島村大の発言 (本会議)
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○島村大君 自由民主党の島村大です。
冒頭、新型コロナウイルス感染症により亡くなられた皆様に謹んで哀悼の意を表しますとともに、今なお病と闘っていらっしゃる皆様にお見舞い申し上げます。
また、国民の命、健康を守るために、感染リスクを抱えながらも最前線で奮闘されている医療従事者を始めとする皆様、人々の暮らしに不可欠な仕事に携わる皆様、自粛要請への理解などを通して感染抑制に御協力をいただいている皆様に心から敬意を表し、御礼を申し上げます。
それでは、私は、自由民主党・国民の声を代表し、ただいま議題となりました政策評価等年次報告について、高市総務大臣に質問いたします。
憲法上、国権の最高機関であり、国の唯一の立法機関であるとされるこの国会において、行政監視機能は立法機能と並び議会としての権能の根幹を成すものです。また、我が国で採用される議院内閣制において、とりわけ参議院は任期が長く、長期的な視野で良識の府として行政監視機能を十全に発揮するものと解されています。
平成初頭、度重なる行政不祥事の発生に高まった国会の行政に対する監視・監督機能を強化すべきとの国民の声などを背景に、参議院に期待される行政監視機能を向上させるため、平成十年一月、行政監視委員会が創設されました。衆議院では決算行政監視委員会が一つの委員会とされた一方、本院では行政監視と決算が別の委員会とされたことは、行政監視機能を重視する参議院独自性の表れと言えます。
創設から二十年以上にわたり、行政監視委員会は様々な調査や決議などの行政監視活動を続けてきましたが、平成三十年六月、議長の諮問機関である参議院改革協議会において、当時の吉田博美参議院自民党幹事長を座長として各会派の代表者による議論が行われ、行政監視機能の強化に議院全体として取り組むとする報告書が取りまとめられました。
報告書では、本会議を起点とした新たな行政監視の年間サイクルを構築し、行政監視委員会の活動を一層充実させることが求められました。その実現のため、本院において精力的に活動、協議が重ねられた結果、新たな行政監視の年間サイクルのスタートとなる本日の本会議が実現しました。行政監視委員会を中心とした本院の行政監視機能の強化に尽力をいただいた方々に心から敬意を表します。
本日、参議院では、新たな行政監視サイクルのスタートとして政策評価の年次報告を取り上げました。政策評価制度は、国の各行政機関が自ら所掌する政策について評価を行い、その結果を政策の企画立案や実施に反映させていくものであり、全政府的に取り組まれる統一的な仕組みとして予算や決算に並び立つものです。
その目的は、効率的で質の高い行政や成果重視の行政を実現するとともに、国民に対する行政の説明責任を果たしていくこととされていますが、政府における政策評価は、予算や決算、個別の法案の審査とは異なる多様な視点を国会に提供するものと考えられます。この政策評価制度について、本院ではその重要性に鑑み、制度開始以前から調査や提言、決議等を行ってきたところです。
平成十年六月、現在の行政監視委員会の創設を提言した行財政機構及び行政監察に関する調査会は、調査の最終年において政策等の評価制度について調査し、提言を行いました。そこでは、政府による評価結果の国会への報告の制度化を検討する必要性や議会における審査への活用がうたわれています。当時の議論を踏まえれば、本日の本会議は、実に二十年ぶりの悲願であると言えましょう。
また、政策評価制度に関し、参議院では、行政監視委員会における調査活動を踏まえ、これまでに行政監視委員会、本会議においてそれぞれ三度の決議を行ってきました。こうして政策評価制度とともに歩んできた参議院は、今後もその活用に努め、ひいては政策や行政の発展、その質の向上へとつなげていく決意を持って臨んでいかなければなりません。そこで、これまで本院において積み重ねられた政策評価制度に関する取組を踏まえ、改めて政策評価制度の意義について、大臣の御見解をお伺いします。
ただいま総務大臣から御報告のあった政策評価等の実施状況及びこれらの結果の政策への反映状況に関する報告は、政策評価法に基づきこれまでも毎年国会に提出されていますが、十八回目の今回、初めて本会議で報告されたことは、国会、国民への説明責任を果たすとともに、国会における政策評価の活用への期待が大いに感じられるところであります。この法律により国会報告が求められている意義を踏まえ、これまで積み重ねられてきた国会報告に対する大臣の所感をお伺いします。
総務省が行う調査のテーマは、府省横断的な行政課題の増加により政策の全体像の把握が難しくなっているとの観点や、複数の施策、事業に共通する行政上の特性に応じた総合的な調査が効果的であるとの観点から行っており、行政監視委員会の調査においても活用することとされています。
例えば、現在、我々が直面している新型コロナウイルス感染症など我が国が抱える課題が複雑高度化する中で、単一の府省にとどまらない課題に的確に対処し、政府としての総合的な政策改善を実現するためには、複数省庁にまたがる課題について実際に現地調査網を活用して現場の声を拾い上げていく総務省の調査を一層充実させていく必要があると考えますが、大臣の御見解をお聞かせください。
今回の一連の感染症対策による現状を見て改めて感じるところは、高市総務大臣が昨年十一月の行政監視委員会で私の質問に答えていただいた際の、生活者の視点で政策を立案し、不断に検証し、改善していくことの重要さです。
国民一人一人の心に寄り添っていくことの重要性は、参議院自民党としても問題意識を持って議論を重ねており、昨年の秋に、不安に寄り添う政治のあり方勉強会として中間報告も取りまとめたところです。高市大臣も生活者の視点の重要性を御持論とされ、このような視点はこれまで以上により一層政策の立案、検証、改善を行うに当たって重要となっていると考えています。そこで、総務省の行政評価・監視機能の発揮に当たっても、生活者の視点を重視した取組が期待されていると考えますが、大臣のお考えをお聞かせください。
生活者の視点と併せて重要なのは、政策の実施の最前線に立つ地方自治体の関係です。これまで参議院行政監視委員会においても、法律に基づく行政計画策定や各府省からの多数の通知等の発出などによって地方自治体に負担や混乱が生じている現状について議論がなされてきました。
全国の知事、市町村長の皆さんを始め地方自治体の関係者の皆さんは、今も地域住民のために最大限知恵を絞って奮闘しておられます。一方で、地方自治体に対する国の対応についても、これまで以上に地方の負担や混乱をできるだけ避けるような対応が求められていると考えています。
そこで、総務省の調査、勧告機能発揮に当たっては、このような地方の置かれた厳しい環境についても目配りし、地方が抱えている様々な課題についても、その解決の後押しをしていくことも重要ではないかと考えます。最後にこの点について総務大臣の御所見をお尋ねし、私の質問を終わります。
ありがとうございました。(拍手)
〔国務大臣高市早苗君登壇、拍手〕