濱田正晴の発言 (地方創生及び消費者問題に関する特別委員会)
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○参考人(濱田正晴君) オリンパス株式会社人事部門スーパーバイザーの、今オリンパスの現職正社員、また、裁判を丸八年、十年近く内部通報訴訟を闘いまして、それに非常に苦しみ、なおかつ勉強し、そういった意味で、内部通報訴訟経験者ということでお話をさせていただきます。
本日は、私自身、オリンパス株式会社、会社の方から、最初は年休で申請したんですけど、特別休暇で行ってくれということがありまして、今日は会社公認で、非常にやっぱり愛社精神貫いていてよかったなというふうに思っておりまして、今日は、そういった意味で、田中先生と拝師先生がかなり専門的なところはもう述べてくださったので、そこはもうごもっとも、もちろんそのとおりだと思った前提で、私がいわゆる実際の内部通報被害者という立場で、そういうことで、やっぱり世の中この法律によって苦しんでいる方々がたくさんいるということで、私もブログを立ち上げて、「公益通報者が守られる社会を!ネットワーク」ということでやっていますけれども、やっぱり相談が大変多いということで、それらの方々の個別対応はできないというのがじくじたる思いなんですが、そこの代表選手として今日は話をさせていただきたいと思っています。
まず冒頭に、この法改正、無断漏えいに対しての刑事罰が入るということで、衆議院の方でも衛藤大臣がおっしゃられたように、私が評価しているというふうにおっしゃられていましたけど、そのとおりでございまして、私は、この日本の文化とかいろんなしがらみとかいろんな人の意見とかある中で、やはりここに刑事罰が入ったということ自体は、この公益通報者保護法を引き締めるという意味において、本質的な法律のいわゆる性質を変えるという意味において私としては高く評価しております。
もちろん課題、すなわち、過失ではオーケーとか、そういった刑事罰が入る対象外とか、いろいろ課題はあるにせよ、とにかく、私が主張してきた無断漏えい、これがなければ、私は八年、丸裁判八年、さらに通報前後から通算すると十年で、サラリーマン人生のほぼ三分の一近くですね、裁判に費やしてきた。それも一番私が大好きなオリンパス株式会社、オリンパスとの闘い、それも、公益通報者保護法の定義である、いわゆる現職のまま裁判で訴えなければならないと、これが国民の中で一体何人できるかと、そういうことを考えていただきたいと。
そこを、やはりある意味、最高裁で勝訴し、その後やはり私が一番感じたのは、勝訴した後が怖かったです。なぜかというと、裁判中というのは、やはり訴訟ですから、非常に何かまだ変なことはできないというのはありましたけど、終わるとまた何かやられるんじゃないかということで、権利回復も含めてやっぱり第二回目の、最高裁勝訴後の裁判をせざるを得なかったということで、結局は、和解しなければもうまず話にならないと。
それと、あとは現職、私は営業でしたけど、営業に戻るという請求は、裁判長から、そういう請求は我が国ではないと、民事訴訟法ではないということですから、裁判前提としても権利回復はできない国であるということですので、やはり、これだけ話した内容は、やっぱり裁判、民事訴訟前提での法律ということには、これは重大な課題として残っているということがまず一点。これ、極めて重要なポイントです。
それで、あと二番目に、今回、かなり多くの事前配付資料で新聞記事とか私の裁判の時系列出していますけど、個別には説明いたしませんで、事前に読んでいただいていると思うので。これだけでもほんの一部の記事で、やっぱりマスコミの皆さんの力とか、内部通報の報復を受けていたときから、読売新聞の一面トップ、告発漏れということで、世の中で私の状況が世間に知れたときに初めて暗闇の小屋から出れたという気がいたしましたので、一つやっぱりマスコミの力というのは、やっぱり私はその力を得たというのは大変大きかったなと、勇気になったと。あと、家族の力。あとは、たくさんではないけど勇気を持った同僚の力、こういったのがあったので、私としては、やはり、今回の法改正ここまで来た、もう少しで成立というところには非常に感慨深い思いをしています。
