厚生労働委員会

2020-11-26 参議院 全100発言

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会議録情報#0
令和二年十一月二十六日(木曜日)
   午後一時開会
    ─────────────
   委員の異動
 十一月二十六日
    辞任         補欠選任
     島村  大君     山下 雄平君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         小川 克巳君
    理 事
                石田 昌宏君
                自見はなこ君
                石橋 通宏君
                矢倉 克夫君
                足立 信也君
    委 員
                衛藤 晟一君
                こやり隆史君
                島村  大君
                そのだ修光君
                羽生田 俊君
                藤井 基之君
                古川 俊治君
                本田 顕子君
               三原じゅん子君
                山下 雄平君
                打越さく良君
                川田 龍平君
                田島麻衣子君
                福島みずほ君
                塩田 博昭君
                山本 博司君
                東   徹君
                梅村  聡君
                田村 まみ君
                倉林 明子君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        吉岡 成子君
   参考人
       国立感染症研究
       所所長      脇田 隆字君
       川崎市健康福祉
       局医務監
       川崎市立看護短
       期大学長     坂元  昇君
       江戸川大学メデ
       ィアコミュニケ
       ーション学部教
       授
       薬害オンブズパ
       ースン会議メン
       バー       隈本 邦彦君
       北里大学大村智
       記念研究所ウイ
       ルス感染制御学
       教授       片山 和彦君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○予防接種法及び検疫法の一部を改正する法律案
 (内閣提出、衆議院送付)
    ─────────────
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小川克巳#1
○委員長(小川克巳君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。
 予防接種法及び検疫法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本日は、本案の審査のため、四名の参考人から御意見を伺います。
 御出席いただいております参考人は、国立感染症研究所所長脇田隆字君、川崎市健康福祉局医務監・川崎市立看護短期大学長坂元昇君、江戸川大学メディアコミュニケーション学部教授・薬害オンブズパースン会議メンバー隈本邦彦君及び北里大学大村智記念研究所ウイルス感染制御学教授片山和彦君でございます。
 この際、参考人の皆様に一言御挨拶を申し上げます。
 本日は、御多忙のところ御出席いただきまして、ありがとうございます。
 皆様から忌憚のない御意見を賜りまして、今後の審査の参考にいたしたいと存じますので、よろしくお願いいたします。
 次に、議事の進め方について申し上げます。
 まず、脇田参考人、坂元参考人、隈本参考人、片山参考人の順にお一人十分以内で御意見をお述べいただき、その後、委員の質疑にお答えいただきたいと存じます。
 また、御発言の際は、挙手をしていただき、その都度、委員長の許可を得ることとなっておりますので、御承知おきください。
 なお、御発言は着席のままで結構でございます。
 それでは、まず脇田参考人からお願いいたします。脇田参考人。
