隈本邦彦の発言 (厚生労働委員会)

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○参考人(隈本邦彦君) 我々が心配しているのは、しっかりした臨床試験をやってさえ、先ほど意見でも申し上げましたように、本当の効果というか、流行を阻止できるのかとか、有効性、安全性についてよく分からないのにもかかわらず、このきっちりした臨床試験さえやらないで、今急いでいるからということで認めるというやり方はやめてほしいという意味で、この二つを出しました。
 実は、これは昔、元々、課長通知レベルで条件付早期承認をやり、そして、特例承認については海外で日本と同じレベルの臨床試験を通った薬であればもう臨床試験やらなくてもいいという、かなり乱暴な仕組みです。これがこの間の薬機法の改正で制度に入っちゃいました。我々としてはすごく、それまでに何度も、これ具体的には幾つかの薬がありますけれども、心配なので意見書を出していたんですが、薬機法で決まってしまいました。これをもし今回の新型コロナワクチンに使うのは、それは乱暴でしょうというのがこの意味です。
 条件付承認制度は、もう比較臨床試験をやらなくても、検証的な臨床試験をやらなくてもとにかく認めて、その後、いわゆるビッグデータといいますか、その後の薬のデータをたくさん集めればきっとその検証的臨床試験を省略してもいいだろうという考え方ですが、これはやはり、実際には使った人を観察研究するだけですから、その中で、本当にこれが薬の効果なのか、元々この人が病気自然に治ったのか分からないという中で認めてしまうというのは、これは、この制度自身は非常に限られた病気で物すごく緊急性が高いときに認めるというものなのに、今こういう国民全体が心配しているような病気でこれ入れるの良くないですよね。
 それから、委員からも御指摘ありましたけれども、レムデシビルに関してはもう三日で認めちゃったんですよね。世界で初めて正式承認した国になっちゃいました。それは、アメリカで、緊急使用は許可しますと、しかし正式承認は後ですよというふうになっていたのに、アメリカで緊急使用許可が出たということはまあ承認と同じかなみたいな感じで日本では認めてしまい、結果的にアメリカより先に承認してしまったということになっています。
 実際には、今、レムデシビル本当に効くのか、あるいは、もし軽い人に効いても重症化予防効果はないんじゃないかという、実は元々の臨床試験のデータを見るとそうなんですよね、非常に重篤な人は別に生存率余り変わらない。なのに、日本では特例承認して、そして重症患者に使うというルールにしているというのは、これはもうとにかく今対策をしていますよというアピールしたいのは分かるし、私ども国民としても薬は喉から手が出るほど欲しいけど、でも、この特例承認と条件付承認はこのワクチンに関してはちょっとやり過ぎでしょうというのが私どもの意見です。これ、意見書にはそう書いてあります。

発言情報

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発言者: 隈本邦彦

speaker_id: 1834

日付: 2020-11-26

院: 参議院

会議名: 厚生労働委員会