財政措置についての御質問を賜りました。
 令和二年四月二十一日に、日本海溝、千島海溝沿いで想定される最大クラスの地震と津波の検討結果について公表し、あわせて、中央防災会議の下に日本海溝・千島海溝沿いの巨大地震対策検討ワーキンググループを設置をいたしました。
 今回公表した最大クラスの津波の想定は、より厳しい条件を想定し、堤防を津波が越えた場合は壊れるものとして計算をしております。今後、ワーキンググループにおいて、最大クラスの地震、津波による人的、物的、経済的被害の想定や被害を軽減するための防災対策の検討を進めていく予定です。これと併せて、地元自治体においても改めて警戒避難体制の確認をしていただき、避難施設や避難路など必要な津波避難対策を進めていただきたいと考えております。
 なお、日本海溝、千島海溝における津波対策に関する財政措置については、まずは防災対策の検討をワーキンググループでしっかりと進め、その検討結果等を踏まえて判断されるものであると認識しております。拍手
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山東昭子#9
○議長(山東昭子君) 塩田博昭さん。
   〔塩田博昭君登壇、拍手〕
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塩田博昭#10
○塩田博昭君 公明党の塩田博昭です。
 ただいま議題となりました復興庁設置法等の一部を改正する法律案について、自民、公明を代表して、関係大臣に質問いたします。
 まず冒頭に、新型コロナウイルス感染症で亡くなられた方々に心より哀悼の意を表するとともに、現在闘病中の皆様にお見舞いを申し上げます。
 また、全国の医療現場の皆様方、さらに、社会全体を支えている全てのエッセンシャルワーカーの方々に改めて感謝申し上げます。
 以下、法案に対して具体的に質問いたします。
 まず、復興庁の設置期限を十年間延長することについては、党復興加速化本部が昨年三月から四月にかけて岩手、宮城、福島の被災三県を訪れ、復興状況を調査し、被災自治体の首長から復興庁の継続を求める声などを聞いた上で、自民、公明両党の復興加速化本部において議論を重ね、昨年八月に政府へ提出した与党の第八次提言に盛り込んだ復興基本方針とも一致します。地震・津波被災地域は復興の言わば総仕上げの段階、原子力災害被災地域は今後も中長期的な対応が必要です。
 来年二〇二一年三月末をもって終了する復興・創生期間後も引き続き被災地に寄り添う体制を維持するため、また復興を支える仕組みや組織、財源を一体的に整備するためにも、やはり復興庁という総合調整機能を持つ組織と体制が必要です。そして、総理直轄の組織として復興大臣を置いてリーダーシップを発揮することも重要です。
 復興大臣、あと十か月で大震災から十年という節目を迎えます。永田町の一部には風化の意識があるとの指摘もあります。今こそ、大臣を先頭に閣僚全員が復興大臣という政権の方針をこの法案の審議を機に再確認し、改めて復興に対する思いと決意をお示しください。
 次に、福島の復興再生ですが、いよいよこれからが本番です。今年三月初めに双葉町、大熊町、富岡町の帰還困難区域の一部が解除され、三月十四日に常磐線が全線開通したところです。
 原発事故で避難している住民の帰還に向けた交付金の支給対象の拡大による県外からの移住促進、都市部に住みながら週末などは福島で過ごすなど関係人口を増やす事業の追加、さらに、浜通り地域に新産業を集積する福島イノベーション・コースト構想の推進、海外の輸入規制緩和への取組強化など、福島の復興を加速化するため、福島復興再生特別措置法が大幅に改正されていることを評価します。
 特に、イノベーション・コースト構想の中で、国際教育研究拠点構想は、福島の復興という視点だけではなく、廃炉と放射線関係の研究の集積、深化を図り、世界への情報発信と貢献を進めることで、原発事故発災国の責務を果たすことにもなると思います。
 さらに、ロボット、エネルギー、農林水産業などの研究分野において、産学官一体となって知の融合を図り、ここから新産業を創出し、世界中の若者が福島で学びたいと思えるような教育研究拠点の整備を目指すべきと考えますが、推進状況と大臣の見解をお示しください。
 また、遅れている営農の再開の加速化を図るため、外部からの参入も含めた農地の利用集積や六次産業化施設の整備を促進するための措置を講ずるとのことですが、農林水産大臣に質問します。
 福島産の農産物の風評被害を払拭する取組と併せて、福島における農業の六次産業化の具体例など、帰還を諦めた農業事業者が希望を持って福島に帰ってきて再び営農できるような明るい展望について具体的にお答えください。
 次に、復興財源確保法、特別会計法についてですが、これらの復興事業を確実に実施する財源を確保するため、一般会計とは別枠の東日本大震災復興特別会計と被災自治体を支援する震災復興特別交付税は二〇二一年度以降も継続し、復興債の発行期間も延長することなどが定められていますが、附則には、財政の健全化を図るための施策との整合性に配慮しつつ、復興施策に必要な財源の確保を適切に行う旨を規定するとも記述されています。