そこにいらっしゃる加納さんともかなり議論を、激しい議論をもう交わしまして、もうけんかぐらいやるんだけど、だけど、彼の立場も理解しながら、私は彼、加納さんとも良き関係を築き上げてきたつもりで今日に至っているというふうに、まあ、笑っていますからね、そう思っていると思いますけど。
そういうことで、まず冒頭。こうやると、私、時間が大体一時間ぐらい要るんですけど、ちゃんと終わりますので大丈夫です。
それで、もう一つ。当日配付資料の中で、私、特別に配りました理由は、要するに、故意に漏えいしたか過失だったかというところがやはり、このお配りしている、まずEメールですね。まずこれ、当時私が通報したときのですから、七月三日のEメール。これは、承諾を取って通報の、私の名前とか内容を皆さんに開示したと、関係者に開示したということで正当化している。しかし、翌日、濱田様との機密保持の約束を守らず大変失礼いたしましたと、要するに御容赦くださいと謝っている。これは過失なのか故意だったのか、書いているのか、今でもいろんな問合せがありますけど、はっきり言って分かりません。だからこそ、さっき言った課題が残っていると。
それで、さらに裁判資料。ここに載っていますのは、これは、私の主張をここで取り上げてもしようがないので、当時の会社側の、一審で私が敗訴したときの会社側の主張。これはやはり、私は客観的に物事は見ますので、労働者側、経営者側、コンプライアンスの担当者側、全ての立場で考えたときに、やはり、今から思うと、ここに書いてある弁護士、会社側の弁護士の言っていることは法的には正しいんですよね。要は、ガイドラインなんて法的拘束力はないと。しかし、やっぱり志ある方々は一生懸命ガイドラインを整備して作っていると。
そういう中において、企業の裁量権、これがあるからということで、これ、内部通報したときの配転命令というのは、やはり解雇とかすると露骨ですから、配転命令というやっぱり企業の裁量権、ここのところでやっぱり裁判になると闘ってくる。
それで、個人情報保護法。これ、私もその当時、今は大分知識ありますけど、分かりませんでしたから、これも関係ないと。もう取り付く島がないということで、ここでお出ししたのは、裁判になるとこういう事態に配転命令の報復はなりますという意味で、当日配付資料として出させていただいております。
それで、全て私の主張は失当であると。そういうことで、これはやっぱり一審ではこれが認められましたけど、高裁でこれは違うと、無断漏えいであると。ということで、最高裁においても認められて私が勝訴したという経緯ではあります。
ということで、この部分において、やっぱり裁判、これを前提の法律、これもう一回言わなければいけないと思っています。これは駄目。そこから脱するためには、やはり企業に対しての罰則と、行政罰というところを、そこにやっぱり三年後、今直ちに全ては無理としても、三年後にはやっぱりやっていかなければいけないというふうに思っています。
次に、問題、公益通報者になれない。そもそもこの法律の入口ができないんですよね。要するに、さっき、ここにある会社側の弁護士書いていますように、犯罪行為の事実、これをいう。法律名じゃ駄目。
例えば、内部通報だと、こういったことが起ころうとしていますというところで、いや、私は予言者じゃないですよと。要するに、例えばここで、路上でいろいろと棒を振り回している人がいる。だけど、これは何か、何とかの法律には該当するんじゃないかと思っても、これはこの次にどういう行動、犯罪行為をするかを予言して言わないといけない、じゃないと公益通報者になれないということは、罰則を付けても何をしても、そもそも論として公益通報者になれないんですから。ここのことは、いわゆる内部通報とか、いわゆる思料すればいい、将来まさに起ころうとすること、ここはやっぱり弁護士の先生方でもこれは難しい、人類として不可能だ、これを要求しているということで、入口のところのいわゆる公益通報の定義、これ自体がやっぱり大きな課題で残っていると思います。