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脇田隆字#2
○参考人(脇田隆字君) 国立感染症研究所の所長をしております脇田と申します。
 新型コロナウイルスワクチンに関する意見を述べさせていただく機会をいただきまして、参議院の厚生労働委員会の皆様に感謝申し上げます。
 新型コロナウイルス感染症は、今年の一月中旬に日本で初めての感染者が検出されております。それ以降、拡大と縮小を繰り返しながら感染の流行が続いております。新規の抗ウイルス薬とワクチンがない中で、日本の対策は、保健所を含む公衆衛生と医療機関による感染者の対応が行われてまいりました。
 廃止となりました専門家会議から提唱させていただきました三密の回避、また、分科会からの感染リスクが高い五つの場面の回避を含めた基本的な感染対策を広く市民の皆様に実行していただくことも重要な感染対策であります。これまでの市民の皆様の協力と、保健所、自治体の関係者、医療機関の関係者の皆様の御努力に感謝申し上げたいと思います。
 さて、この新型コロナウイルス感染症の流行を収束させるためには、新型コロナウイルスに対するワクチン、新型コロナワクチンとさせていただきますが、利用可能となった段階でそこのワクチンを接種していただくことが重要と考えております。
 もちろん、有効性の高いワクチンは皆が待ち望むものである一方、安全性の確保が極めて重要でございます。
 しかし、ワクチンの性質上、一定の健康被害が避け難いこともまた事実でございまして、その点をよく理解した上で、ワクチンによる健康被害を最小化するために、品質及び安全性の確認と副反応への対策をしっかり取っていくことが求められます。
 ワクチンの開発には通常長い年月が必要となりますが、新型コロナワクチンにおいては、いわゆるワープスピードにより、これまでにない短期間で開発が進んでおります。また、これまで実用化されたことのない核酸によるワクチン、あるいはウイルスベクターワクチンといった新規技術によるワクチンが最も早く実用化されようとしております。
 最近、欧米で開発中のワクチンの第三相試験の評価結果が報道されております。今のところ、ワクチンの接種により新型コロナウイルス感染症の発症予防と重症化予防が期待できる結果であり、また、これまで重篤な有害事象はないと思われます。感染の予防にはどの程度効果があるかは明らかではありませんが、現時点での結果を常識的に考えれば、ワクチンの広範囲の接種によって、個人の発症及び重症化予防のみではなく、社会における流行の防止にも一定程度効果が期待できるのではないかと考えています。したがって、新型コロナワクチンが承認された後に、迅速に広く接種が可能となるように準備を進める必要があると考えます。
 しかし、繰り返しになりますが、我が国の承認過程において有効性と安全性をしっかり確認することが重要と考えます。また、承認後においても、臨床の現場での接種が開始されれば、一定程度の健康被害は避け難いため、その被害を最小限にするために副反応の調査及び対応をしっかりと準備しておくこともまた必要と考えます。
 開発中のワクチンは、保存温度が超低温が必要であるものもあります。広く接種を円滑に進めるための準備が重要です。複数のワクチンが開発中であり、承認された後に接種が開始されると思いますが、それぞれのワクチンで保存方法が異なります。接種間隔も異なる場合があり、市町村が接種の主体となるわけですが、現場で混乱しないようなオペレーションを準備することが必要と考えております。その上で、新型コロナワクチンについて明らかになった情報は広く周知すべきと考えます。それぞれのワクチンの有効性と安全性の情報、接種の目的について丁寧に説明する必要があります。
 この感染症は、八割の方は感染しても軽症あるいは無症状です。二割の方が中等症以上の肺炎を発症し、特に高齢者においては重症の肺炎により命を落とす場合もございます。新型コロナウイルスワクチンの接種の目的は、この感染症による死亡者や重症者の発生をできるだけ減らし、結果として新型コロナウイルス感染症の蔓延の防止を図るということです。もちろん、承認されればワクチンの有効性と安全性の情報が更に明らかにされると考えますので、効果が高く安全なワクチンが我が国において広く接種されることにより新型コロナウイルス感染症の流行が抑制されることを強く望みますし、私の立場でも、可能な限りこのワクチンにおいても開発あるいは準備においても努力をしたいと考えております。
 また、今回の新型コロナウイルス感染症のパンデミックで明らかになりましたように、日頃からの新興・再興感染症に対する検査診断、治療薬、予防薬であるワクチンの研究開発の重要性が再認識されました。