 新型コロナ禍とも言える未曽有の危機に直面している現在、様々な経済対策などを次々と講じていかなければならない状況が続くと思われますが、あわせて、復興に必要な財源もしっかりと確保し続ける必要があります。三月三日に閣議決定し、今国会に提出されている法律案で財源確保は大丈夫でしょうか。財務大臣に質問します。
 最後に、来年の三月十一日は、東日本大震災十周年となります。
 二か月前、今年の政府主催の東日本大震災九周年追悼式につきましては、規模縮小など新型コロナウイルスの感染拡大を防止する措置を講じた上で実施する方向でぎりぎりまで模索を続けてきましたが、国内における感染拡大を防止するためにあらゆる手を尽くすべき時期であることから、誠に残念ながら開催を断念せざるを得ない結果となりました。
 十年の節目に当たる来年こそ、世界に向けて復興支援に対する感謝とお礼の意義も込めて、ここまで復興しましたというメッセージとともに、被災地の思いを込めた政府主催の東日本大震災十周年追悼式の開催をお願いいたします。
 公明党は、発災以来、国会議員一人一人が担当の被災自治体を決めて、定期的に何度も現地を訪れ、各地の要望や課題を伺って、自民党の復興加速化本部とも共有して加速化提言を重ねてまいりました。心の復興、人間の復興との理念を掲げ、これからもどこまでも被災者に寄り添った支援を行うことをお誓いして、私の質問を終わります。拍手
   〔国務大臣田中和徳君登壇、拍手〕
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田中和徳#11
○国務大臣(田中和徳君) ただいまの塩田博昭議員のお尋ねにお答えをいたします。
 震災から十年を迎えるに当たっての決意についてお尋ねがございました。
 東日本大震災からの復興は、安倍内閣の最重要課題の一つに位置付けられており、総理からは、閣僚全員が復興大臣であるとの意識を共有して、内閣の総力を挙げて取り組むよう指示を受けています。
 こうした方針の下、復興は大きく前進している一方で、地震・津波被災地域における心のケア等の被災者支援の推進や原子力災害被災地域の本格的な復興再生など、復興・創生期間後も課題が残されていると認識をしております。
 こうした課題を踏まえ、復興・創生期間後においても、政治の責任とリーダーシップの下で復興を成し遂げるため、復興庁の設置期間を十年間延長することとし、この度、復興庁設置法等の一部を改正する法律案を提出させていただいているところでございます。
 震災から十年目の節目となる重要な年に当たり、引き続き現場主義を徹底し、被災者に寄り添いながら復興に全力で取り組んでまいります。
 国際教育研究拠点についてお尋ねがございました。
 国際教育研究拠点については、昨年七月から有識者会議において大変熱心に御議論をいただいているところでございます。私も会議に参加して議論を伺っておりますが、この拠点は世界に誇れるすばらしい拠点であると同時に、浜通り地域の復興・創生に資する地元に貢献できる拠点であること、特に、次世代を担う若い世代の人材育成や定着、移住等に資する拠点とすることが重要であり、そのための環境整備が重要なポイントとなると考えております。
 今後、有識者会議においてこの夏を目途に最終取りまとめを行い、政府としては、関係省庁等と連携し、年内を目途に成案を得ていくことになりますが、地元の期待も大きいことから、本拠点の早期実現に向けてしっかりと取り組んでまいります。
 以上でございます。拍手
   〔国務大臣江藤拓君登壇、拍手〕
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江藤拓#12
○国務大臣(江藤拓君) 塩田議員の御質問にお答えいたします。
 福島における風評対策、営農再開についてお尋ねがありました。
 風評対策では、福島県産農産物を各方面にアピールする観点から、第三者認証GAPの取得促進、流通実態調査の実施、販売促進に向けた取組など、生産から流通、販売に至るまでの総合的な支援を引き続き行ってまいります。
 また、六次産業化の具体例として、川内村の株式会社緑里におけるエゴマ油の生産、販売のほか、飯舘村のいいたていちごランドにおける規格外品を加工した商品販売などの取組事例があるところであります。さらに、このような地域での活動を加速化していくため、今年の四月からは、農林水産省として、三十二名の体制による原子力被災十二市町村への人的支援を行い、営農再開に取り組んでいる現場のニーズを聞き取っているところでございます。
 そして、今般、御審議いただいている福島復興再生特別措置法の改正による営農再開の加速化に関する特例と併せて、担い手づくり、農地の集積に全力で取り組んでまいります。拍手
   〔国務大臣麻生太郎君登壇、拍手〕
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麻生太郎#13
○国務大臣(麻生太郎君) 塩田先生からは、復興財源について一問お尋ねがあっております。
