田中亘の発言 (地方創生及び消費者問題に関する特別委員会)

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○参考人(田中亘君) ありがとうございます。
 御質問にもございましたように、会社法上、取締役は法令の遵守義務を負っており、そして特に大会社、会社法に言うような大会社においては、法令遵守その他会社の業務の適正を確保するための体制の整備の決定を行うことが義務付けられています。この体制の内容については法令でそれほど細かく規定されているわけではなく、会社の裁量が大きいわけでありますが、現実的には、上場企業を始めとして、少なくとも大企業については、法令遵守を確保するための体制として内部通報体制を整備してきていると思います。
 バランスというのは非常に難しい問題ですけれども、一般的に言えば、法令の遵守ということは会社の利益に優先するものでありまして、企業は、法令を違反したということについて隠す正当な利益は持っていません。したがって、内部通報体制が法令違反を隠して内々に事を処理するような形で運営されることはあってはならないと思います。
 企業の評判の低下とか、場合によっては倒産するということもあり得るわけですけれども、それは、やはり真実でない通報といいますか、実際には行っていないことについてまで虚偽、真実でない通報が行われるということによって企業に不利益が及ぶということは防がなければならないわけで、その点において、企業が通報について適切に調査するということが必要であります。
 しかし一方で、真実が違法なものであったときに、それを隠すことはあってはならないということであります。この点は、企業のマンパワーとか財政的な体制によって、余り過剰な要求をすることはできないかもしれませんけれども、できるだけ外部者の目を利かせるということですね。弁護士その他外部の専門家の判断をどこかの時点で仰げるような体制をつくっておくことで、企業が自社の短期的な利益に偏った判断をするということをできるだけ防ぐことが重要だと考えております。
 以上です。

発言情報

speech_id: 120115328X00920200603_024

発言者: 田中亘

speaker_id: 7308

日付: 2020-06-03

院: 参議院

会議名: 地方創生及び消費者問題に関する特別委員会