 米国では、NIHと保健省が支援する官民共同研究のプラットフォームが準備されており、迅速なワクチン開発につながったと認識しております。日本でも、AMEDによるアカデミアを中心にサポートする研究はありましたが、特にインフルエンザやコロナウイルスなど急性呼吸器感染症は更にパンデミックを起こす可能性が高いウイルス感染症です。
 感染者がまだ一人もいない段階でも企業がアカデミアと共同で開発に取り組むことができる研究開発体制を平時から準備することが次のパンデミックに備えるためにも重要と考えます。
 ありがとうございました。
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小川克巳#3
○委員長(小川克巳君) ありがとうございました。
 次に、坂元参考人にお願いいたします。坂元参考人。
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坂元昇#4
○参考人(坂元昇君) 川崎市健康福祉局医務監の坂元昇でございます。この度、当審議会にお呼びいただきまして、誠に光栄に存じます。
 以下からは、お手元の資料に従って御説明さしてまいりたいと思います。資料左の上に資料番号が振ってございます。
 資料二と三には、二〇〇九年の新型インフルエンザ流行に際して、国は国民を対象とした接種計画を策定いたしました。接種の理由として、国民の大多数に免疫がないことと基礎疾患のある方が重症化する可能性があることを指摘した上で、接種目的として、死亡者や重症者を減らし、医療機関の混乱を防ぐことにあるとしております。それに従って、資料四と五にありますように、接種対象者の明確化、そのタイムスケジュール等が示されております。
 しかし、新型インフルエンザと今回の新型コロナウイルスとはいろいろな面で異なるものはありますが、多数の住民が予防接種を受けるという基本的な理念において差はないと思います。このときの教訓をしっかり生かし、副反応の問題も含めて国民に接種の目的と意義を明確に伝える必要があるということだと思います。
 資料六にありますように、この二〇〇九年の接種では、川崎市では一日最高千六百件という問合せの数などから、事前には接種者が、接種希望者が多いことが想定されましたが、資料七の報道記事にありますように、実際には感染症が軽症で済んだことなどから、接種希望者が予想外に少なく、残念ながら大量のワクチンが廃棄されております。
 八にお示ししておりますように、これから説明させていただく資料の多くは、平成二十六年の厚生科学研究班による新型インフルエンザ等発生時における予防接種の円滑な実施に関する研究を参考に、川崎市民全員に予防接種を実施することを想定したシミュレーションであります。今後、これを新型コロナワクチンの特性に合わせて修正してまいりたいと思っております。なお、令和二年九月現在の市の人口は百五十四万と増えております。
 資料九では、資料四の二〇〇九年の国のインフルエンザ予防接種の計画を参照し、川崎市における接種人口、背景別にまとめたものです。この中で、特に基礎疾患につきましては、市町村にとって基礎疾患の把握は難しく、基礎疾患があっても必ずしもかかりつけ医がいるとは限りません。
 資料十では、川崎市における接種体制の分類を示しており、第一に妊婦や乳幼児などかかりつけ医での個別接種方式、第二に学校や高齢者施設などで行う施設集団接種方式、そして第三は体育館などの臨時接種会場での方式と約六百の医療機関での接種方式を合わせた地域集団接種方式の三つの接種体制を想定しております。第三の地域集団接種方式は、最も多い百十二万人を対象としております。
 資料十一には、市内七十八か所程度の臨時接種会場での接種方式を、資料十二には、約六百の医療機関での接種方式をそれぞれお示ししております。しかし、大都市圏での臨時接種会場での接種方式は、医療資源や事務職員の投入などの効率性に難点がございます。一方、資料十二の六百の医療機関での接種方式は、最低でも週に十時間以上の接種業務への対応が求められます。ただし、今回は、接種予定のワクチンの中にはドライアイスなどでの保存が必要で、千人が最小パッケージであるものはあることから、配送や医療機関へのドライアイス供給など工夫が必要になると思われます。計算上では百十二万人の接種において一医療機関一日平均三時間から四時間を接種に割いていただく必要があるため、六百の医療機関の集約、連携体制を考えてまいりたいと思います。また、ワクチン流通や在庫管理など、通称Vシステムと呼ばれているオンラインで行うことから、オンライン操作が可能な医療機関での集約も必要かと思います。また、市町村の予防接種台帳との関連付けも必要かと思います。