 昨年十二月に閣議決定をいたしました復興・創生期間後の基本方針では、平成二十三年度から令和七年度までの十五年間の事業規模三十二兆円後半に対して、その財源についても、これまでの税収の上振れ等を踏まえれば三十二兆円台後半と見込まれたことから、事業規模と財源がおおむね見合うとして財源確保の見通しをお示しさせていただいておりました。
 本法案はこれを踏まえて提出しているものですが、その上で、復興・創生期間後の五年間の事業規模及び財源につきましては、この夏を目途に、これまでの予算の執行状況等を踏まえまして、精査した上でお示しすることといたしております。必要な復興事業が確実に実施されるように対応してまいります。拍手
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山東昭子#14
○議長(山東昭子君) 石井苗子さん。
   〔石井苗子君登壇、拍手〕
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石井苗子#15
○石井苗子君 日本維新の会の石井苗子です。
 党を代表して、復興庁設置法等の一部を改正する法律案について質問します。
 初めに、緊急事態宣言が全国解除となりましたが、改めて新型コロナウイルスでお亡くなりになられた方へのお悔やみと、そして、今も治療されている方々へのお見舞いを申し上げます。
 医療分野で現在も働かれている関係者の皆様には、心から感謝申し上げます。ありがとうございます。
 さて、未曽有の大規模災害となった二〇一一年三月十一日の東日本大震災から十年目の節目を迎え、復興庁設置法等の一部を改正する法律案として、五本の法律が改正することになりました。私自身、約十年間、福島県で医療支援活動をしてきた者として、身が引き締まる思いがしております。
 まず、復興庁設置法改正について質問します。
 復興庁は、地震・津波被災地域は総仕上げ段階にある、しかし原子力災害被災地域においては今後も中長期的な対応が必要であるという考えの下、令和三年度以降の復興庁の仕組み、組織、財源を整備するために、設置期間を十年間延長するものとしています。その際の復興庁の後継組織として、復興と防災の両方を担う復興・防災省あるいは庁を整備、設置するという提言もありましたが、結果的に現行体制を維持することとなりました。
 もとより、小さな行政機構を目指す日本維新の会といたしましては、復興と防災を兼ねる大型の政府組織を新たに設置することには反対の立場でありますので、復興庁の組織が現状維持となったことについては評価をいたしております。
 しかし、復興・創生期間後の基本方針で、政府が前例のない手厚い支援を実施し、そのような取組によって復興は大きく前進したと、やや自画自賛的にうたっておりますことについては、大きく前進したこととは具体的に何であり、逆にまだ取組が遅れている分野は何であるのかを明確にしていただきたく思います。その上で、これまでの復興政策をどのように自己評価されているかを、復興大臣にお答えいただきたく思います。
 次に、東日本大震災復興特別区域法の改正について質問いたします。
 復興・創生期間後の基本方針では、規制の特例、復興の整備計画、金融の特例について、対象地域の重点化を行うとしております。
 これを受けて、改正案では復興推進計画、復興整備計画の作成主体は、復興の取組を重点的に推進する必要があると認められる区域として政令で定める地方公共団体としております。また、復興特区税制におきましても、対象地域を重点化するとし、復興交付金は所要の経過措置を規定した上で廃止するとしております。
 被災地には、今後とも使途の自由度の高い支援が必要であると思います。特例措置を実施する対象地域について、どのような方針で重点化するのでしょうか。復興交付金の廃止による今後の復興施策への影響はないのでしょうか。復興大臣にお伺いします。
 次に、日本維新の会は、昨年、福島第一原発を視察してまいりました。
 現在、敷地内の千基に余るタンクに貯蔵されている処理水は百万立方メートル以上となっております。廃炉を円滑に実施する上で、限られた敷地内でのタンクの増設は誠に困難な状態であります。二〇二二年夏頃は、現在のタンクが満杯となり限界に至ると公表されております。この問題は、あと二年の間に早急に結論を出さなければなりません。喫緊の課題であることは明白なのにもかかわらず、政府は処理方法についての議論を長期にわたって延々と行っているだけで、いまだ結論を出すに至っておりません。いつまでこの問題を先送りするつもりでしょうか。
 昨年九月十日、内閣改造の際に、当時の原田環境大臣から、処理水の問題について、所管を外れるが、思い切って放出して希釈するしかないと思っていると、そういう発言がありました。しかし、後任の小泉大臣は、発言は前大臣の個人的な所感にすぎないとして、原田前大臣の踏み込んだ発言を一蹴しただけでした。たとえ所管外であったとしても、せめて前大臣の重要な問題提起を重く受け止めていただきたかったと残念に思います。
