安倍晋三の発言 (本会議)
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○内閣総理大臣(安倍晋三君) 山本香苗議員にお答えをいたします。
補正予算についてお尋ねがありました。
国民の皆様に多大な御協力をいただき、先般、緊急事態宣言を全国で解除することができました。今後は、日常の社会経済活動を少しずつ段階的に取り戻していく中で、コロナ時代の新たな日常をつくり上げていかなければなりません。
一方で、感染を抑えながら完全なる日常を取り戻すまでの道のりは、かなりの時間を要することになります。この険しい道のりの中で、事業と雇用は何としても守り抜いていかなければなりません。同時に、次なる流行のおそれにも万全の備えを固めていかなければなりません。このような決意の下、本日、第二次補正予算を国会に提出いたしました。先般の補正予算等と合わせ、事業規模は二百三十兆円を超えるものとなります。GDPの四割に上る世界最大の対策によって、この百年に一度の危機を乗り越え、しっかりと日本経済を守り抜いていくことができると考えております。
医療・介護・障害福祉従事者への慰労金の支給についてお尋ねがありました。
医療機関、介護・障害福祉サービス事業所では、多くの皆さんが感染リスクと背中合わせの過酷な環境の下で、強い使命感を持って業務に従事していただいていると承知をしております。
このため、感染すると重症化するリスクが高い患者や利用者の方々と日常的に接している医療機関や介護・障害福祉サービス事業所で働く方々に、慰労金として最大二十万円の給付を行うこととしております。
慰労金の支給の対象となる方については、専門職や事務職といった職種による区別は行わず、患者や利用者と接しながら業務に従事する職員の方を幅広く対象とする考えです。
雇用調整助成金の抜本的拡充と新たな支援金制度についてお尋ねがありました。
新型コロナウイルス感染症の影響により経済も大きな影響を受けており、事業者の皆様の経営にも大きな打撃となっています。こうした中にあって、政治に課された最大の使命は、何とか事業を継続していただき、また、しっかりと雇用を守っていくことであると考えています。
このため、雇用調整助成金については、手続の簡素化、迅速な支給に取り組んできたところですが、今般の第二次補正予算では、申請済みの方は追加の手続不要で日額上限を一万五千円へと引き上げるなど、更なる拡充措置を盛り込んでおり、予算が成立し次第、速やかに実施してまいります。
また、労働者が直接申請する新たな支援金制度については、現在、手続の詳細について検討しているところですが、一刻も早い実施が必要であると考えており、制度を利用される方々の目線に立った簡易かつ迅速にお支払ができる仕組みについて早急に構築してまいります。
持続化給付金と家賃支援給付金についてお尋ねがありました。
持続化給付金については、スタートから一か月で百万件以上の中小企業、個人事業主の皆さんに合わせて一兆四千億円を超える現金をお届けしています。さらに、明日の支払にも御苦労しておられる事業者の皆さんの気持ちに寄り添いながら、審査体制の強化による更なる迅速化、コールセンターの拡充に取り組むとともに、全国五百か所の申請サポート窓口のほか、今後、全国二千二百か所の商工会、商工会議所で体制を整え、電子申請が難しいという皆さんへの支援にも万全を期してまいります。
家賃支援については、今回、国として借主に最大六百万円の給付金を創設するとともに、地方創生臨時交付金を増額し、地方自治体が借主と家主の双方をきめ細かく支援することも可能としたところであり、国と地方自治体が一体となって、必要とする皆さんに迅速に支援をお届けしてまいります。
大学生や高校生への経済的支援、大学入試についてお尋ねがありました。
今回の感染症拡大の影響を受けて経済的に厳しい状況にあるアルバイト学生に対しては、最大二十万円の給付金の支給を開始したところであり、今後、この枠組みの中で、学業の継続が困難と認められる全ての学生等に確実に行き渡るよう支援してまいります。
高校生への経済的支援について、今年四月から私立高校授業料の実質無償化を開始していますが、これに加え、今般の第二次補正予算において、家計が急変した高校生への支援を拡充することとしています。
今年度実施を予定している大学入試の日程や出題内容等については、御党からの御提案も踏まえ、現在、全国の高等学校を対象に生徒等の意向を調査しているところであり、その結果を踏まえて、高校、大学の関係者等とも十分相談の上、今月中に方針を示してまいります。
子供たちの学びの保障についてお尋ねがありました。
今般の感染症との闘いが長期戦となる中で、感染症対策と子供たちの健やかな学びを両立し、あらゆる手段を尽くして、子供たちを誰一人取り残すことなく、その学びを保障していくことが重要です。
このため、政府としては、学校における感染症対策を徹底した上で、学習活動の重点化を含めた教育課程編成の考え方を示すとともに、オンライン学習を確立するため、四年間で実施予定であった一人一台のIT端末整備をこの一年間に前倒しするなど、学びの保障に向けた総合的な対策を講じているところです。
第二次補正予算では、子供たちの状況に応じてきめ細かな指導ができるよう、教員に加え、退職教員や学習塾、NPO等の民間の教育関係者にも御協力いただいて学習指導員を追加で配置することとしています。さらに、臨床心理士や社会福祉士といった専門家や、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーとして必要に応じて配置するなど、外部の人材を積極的に取り込んで、学校に対する人的支援を充実してまいります。
一人親家庭に対する支援についてお尋ねがありました。
低所得の一人親家庭の皆さんについては、経済的基盤が弱く厳しい状況にある中で、今般の感染症の影響を受け、特に大きな困難が生じているものと承知しています。
このため、こうした家庭に対して、感染症の影響による子育て負担の増加や収入の減少に対する支援を行うため、今般の第二次補正予算において臨時特別給付金を支給することとしており、早期に御承認いただいた上で、厳しい状況にある方々のお手元に迅速にお届けできるよう全力を尽くす考えです。今後とも、大変な状況にあるこうした一人親家庭の状況をしっかりとフォローし、必要な対応を迅速に講じてまいります。
補正予算の早期執行についてお尋ねがありました。
この難局を乗り越えていくためには国民の皆様の御協力が不可欠であり、この間、事業と雇用を守り抜くことが政府の責任です。そのためにも、厳しい状況にある事業者、御家庭に一刻も早く支援をお届けすることが何よりも重要です。
第一次補正予算については、成立から一か月余りが経過しましたが、この間、持続化給付金については六月二日までに百万件、一兆四千億円を超える現金を事業者の皆様のお手元にお届けしており、身近な地銀、信金、信組を通じた実質無利子、最大五年間元本据置きの融資についても一か月で約三兆円の融資が行われ、公庫等と合わせればこれまでに十兆円を超える資金が提供されています。さらに、一人当たり十万円の特別定額給付金は、ほぼ全ての自治体で実際の給付が始まっています。このように、何よりもスピード重視で全力で取り組んでいるところです。
第二次補正予算についても、早期に御承認いただいた上で、あらゆる手だてを講じ、各種の支援策を必要とされる方々のお手元に迅速に届けることで、雇用と事業活動、生活を守り抜いていく決意であります。
残余の質問につきましては、関係大臣から答弁させます。(拍手)
〔国務大臣加藤勝信君登壇、拍手〕