 資料十三には、新型インフルエンザ発生時に学校や高齢者施設などにおける施設集団接種を行う場合の想定を示しております。派遣する医師や看護師等の調整が必要になります。また、問題としては、在宅介護を受けている方への訪問接種についても、医師の指示による訪問看護師による接種の検討も必要かもしれません。
 資料十四には、新型インフルエンザ等での接種の課題がまとめられておりますが、新型コロナウイルスに共通するところは多いと考えております。
 特に、資料十五には、川崎市における一年間の転出入をお示ししたものです。接種券の配付に当たっては、このようなことも考慮に入れる必要があります。さらに、越境通勤通学の接種の確保についても検討が必要だと思います。重要なことは、住民が受けやすく分かりやすい、しかも柔軟性があり、さらに医療従事者や市町村の負担軽減につながる接種の工夫が必要であると考えております。
 資料十六では、モデル臨時接種会場のレイアウト、資料十七は、内閣官房、厚生労働省、そして川崎市共同で行った実際の訓練風景であります。写真にありますように、気分が悪くなったりする接種者の対応に取られる時間も想定する必要があります。ビデオ撮影をすることで、その接種の流れの課題などを繰り返し分析する必要もあります。
 最後に、資料十八には、国、県、市町村の連携の重要性について、課題について実例をお示しいたしました。二〇一一年春頃より、生ポリオワクチンが危険であるとの情報がSNS等で拡散し、その結果、接種率が著しく低下しました。近隣のポリオ流行国からポリオが入り込む危険性のレベルまで集団接種率が下がったことを懸念する専門家もおりました。この危機状態を打開するために、神奈川県は国内未承認の不活化ワクチンを海外から医師の個人輸入という形で輸入し、県立病院等で接種を開始しました。
 しかし、国においても近隣国でのポリオの発生状況を勘案しながら不活化ワクチンの導入の検討を考えておりましたが、予防接種法の改正が必要なことから、法による接種主体の市町村としては従来どおり生ワクチンの接種を続けるという義務が生じておりました。このことが住民に混乱を起こさせ、市町村に多くの住民から不安や苦情が寄せられることになりました。このことは予防接種における国、県、市町村の密接な連携の大切さを我々に教えるものとなりました。今回のコロナワクチンの接種でも、この教訓が生かせればと思っております。
 最後に、速やかにワクチンが行き渡る流通システムの構築、住民とのリスクコミュニケーションの確立、副反応も含めた情報公開、そして納得の上での接種率の向上が必要であると思います。さらに、サービスとして、ワクチン接種の英文での証明発行もあるかと思います。
 また、今回のような特別な場合には、副作用、副反応、効果など積極的把握のため、メーカーが法によって実施が義務付けられております接種開始後半年間の副作用等の積極的収集が可能な市販直後調査へ行政機関の積極的な協力、応援が必要ではないかというふうに考えております。また、これとVシステムのオンライン化のリンクが必要ではないかと思っております。
 そして、最後に重要なのは、国、県、市町村の協力の下、今まで御説明してまいりましたような住民全員を想定した安全な予防接種体制を一日も早く市町村が構築し、そのため、できるだけ早い段階で医療関係者との協議を開始し、さらに人員や会場の確保に向けた予算の策定についても早急に進める必要があります。
 つまり、法的根拠は市町村にとって不可欠な問題であります。市民の健康を守るためにも、今回の予防接種法の改正が一日も早く実現することを切に期待するものであります。
 資料十九には、まとめを掲載させていただきました。
 以上でございます。ありがとうございます。
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小川克巳#5
○委員長(小川克巳君) ありがとうございました。
 次に、隈本参考人にお願いいたします。隈本参考人。
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隈本邦彦#6
○参考人(隈本邦彦君) よろしくお願いします。
 元NHK記者で、現在、江戸川大学の教員をしております隈本と申します。薬害防止のためのNGO、薬害オンブズパースン会議のメンバーでもあります。
 資料に、後半に付けました縦長の方ですが、私どもの意見書と、それから私自身、NHKの社会部厚生省担当記者時代に、実際にワクチン薬害の取材をしております。そして、今多くの薬害被害者の方と薬害根絶のための活動をしております。そうした経験を基に意見を述べさせていただきます。
 資料の二ページ目を御覧ください。
 結論から申し上げますと、改正法律案で接種勧奨と努力義務の設定、そして損失補償契約には反対の意見を持っております。