 日本維新の会の代表、松井大阪市長は、大阪市として処理水の受入れに協力する余地がある、影響ないのだから、科学的根拠をもって全く自然界のレベルのものを否定する必要があるのかと述べています。大阪市長が協力する意思を明確にしている一方で、政府はいつまでたっても結論を出さず、放置しているだけになっています。
 また、原子力規制委員会も、規制基準を満足する形で十分な希釈を行った上で海洋放出を行うという立場を明らかにしています。
 日本維新の会は、昨年の十月、福島第一原発処理水に関する緊急提言をまとめ、処理水は原子炉等規制法で定める基準を満たすように処理した上で早期に海洋放出するべきであると考え、政府の早急な決断を求めています。政府はいつ決断するのでしょうか。経済産業大臣にお答えいただきます。
 最後に、福島イノベーション・コースト構想についてお伺いします。
 復興・創生期間後の基本方針におきまして、福島イノベーション・コースト構想を軸とした産業の集積がうたわれております。
 政府は、公益財団法人福島イノベーション・コースト構想推進機構が十分に活動できるよう、国職員の派遣のための制度の整備及び福島イノベーション・コースト構想を軸とした産業集積の加速化、そして人材の育成などを更に進める方針として打ち出しています。
 福島県もまた、昨年十一月のふくしま復興・創生に向けた緊急要望におきまして、福島イノベーション・コースト構想推進機構への国職員派遣のための制度整備を要望しています。十分な人材なくしては、構想は進んでいきません。福島県の要望に対して、具体的に政府はどのように制度整備で応えられるのでしょうか。復興大臣にお聞きいたします。
 これまで日本維新の会は、歳費二割カットして東日本大震災の被災地などに寄附をしてまいりました。国民の皆さんは、二〇一三年から二十五年間、二〇三七年まで所得税の二・一%を払い続けています。平成三十年度決算では、中小企業への支援等の予算執行率が二九・八%にとどまっていることを明らかにしております。この点に関する政府の説明を聞きましても、本当に支援が必要な企業に予算が使われていないのではないかという懸念は一向に解消されておりません。
 国民の血税は被災地の復興のために有効に使われなければならないことをここで改めて指摘させていただきまして、私の質問を終わらせていただきます。
 御清聴ありがとうございました。拍手
   〔国務大臣田中和徳君登壇、拍手〕
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田中和徳#16
○国務大臣(田中和徳君) ただいまの石井苗子議員のお尋ねにお答えをいたします。
 復興の進捗とこれまでの復興政策への自己評価についてお尋ねがございました。
 これまでの取組により、地震・津波被災地域においては、災害公営住宅や高台移転の整備などの住まいの再建はおおむね完了し、復興・創生期間内に仮設生活の解消を目指すなど、復興の総仕上げの段階に入っております。
 また、原子力災害被災地域については、本年三月に帰還困難区域を除く全ての地域で避難指示解除が実現するとともに、福島イノベーション・コースト構想の中核を成す拠点施設が全面開所となるなど、復興再生が本格的に始まっております。
 一方で、地震・津波被災地域における心のケアなどの被災者支援や、原子力災害被災地域における帰還、移住の一層の促進、風評の払拭などの課題が残されていると認識しております。
 これまでの復興政策は、被災地の方々の御努力と相まって効果を上げ、被災地の復興は着実に進展していると認識しており、被災自治体からも御評価をいただいております。
 なお、残された課題につきましては、復興庁の設置期間を十年延長するなどの法案をお諮りしているところであり、引き続き全力で取り組んでまいりたいと考えております。
 復興特区法の対象地域及び復興交付金についてお尋ねがございました。
 まず、復興特区法の対象地域の重点化に際しましては、これまでの復興状況等を踏まえ、津波被害が甚大で基盤整備に時間を要した地域や原子力災害被災地域など、復興の課題が引き続き集中している地域に重点化する方向で検討してまいります。
 また、復興交付金については、復興・創生期間内におおむね事業が完了する見込みとなっております。同交付金の廃止により復興の進捗に支障を来すことがないよう、引き続き進捗管理等を徹底し、同期間内に全ての事業の完了を目指すこととしております。
 福島イノベーション・コースト構想推進機構への国の職員派遣についてお尋ねがございました。
 昨年十一月、福島県知事より、現地での構想の推進を担うイノベ機構への国の職員派遣に必要な制度の創設について御要望をいただきました。本要望を踏まえ、今般の福島特措法の改正案に、イノベ機構の要請に基づき、国の職員の派遣を可能とする制度の創設を盛り込んだところでございます。
 今後、イノベ機構は、この春に全面開所を迎えた福島ロボットテストフィールドを始め、研究開発拠点を活用しながら、実証実験の呼び込みやその成果を踏まえた制度の企画立案など、新たな業務に取り組む段階となります。
 こうしたイノベ機構の業務拡大や福島県の要望をしっかりと踏まえつつ、十分な知見やノウハウを有する国の職員を派遣することで、イノベ機構の取組を強力に推進してまいります。