三番目、相変わらず不利益通報者の裁判、これに対してのやっぱりガイドラインということの非常に法的拘束力のなさ。これから発する企業の裁量権の判例ですね、東亜ペイント最高裁判例、ここのところが大きく立ちはだかる、要するに企業の裁量権ということで。
ですから、民事訴訟においての、私が言うのは、やっぱり配転というところが、いろんな例えば企業でも、いわゆる役所でも、いろんなところに勤めていると、自分が命を賭けてやってきた仕事を取られる。同僚といわゆる隔離状態に、組織的な隔離になり、例えば私の場合、部長付きということで、一人で新規事業創生探索活動、こういったようなところというのは、やっぱりこの東亜ペイント最高裁判例のところのベール、ここに立ち向かうというのは、業務上の必要性、あとは不当な動機、これをこちらが立証しなければいけない。それはどうやって立証、私ができたか。今でも、やはり弁護士の、私の二審の弁護士の皆様の力が大きかったと思うんですけど、そういった部分においては、やはりこの判例というのは十分頭に置いて法律の改正及び三年後の見直しに進んでいかなければいけないと思います。
それと、あと、やっぱり私が思うのは、さっき言ったように、私の立場、要するに、私は勤務して今は人事の方、部門にいますけど、やはりこの法律がしっかりしないと、通報する側も、さっきも申し上げたように、コンプライアンスで働く人たちも、いわゆる企業の経営者も、私の裁判でもういわゆる浮き彫りにしたように、みんな関係者が不幸になる。要するに、オリンパスという会社は、皆さん真面目でいい人がやっぱり大変多い会社なんですよ。ところが、この法律でこういう形の不備が浮き彫りになってくると、やはりみんなが苦しむ結果になるということで、いろんな企業、役所で、私のような目とか、今度は私の加害者になった人の立場とか、そういったことを一切なくするような法律にしてほしい。その辺は、私が今の立場では具体的に言えるのはなかなかこの時間では限界がありますので、そこら辺は課題として考えていただきたいと思います。
あと、やっぱり思うのは、学生さんたちですね、要するに大学生とかこれから企業人になる人たちでもやっぱり分かりやすい法律、そういうふうにしていただきたい。ですから、事前配付資料で、「機械設計」の四月号、ここで、「良い仕事」ということで、これは非常にいいことを書かれているなと思ったので今回の資料にさせていただきました。
要するに、我々ビジネスマン、今働いている方々だけじゃなくて、学生のときからこの法律はやっぱり勉強しなければ、特に技術者、私は機械工学科ですから、技術系に関わる人はやはりこういう法律を事前にしっかり勉強しておかないと、急に対峙しようと思っても無理だというようなことで出させていただいております。
そういう意味からしても、やっぱり、何といいますか、通報対象事実、通報対象事実の範囲、これが公益通報者保護法と、例えばオリンパスだけではありませんけど、いろんな企業の通報対象事実とのやっぱりギャップがでかいんですよね。やっぱり企業においては、通報対象事実は、これ何かおかしいぞと思うこと、そういったことも通報対象事実なんですよ。だけれども、そこでコンプライアンスという言葉だけが先行して、公益通報者保護法というところの意味合いの説明が、やっぱりコンプライアンスの担当者も含めて非常に難しいというのと、アンタッチャブルみたいでできていないというのがあるので、これからこの法律が成立したら、やっぱりガイドラインを無にするということでもなく、無にしてはいけない。さらに、やっぱり企業等のコンプライアンス、こういったところに、コンプライアンス室、ヘルプラインの窓口の方々にしっかりとPRする。
私も定年になって、この後、再雇用でもやりますけど、私は、各企業、オリンパス以外の企業に、この法律が成立したらやっぱりPRしていきたいというふうに思っていますので、そういうことで、私は今回の法改正は第一歩、大きな前進として評価します。
そういうことで、私からの陳述は以上です。ありがとうございました。