 次をめくってください。
 接種勧奨と努力義務を課す前提として、そのワクチンには高い有効性と安全性がなければなりません。現状でそれが確認できるのか、それを私としては疑問に持っております。
 次をめくってください。
 まず、有効性についてですが、もう先生方は御存じで、釈迦に説法かもしれませんが、薬の臨床試験、承認を受けるための臨床試験、つまり治験には五つのツーがあると言われています。御覧のとおりの五つのツーです。それに照らすと、安全性より前にまず有効性に関してですね。
 次のページをめくってください。
 治験の有効性の確認の限界は、やはりツーフュー、ツーブリーフがあると思います。ワクチンの治験は多くても数万人ですが、国民の大多数に打たれるとなると数千万人ですから、ツーフューです。それから、治験の観察期間が短過ぎです。今話題となっているファイザーとかモデルナのワクチンの治験でも、有効性の判定は治験が始まってから五週間から六週間で行われています。私たちが最も知りたい重症化予防効果や致死率を下げる効果の確認も難しいし、そもそもその長期間にわたる感染予防効果がどれだけあるのか治験では分からないというのは皆さん御存じのとおりです。
 もちろん、意見書に書きましたように、治験は厳密にやっていただきたいんですけれども、とにかく、新しいワクチンというのは多くの国民が打つようになってから本当の実力が分かってくるというものだと言うこともできます。はしかのワクチンとかポリオのワクチンは長年の経験でその実力が証明されてきているというふうに私たちは感じています。
 このことは、専門家は御存じですけれども、国民の多くはどうでしょうか。もし政府の審議会が承認したら、ああ、これはいいワクチンなんだろうといって打ってしまうということにならないでしょうか。特に、新型コロナウイルスはRNAウイルスで変異しやすいとか、再感染の可能性なども指摘されています。新型コロナワクチンの本当の実力は治験の段階では分からないと考える方がいいのではないでしょうか。
 次のページを御覧ください。
 安全性の確認についても、治験にはツーフュー、ツーナローの限界があると思います。数千万人の国民が打つわけですから、治験では対象でなかった子供とか大変高齢な方、特異体質の方も受けると思います。ワクチンは元々、人の免疫を人為的に操作するものです。ですから、まれにギラン・バレ症候群など自己免疫疾患が発症することもあります。
 日本脳炎ワクチンで実際にあったことですが、自己免疫疾患の急性散在性脳脊髄炎、ADEMの発生で、五年間にわたって積極的勧奨が中止されたことがあります。新型コロナワクチンには、ウイルスの遺伝情報を人の体内に入れるというこれまでにない作り方をするものもありますので、国民の大多数に接種されたときにこれまでにない何かの病気が出るということは十分考えられるのではないでしょうか。
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 では、市販後の安全対策はどうかということですが、我が国では、副反応疑い報告をワクチンメーカーと医療機関が受け付けるという受動的なシステムしかありません。しかも、このような自発報告には、その時点で医学的に診断名が確立している病気しか報告されないという限界がありますから、新しいワクチンの新しい副作用は見付かりにくいと考えられます。
 一つの重要な実例が、私自身が取材をした新三種混合ワクチン、MMRワクチンの無菌性髄膜炎です。
 接種十四日後をピークに入院が必要なほどの髄膜炎を起こすという重篤な副反応があったんですが、平成元年に定期接種化された後、六十万人ほどに打たれても、その報告は六件しか上がってきませんでした。十万人に一人です。これは、その当時、ワクチンで無菌性髄膜炎はまず起きないというのが医学的常識だったことと、接種後十四日もたって発熱をするので、親御さんからすれば、二週間前に打ったワクチンが原因かもと想起することができなかったためです。
 しかし、NHKのニュースでこの副反応の報道が、副反応の存在が報道されると、十万人に一人だったのがすぐに数千人に一人という頻度になりました。そしてさらに、厚生省が通知を出しまして翌年一年間調べると、実に七百人に一人という非常に高率な副反応が起きていることが分かりました。
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 そして、このワクチンでは、接種したお子さんの同居の姉にうつってしまって病気が発生するという二次感染事例が起きまして、ついにMMRワクチンは接種見合せということになりました。実は、この二次感染事例も、二年後に学会発表がニュースになるまで当局への報告はありませんでした。この事実から、自発報告だけに頼る安全対策がいかに脆弱かということが分かります。しかも、情報は国民に適切に提供されませんでした。