 以上でございます。拍手
   〔国務大臣梶山弘志君登壇、拍手〕
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梶山弘志#17
○国務大臣(梶山弘志君) 石井議員からの御質問にお答えをいたします。
 ALPS処理水の取扱いに関する政府決定の時期についてお尋ねがありました。
 ALPS処理水の処分方針の決定は、本年二月に公表されました小委員会の報告書を踏まえ、現在、地元を始めとした関係者から御意見をお伺いしているところであります。
 汚染水が毎日発生している中で、いつまでも方針を決めずに先送りすることのできない課題と考えており、引き続き様々な関係者の御意見をお伺いした上で、最終的には風評被害対策を含めて政府として責任を持って結論を出してまいります。拍手
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山東昭子#18
○議長(山東昭子君) 岩渕友さん。
   〔岩渕友君登壇、拍手〕
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岩渕友#19
○岩渕友君 私は、日本共産党を代表し、復興庁設置法等の一部を改正する法律案について質問します。
 冒頭、黒川弘務東京高検検事長の辞任問題について述べます。
 安倍内閣が法解釈をねじ曲げ定年延長の閣議決定をした、その黒川検事長が賭けマージャンで辞任するというてん末に、多くの国民はあきれ果てています。安倍内閣の責任は重大です。憲法と検察庁法の精神に背いた違法な閣議決定、それを後付けしようとする検察庁法案の特例規定はいずれも撤回すべきです。
 黒川氏への処分を訓告にとどめたことに怒りが沸き上がっています。法務省が懲戒相当としていたものを首相官邸が覆したとの報道もあります。安倍総理は、法務省、検察が決めたことと言います。しかし、森法務大臣は当初、内閣が決めたと会見で述べ、決算委員会でも内閣と協議したことを認めています。稲田検事総長は、訓告処分を主導したことを否定しています。誰が、どういう理由で、懲戒処分にしないと決めたのか、明らかにする必要があります。予算委員会での集中審議の開催を強く求めます。
 本法案は、復興庁を十年延長する設置法改定を始め、五つの法案が束ねられています。被災者、被災地の実態から見れば、復興庁の延長は当然のことです。同時に、法案には本来、東京電力が負担すべき原発事故の処理費用を新たに国民に押し付ける内容が含まれています。これは、被害者への損害賠償を打ち切る東京電力を救済し、責任を免罪するもので、断じて許せません。
 以下、法案についてお聞きします。
 東日本大震災から九年二か月たちました。いまだに四万人を超える方々が避難生活を余儀なくされています。
 二月に岩手県陸前高田市、宮城県石巻市で話をお聞きしました。直接の被害に加え、消費税増税や台風被害など、なりわいや地域経済への打撃が続いていたところに、新型コロナウイルスの影響が重くのしかかっています。加えて、復興公営住宅の高齢化と孤独死、心のケアやコミュニティーの形成、在宅被災者の問題など、新たな困難や課題が生じています。
 昨年末閣議決定された基本方針は、地震・津波被災地域は、復興・創生期間後五年間で復興事業の終了を目指すとしています。必要な支援を期限ありきで打ち切るようなことがあってはなりません。被災者、被災地の実態を国が責任を持って把握すること、実態に合わせた支援を継続するべきです。復興大臣、お答えください。
 東日本大震災特別家賃低減事業は、復興交付金を使って地方公共団体が行う復興公営住宅の家賃減免費用の一部を支援しています。管理開始から五年間は特段の減額措置、その後五年間で段階的に家賃が引き上げられます。法案では復興交付金を本年度末で廃止するとしています。
 管理開始したばかりの住宅、完成が今年度という住宅もあります。別の補助で引き続き支援するとのことですが、供与開始時期の違いで同じ支援が受けられないとすれば不公平です。供与開始時期にかかわらず、十年間は当然補助されるということでいいですね。復興大臣に確認します。
 東京電力福島第一原発事故被害者の実態はどうなっているか。三月四日、双葉町の帰還困難区域の一部が解除され、全町避難の自治体はなくなりましたが、避難指示解除地域の居住率は三割にすぎません。三月末には、浪江町や富岡町など、帰還困難区域を抱える自治体の住宅無償提供が初めて終了となりました。帰ることができないのに、住宅提供は打ち切る。被害者切捨てにほかなりません。国は住まいの確保に最後まで責任を果たすべきです。復興大臣、お答えください。
 東京電力は損害賠償の打切りも進めています。原発ADRで、和解案を受け入れる条件に今後の請求の放棄を迫る完全清算条項を要求するなど、とても加害者とは思えません。経産大臣、被害者が損害賠償の請求を諦めることがないよう、東京電力を厳しく指導するべきではありませんか。
 東京電力を被告にした福島原発避難者訴訟の仙台高裁判決は、中間指針を超えて避難生活による精神的苦痛への慰謝料を増額し、ふるさとを喪失し変容させられた損害への慰謝料を認めました。中間指針の見直しは待ったなしです。文科大臣、お答えください。
