武見敬三の発言 (予算委員会)

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○武見敬三君 この法律は民主党政権のときに作られた法律でもあります。このような感染症の危機管理についてこうした法律を作られたことについては、私は今の時点で改めて当時の民主党政権の皆さんに敬意を表したいと思います。
 その上で、しかし、この特措法というものは、極めて強く私権、すなわち個人の権利を抑制するものであります。したがって、人権を含めて個人の私権、これを制約する、そしてその極めて強い権限を政府に委ねるということは、我が国の民主主義の下において、私は極めて常に慎重でなければならないというふうに思います。
 そして、また同時に、これらの、この特措法に基づいて実際に各都道府県ごとの首長に、この緊急事態が宣言されますと、それぞれの地域に応じたこうした新型コロナビールス退治のための計画を策定をしていただき、そして、各市町村の首長にもその計画を通じて詳細にその対応をお願いするということが可能となります。
 この感染症というのは本当に見えない敵で厄介でございまして、これは中央で幾ら強い指示を出したとしても、各地域ごとの特徴によって感染の仕方が異なります。したがって、そういった個々の地域の特性に基づいて、いかにこれを退治する仕組みをそれぞれの地域でつくりやすく中央で支援するのかというのが、この法律が策定された後の最大の課題になってくるだろうというふうに思います。
 そのときに、是非総理に御検討いただきたいのは、実際にこの危機管理の体制というものを見たときに、このクラスター退治一つ取ってみても、国立感染研のまさに分所のような形で日本全国に七十七か所あり、そうした地方のこの感染研究所、そして、ここに毎年、もう二十年近く国立感染研では実地疫学研修プログラムというのをやっておりまして、こういうクラスター退治をするときの疫学調査の専門家を毎年十数名養成してきました。こういった人たちが実際に、こうした地方の現場で実際に保健所と協力をしながら、そのオペレーションをしていくことになります。
 ただ、この感染研の方の調査研究者には職務権限がないんですよ。ですから、常にその調査を実施しようとするときには保健所の所員が同行しないと実際にそれができないというような課題もございます。
 是非、こうした、まあ詳細にわたるところはあれですけれども、中央の方から、そうしたオペレーションがスムーズにできるように人材を強化する面、さらにこうした資金を投入すること、これら是非御支援をお願いしたいというふうに思います。
 その上で、改めて、何でこのタイミングかということについて様々に意見が言われておりますけれども、私は、今このタイミングで総理が決断されることはタイミングとしても極めて正しいと思います。実際にこうした感染者が徐々にじわりじわりと増え始めている今、まさにこうした体制強化が求められている。
 また同時に、その中で、政府の立場としては、やはり常に国民の私権を侵害するということについては慎重であらなければならないという基本的立場を取ってこられた。そして、そのことがやはり相まって今日のこのタイミングになったというふうに私には思えます。
 是非、そうした観点の中で、今度は実際にこの緊急事態宣言を出した後には、こうしたオペレーションを実施するときには、是非その個人の権利、私権の制限ということについては慎重に実際のオペレーションを実施していただきたいというふうに思います。この点についての総理の御所見を伺っておきたいと思います。

発言情報

speech_id: 120115261X00920200309_014

発言者: 武見敬三

speaker_id: 849

日付: 2020-03-09

院: 参議院

会議名: 予算委員会