安倍晋三の発言 (本会議)

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○内閣総理大臣(安倍晋三君) 有田議員にお答えいたします。
 新型コロナウイルス感染症の中での日本の姿についてお尋ねがありました。
 これまで、国民の命と健康を守るため、大規模イベントの自粛、学校休校、緊急事態宣言による外出自粛といったこれまでにない措置を講じてまいりました。この間の国民の皆様の多大なる御協力によって、我が国では、欧米のような罰則を伴う強制措置を行うことなく緊急事態宣言を解除することができました。また、人口当たり感染者数や死亡者数も、主要な先進国の中でも圧倒的に少なく抑え込むことができております。
 他方で、こうした成果の背後には、不自由な生活、厳しい経済状況を強いられる国民の皆様、経営上ぎりぎりの困難に直面している事業者の皆様がおられることも常に私の頭にあります。
 こうした中にあって、国民の皆様の命と暮らし、事業と雇用は何としても守り抜いていく、それが政治の責任です。引き続き、国民の皆様一人一人の状況に思いをはせ、様々な声に真摯に耳を傾けながら、政府としての責任をしっかりと果たしていく考えです。
 布製マスクの配布についてお尋ねがありました。
 今後、新しい生活様式の定着を図っていく上で、国民の皆様には外出時のマスク着用をお願いしておりますが、仮に国民全員が毎日使い捨てマスクを利用するとなると、その需要は月三十億枚を超えることとなります。
 供給面では、これまで国内増産に加え輸入増加にも取り組んできた結果、先月は月八億枚を超える供給を確保しましたが、医療機関向けのサージカルマスクを優先的に供給していることも踏まえれば、不安なくマスクを入手できるような、需要拡大に見合う十分な供給量を確保するためには、引き続き厳しい状況が続いていると考えております。こうした中で、洗うことで再利用可能な布マスクは、そうした需要の増大を抑え、需給バランスを回復することに大きな効果が期待できると考えています。
 御指摘の全戸配布については、一億二千万枚を上回るマスクの製造やこん包、配送作業に携わる多くの皆さんがこの危機に際して力を尽くしてくださっておりますが、検品を強化したことなどにより配布が想定より遅れています。一日も早く国民の皆様のお手元にお届けできるよう、引き続き取り組んでまいります。
 検察官の勤務延長に関する解釈変更の日付等についてお尋ねがありました。
 検察官については、昭和五十六年当時、国家公務員法の定年制は検察庁法により適用除外されていると理解していたものと承知しています。他方、検察官も一般職の国家公務員であるため、今般、検察庁法に定められている特例以外については一般法たる国家公務員法が適用されるという関係にあり、検察官の勤務延長については国家公務員法の規定が適用されると解釈することとしたものです。
 従前の解釈を改めたのは、黒川前東京高検検事長の勤務延長を閣議決定する前の本年一月二十四日であり、このことは法務省や人事院、内閣法制局からの答弁内容等から明らかであると考えております。
 また、今般の解釈変更について、法務省と内閣法制局との間で本年一月十七日から同月二十一日まで協議が行われた旨記載された文書等を既に国会に提出しているものと承知しております。
 拉致問題についてお尋ねがありました。
 まず、六月五日に拉致被害者の横田めぐみさんのお父様、横田滋さんが御逝去されました。御冥福を心よりお祈り申し上げますとともに、御遺族の皆様に心からお悔やみを申し上げます。
 滋さんが早紀江さんとともにその手でめぐみさんを抱き締めることができる日が一日も早く来るようにとの思いで、これまで全力を尽くしてまいりました。
 御指摘の二〇一四年三月に、横田さん御夫妻がウランバートルでお孫さんのキム・ウンギョンさんと面会できた際には、私自身大変胸が熱くなる思いがいたしましたが、滋さんが御存命の間にめぐみさんとの再会を実現できなかったことは断腸の思いであり、誠に申し訳なく思っております。
 安倍内閣で拉致問題を解決するとの決意は、今も全く変わりありません。肉親の帰国を強く求める御家族の切実な思い、積年の思いを胸に、何としても安倍内閣で拉致問題を解決する決意であります。
 その上で、北朝鮮による拉致被害者や拉致の可能性が排除できない方については、平素から情報収集等に努めておりますが、今後の対応は、支障を来すおそれがあることから、それらについてお答えすることは差し控えさせていただきます。
 御家族も御高齢となる中、もはや一刻の猶予もありません。全ての拉致被害者の一日も早い帰国を実現するため、あらゆるチャンスを逃すことなく果断に行動していく所存です。
 なお、アベノミクスに関する御指摘のような発言は、私自身行っておりません。
 残余の質問につきましては、関係大臣から答弁させます。(拍手)
   〔国務大臣麻生太郎君登壇、拍手〕

発言情報

speech_id: 120115254X02320200608_005

発言者: 安倍晋三

speaker_id: 26067

日付: 2020-06-08

院: 参議院

会議名: 本会議