 このような東京電力を更に救済しようというのが特別会計法改定案です。これは、原発事故により発生した放射性廃棄物を保管する中間貯蔵施設、この関連費用を拠出する電源開発促進勘定に、再生可能エネルギーの導入などに使うエネルギー需給勘定から資金の繰入れを可能とするものです。東京電力が負担すべき費用を国が資金交付している上に、更にその財源が逼迫したから別勘定から繰り入れるということは、東京電力の責任を免罪するものです。
 電源開発促進勘定の財源は、電気料金に上乗せされている電源開発促進税です。経産大臣、繰り戻すための費用は結局国民負担になるのではありませんか。原発事故の責任を国民に転嫁することは到底認められません。
 福島イノベーション・コースト構想についてお聞きします。
 廃炉やロボット、ドローンなど、浜通り地域の産業回復をうたう構想ですが、昨年の県政世論調査で内容を知らないと答えた県民が八割以上に上りました。呼び込み型の巨大開発が中心となり、地元の事業者や住民の要求にかみ合っていないのではないでしょうか。認識を伺います。
 広野町、いわき市勿来に建設中の石炭ガス化複合発電、IGCCもイノベーション・コースト構想の一つです。政府はIGCCは効率がいいと言いますが、二酸化炭素の抑制効果は一五%にすぎません。イノベーション・コースト構想の名で石炭火力発電を進めることは、喫緊の課題である気候変動対策に逆行することになるのではありませんか。以上、経産大臣にお聞きします。
 最後に、いわゆるALPSで処理した汚染水の取扱いをめぐる問題について聞きます。
 小委員会が示した海洋放出、大気放出案に基づいて、関係者の御意見を伺う場が開催されてきました。新型コロナウイルスの影響が広がり、広く意見を聞くことができない状況の下で、なぜ今開催するのですか。
 東京電力の試算では、汚染水をためるタンクは二〇二二年夏頃までには満杯になり、処分準備に二年程度掛かるとしています。梶山大臣は方針決定の先送りはできないと述べており、タンクの置場を理由に結論ありきで処分方法を決定しようとしているのではありませんか。
 二月には福島県沖で捕れる全魚種の出荷が可能となり、四月には浪江町の請戸漁港で九年ぶりに競りが再開された中で、海洋放出は漁業者の努力を無に帰すものと怒りの声が上がり、浪江町議会は海洋放出に反対する決議案を全会一致で可決しています。
 国際環境NGO、FoEJapanが福島県近隣六都県の漁協を対象に行ったアンケートでは、九一%が海洋放出に反対と回答し、八五%が国民的な議論を求めています。茨城県知事が政府に白紙で再検討を求め、台湾の環境団体が海洋放出に反対を訴える経産省宛ての意見書を提出するなど、反対の声は国内外に広がっています。陸上保管を継続し、意見を幅広く聞くべきではありませんか。以上、経産大臣、お答えください。
 一たび事故が起きれば、ふるさとも日常も奪い、環境を汚し、そのツケを国民に押し付けることになるのが原発です。原発ゼロの政治決断を強く求めて、質問を終わります。拍手
   〔国務大臣田中和徳君登壇、拍手〕
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田中和徳#20
○国務大臣(田中和徳君) ただいまの岩渕友議員のお尋ねにお答えをいたします。
 地震・津波被災地域における被災地、被災者の実態把握とそれに合わせた支援についてお尋ねがございました。
 地震・津波被災地域については、心のケア等の被災者支援を始めとする課題が残るものと認識しており、まずは、復興・創生期間後の五年間において、国と被災自治体が連携して全力で取り組んでまいります。その上で、被災者支援や子供に対する支援で五年以内に終了しないものについては、昨年末の基本方針において、個別の事情を丁寧に把握し、適切に対応することとしております。
 今後とも、被災自治体とも連携をして、被災地や被災者の実情を丁寧に把握しながら、必要な支援を行ってまいります。
 災害公営住宅の特別家賃低減事業についてお尋ねがございました。
 昨年十二月に閣議決定した復興の基本方針において、復興交付金による支援から別の補助に移行した上で引き続き支援する、その際、管理開始時期が異なる被災地方公共団体間の公平性等を踏まえながら、適切に支援水準の見直しを行うとされております。
 復興庁では、管理開始時期の違いにより支援に差異が生じることのないよう、国土交通省とともに引き続き適切に支援水準の見直しを検討してまいります。
 浪江町や富岡町等の仮設住宅の供与終了についてお尋ねがございました。
 応急仮設住宅の供与の終了は、市町村の意向や復興公営住宅の整備状況などを踏まえ、福島県が適切に判断し、内閣府への協議を経て決定されたものであります。応急仮設住宅は仮の住まいであり、帰還困難区域であるか否かにかかわらず、なるべく早期に恒久住宅に移転していただくことが望ましいと認識しております。
 復興庁としては、今後とも、県や市町村と連携をして、被災者の方々の生活再建に全力で取り組んでまいります。
