秋野公造の発言 (法務委員会)

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○秋野参議院議員 ただいま議題となりました生殖補助医療の提供等及びこれにより出生した子の親子関係に関する民法の特例に関する法律案につきまして、発議者を代表いたしまして、提案の趣旨及び主な内容を御説明申し上げます。
 近年、我が国ではいわゆる生殖補助医療の技術が進展し、生殖補助医療を受ける方も増加しておりますが、生殖補助医療については、法律上の位置づけがなく、懐胎及び出産をすることとなる女性の健康の保護や当事者の意思の尊重、生まれる子の福祉への配慮といった共有されるべき理念も法定されておりません。
 また、現に生殖補助医療により生まれた子は相当数に上り、今後も生まれることが見込まれるところ、生殖補助医療により生まれた子の親子関係については、最高裁判例や解釈によって一定の方向性が示されているものの、法律上明確な規律がないため、その子の身分関係が不安定となり、その利益を害するおそれがある状況が続いていると指摘されております。
 本法律案は、このようなことから、個人の人権に配慮した生殖補助医療に関する法整備が求められている等の生殖補助医療をめぐる現状等に鑑み、生殖補助医療の提供等に関し、基本理念を明らかにし、並びに国及び医療関係者の責務並びに国が講ずべき措置について定めるとともに、生殖補助医療の提供を受ける者以外の者の卵子又は精子を用いた生殖補助医療により出生した子の親子関係に関し、民法の特例を定めようとするものであります。その主な内容は次のとおりです。
 第一に、生殖補助医療の提供等に関する基本理念を明らかにし、不妊治療として心身の状況等に応じて適切に行われるようにするとともに、懐胎及び出産をすることとなる女性の健康の保護が図られるべきこと、実施に当たっては、必要かつ適切な説明が行われ、各当事者の十分な理解を得た上で、その意思に基づいて行われるべきこと、精子又は卵子の採取、管理等の安全性が確保されるべきこと、生まれる子について、心身ともに健やかに生まれ、かつ、育つことができるよう必要な配慮がなされるものとすることとしております。また、生殖補助医療の提供等に関する国及び医療関係者の責務について定めるとともに、国が講ずべき措置として、知識の普及等、相談体制の整備及び法制上の措置等について定めております。
 第二に、生殖補助医療により出生した子の親子関係に関する民法の特例を定めることとしております。具体的には、女性が自己以外の女性の卵子を用いた生殖補助医療により子を懐胎し出産したときは、その出産をした女性をその子の母とするとともに、妻が夫の同意を得て夫以外の男性の精子を用いた生殖補助医療により懐胎した子については、夫は、民法第七百七十四条の規定にかかわらず、その子が嫡出であることを否認することができないこととしております。
 第三に、国会で検討が行われることを前提に、生殖補助医療の適切な提供等を確保するための事項として、生殖補助医療及びその提供に関する規制のあり方、生殖補助医療に用いられる精子、卵子又は胚の提供又はあっせんに関する規制のあり方、他人の精子又は卵子を用いた生殖補助医療の提供を受けた者、当該生殖補助医療に用いられた精子又は卵子の提供者及び当該生殖補助医療により生まれた子に関する情報の保存及び管理、開示等に関する制度のあり方等について、おおむね二年を目途として、検討が加えられ、その結果に基づいて法制上の措置等が講ぜられるものとしております。
 以上が、この法律案の提案の趣旨及び主な内容であります。
 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。

発言情報

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発言者: 秋野公造

speaker_id: 11074

日付: 2020-12-02

院: 衆議院

会議名: 法務委員会