 以上でございます。拍手
   〔国務大臣梶山弘志君登壇、拍手〕
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梶山弘志#21
○国務大臣(梶山弘志君) 岩渕議員からの御質問にお答えをいたします。
 原子力損害賠償についてのお尋ねがありました。
 ADRにおいて、東京電力が清算条項付きの和解案を提案することがありますが、申立人が不測の不利益を被らないよう、ADRセンターは慎重な検討を行っており、また、将来予測できない事情の変化が生じた場合には柔軟な対応も必要と考えております。今後とも、被災者に寄り添い、迅速かつ適切な賠償を行うよう、東京電力を指導をしてまいります。
 エネルギー対策特別会計についてお尋ねがありました。
 今般の措置は、国として行う福島の復興再生に関する施策の財源確保に万全を期すため、仮に一時的に財源が不足する場合の融通を可能とするものであります。繰戻しは電源開発促進勘定から行うことになりますが、既存の電源開発促進税の税率引上げによって繰り戻すことは想定をしておらず、新たな国民負担になるものではありません。
 福島イノベーション・コースト構想について、地元業者や住民の要求にかみ合っていないのではないかとのお尋ねがありました。
 これまで経済産業省では、決して大型施設の整備だけではなく、企業誘致の支援に取り組み、約三百件の企業立地と約四千人の地元雇用を生んでまいりました。また、進出企業と地元企業とのマッチング支援も行い、昨年度は約七十の商談を設定をし、八件の取引成立を実現をしております。
 こうした取組を通じて、地元企業や地元住民の御要望に一定程度応えてきたと認識しておりますが、今後は、より一層の御要望に応えられるよう、構想への地元企業の更なる参画を促し、地元への経済効果につなげ、福島浜通りの一日も早い復興を実現できるよう、全力で取り組んでまいります。
 福島イノベーション・コースト構想における石炭火力発電の推進についてお尋ねがありました。
 本構想は、福島県が掲げる原子力に依存しない、安全、安心で持続的に発展可能な社会づくりとの復興の基本理念を踏まえて策定をしております。本構想に位置付けられるIGCCの開発、実用化は、非効率な石炭火力発電から高効率な石炭火力発電への新陳代謝を促すものであり、将来的な温室効果ガスの排出削減につながるものと考えております。
 ALPS処理水の取扱いに関する御意見を伺う場の開催、決定に向けたプロセス及び幅広い意見の聴取についてお尋ねがありました。
 ALPS処理水の処分方針の決定は、本年二月に公表をされました小委員会の報告書を踏まえ、現在、地元を始めとした関係者から御意見をお伺いしているところであります。御意見を伺う場については、緊急事態宣言が発令されていた中、関係者の御意見を丁寧にお伺いするために、以前から既に参加が予定をされ、かつウエブ会議での参加も可能と回答された方から参加をいただき開催をいたしました。
 タンク保管の継続について、小委員会の報告書には、現行計画以上の増設の余地は限定的であると指摘をされております。こうしたことも踏まえながら、結論ありきではなく、引き続き様々な関係者の御意見をお伺いした上で、最終的には風評被害対策を含めて、政府として責任を持って結論を出してまいります。拍手
   〔国務大臣萩生田光一君登壇、拍手〕
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萩生田光一#22
○国務大臣(萩生田光一君) 岩渕議員にお答えいたします。
 仙台高裁判決を受けての中間指針の見直しについてお尋ねがありました。
 仙台高裁の判決については、現時点では確定しておらず、また、中間指針等の見直しは原子力損害賠償紛争審査会で御審議いただくことと考えています。
 これまでの東電福島原発事故に係る訴訟の判決については、紛争審査会において報告を適宜行っておりますが、判決は確定前のものであり、また各判決には内容にばらつきがあるため、現時点では直ちに中間指針等の見直しを検討する状況にはないことを確認いただいております。
 いずれにしましても、文部科学省としては、引き続き動向を注視してまいりたいと思います。拍手
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山東昭子#23
○議長(山東昭子君) これにて質疑は終了いたしました。
     ─────・─────
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山東昭子#24
○議長(山東昭子君) 日程第一 所得に対する租税に関する二重課税の除去並びに脱税及び租税回避の防止のための日本国とアルゼンチン共和国との間の条約の締結について承認を求めるの件
 日程第二 所得に対する租税に関する二重課税の除去並びに脱税及び租税回避の防止のための日本国とウルグアイ東方共和国との間の条約の締結について承認を求めるの件
 日程第三 所得に対する租税に関する二重課税の除去並びに脱税及び租税回避の防止のための日本国とペルー共和国との間の条約の締結について承認を求めるの件
 日程第四 所得に対する租税に関する二重課税の除去並びに脱税及び租税回避の防止のための日本国とジャマイカとの間の条約の締結について承認を求めるの件
 日程第五 所得に対する租税に関する二重課税の除去並びに脱税及び租税回避の防止のための日本国とウズベキスタン共和国との間の条約の締結について承認を求めるの件
 日程第六 所得に対する租税に関する二重課税の除去並びに脱税及び租税回避の防止のための日本国とモロッコ王国との間の条約の締結について承認を求めるの件
  (いずれも衆議院送付)
 以上六件を一括して議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。外交防衛委員長北村経夫さん。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔北村経夫君登壇、拍手〕
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北村経夫#25
○北村経夫君 ただいま議題となりました条約六件につきまして、外交防衛委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 まず、アルゼンチン、ウルグアイ、ペルー、ジャマイカ及びモロッコとの租税条約は、いずれも二重課税の除去を目的とした課税権の調整を行うものであります。
 次に、ウズベキスタンとの租税条約は、現行の日ソ租税条約をウズベキスタンとの間で全面的に改正し、投資所得に対する源泉地国課税の更なる軽減等について定めるものであります。
 委員会におきましては、六件を一括して議題とし、租税条約締結の意義、各条約における仲裁規定等の導入状況、デジタル課税に関する国際合意の見通しと我が国の対応、日中租税協定改正の見通し等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。
 質疑を終え、討論に入りましたところ、日本共産党の井上理事より六件に反対する旨の意見が述べられました。
 次いで、順次採決の結果、六件はいずれも多数をもって承認すべきものと決定いたしました。
 以上、御報告申し上げます。拍手
    ─────────────
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山東昭子#26
○議長(山東昭子君) これより六件を一括して採決いたします。
 六件を承認することに賛成の皆さんの起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
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山東昭子#27
○議長(山東昭子君) 過半数と認めます。
 よって、六件は承認することに決しました。拍手
     ─────・─────
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山東昭子#28
○議長(山東昭子君) 日程第七 国家戦略特別区域法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。地方創生及び消費者問題に関する特別委員長佐藤信秋さん。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔佐藤信秋君登壇、拍手〕
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佐藤信秋#29
○佐藤信秋君 ただいま議題となりました法律案につきまして、地方創生及び消費者問題に関する特別委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 本法律案は、最先端技術の活用と規制緩和により、未来社会の先行実現を目指すスーパーシティ構想の実現に向けた制度を整備するとともに、自動車の自動運転等の高度で革新的な実証実験のための道路運送車両法等の特例措置の追加等を講じようとするものであります。
 委員会におきましては、スーパーシティ構想を推進する意義、データ連携と個人情報保護に関する懸念、計画への住民関与の在り方及び住民合意の方法、国家戦略特区の成果の全国展開や決定過程の透明性に係る課題等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。
 質疑を終局し、討論に入りましたところ、立憲・国民.新緑風会・社民の伊藤理事より反対、日本共産党の大門委員より反対の旨の意見が述べられました。
 次いで、採決の結果、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、本法律案に対し附帯決議を行いました。
 以上、御報告申し上げます。拍手
    ─────────────
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