 次のページを御覧ください。
 このワクチンが重篤副反応頻度が七百分の一と極めて高いということが分かった九一年、当時の厚生省は予防接種委員会の秘密会を開いていました。この資料は、数年前、私のゼミの学生が薬害被害者とともに行った情報公開請求で出てきた議事録です。
 次の十ページを御覧ください。
 この議事録の最後のところ、委員が小児科学会が四月にあるがどこまで言っていいかと聞いたのに対して、担当者が対外的にはこの委員会は開催されていないことになっていますと答え、七百分の一の頻度について言っていいかという質問には、それも一切公表していませんと答える生々しいやり取りです。この数値はこうして国民に伝えられませんでした。実は、この時期に二次感染が起きていたんです。しかし、そのことはメーカーからも報告されないし、その見付けた医師からも報告されていませんでした。
 次の十一ページを御覧ください。
 副反応疑い報告からシグナルを見付け出したときには、適切な疫学調査をして能動的に調べることが必要です。しかし、残念ながら、我が国にはそれを専門に行う常設の研究機関はありません。そこで、厚生省の、厚労省の研究班がつくられるわけですが、あくまで非常勤の、しかも厚労省が選んだメンバーですから、私の知る限り、安全対策の問題点を厳しく指摘する結果が出たことはありません。
 次のページから、一例として、子宮頸がん予防ワクチンと言われたHPVワクチンの接種後の多様な症状について調べた厚生労働省研究班のデータをお示しします。この研究班では、難病の発生頻度を調べる手法を使って、決められた半年間に多様な症状で学校に行けなくなったりした若い患者がいるかどうかを調べ、その人たちの接種歴を調べました。
 次のページがその結果の一部ですが、赤枠で囲った接種歴ありの人、青い棒グラフが多くなっています。このワクチンの副反応に典型的に見られる光過敏、脱力発作、そして次のページを見てください、月経異常、認知機能障害などが接種者に多くなっています。
 次のページを御覧ください。
 この認知機能障害ですが、全ての項目において二十五か月以上続いている人もいるというのがこの調査班の結果なんです。ところが、そして次のページ、これ十六ページには折れ線グラフがありますが、これ実は症状の数なんですね。右端、十個以上の症状がある人は一五・六%と、接種者の方が多いんです。三倍多いんです。しかし、研究班の結論は次のようなものでした。
 次のページを御覧ください。
 多様な症状のある人は接種していない人にも一定数存在したというものです。元々多様な症状のある人を選んで調べているんですから、一定数いるのは当たり前です。その頻度が三倍高かったことについて、研究班長は、いろんなバイアスがあるので統計的に有意かどうかは調べなかったと説明しています。そして、その最後の結論だけがメディアで報道されました。それが現状です。
 次の十八ページを御覧ください。次のページを御覧ください。
 ワクチン安全対策の方向性を決める副反応検討部会も新型コロナワクチンに対応できるのか、疑問を持っています。現状では、数か月に一回開かれる会議に、それまでに集まった副反応疑い報告が事務方から一覧表を基に説明され、短時間で次々と審議されています。各症例のカルテや検査データなどは検討されません。私は常々、この検討部会に薬害被害者や市民代表などワクチンを受ける側で安全性に積極的にチェックしたいという立場の人が入っていないことに疑問を持っています。その一方で、ワクチンメーカーとの利益相反のある研究者が複数入っています。
 次の十九ページを御覧ください。
 国民には自己決定権があります。最終的には確かなデータを見た上で打つかどうかを決める権利、インフォームド・コンセントの権利があるはずです。しかし、脆弱な情報収集体制でそれが可能でしょうか。そして、法律で接種勧奨、努力義務が決まると、医療福祉関係者、接客業の人たちが、職場の圧力の下、意に反して打たざるを得ないということにならないでしょうか。
 損失補償契約については、実はメーカーの不正などがあっても補償するのかとか国会の承認がなくてもいいのかという疑問はあるんですが、時間がありませんので割愛します。
 この資料、二枚めくっていただいて、まとめ、最後のまとめを御覧ください。
 MMRワクチンをめぐる裁判では国は敗訴していますが、その教訓がその後の安全対策に十分生かされているとは思えません。二〇〇九年にはHPVワクチン、遺伝子組換えの技術を使って、自然感染の十倍以上のレベルの抗体をもう何十年にわたって粘膜にしみ出させて感染を制御するという全く新しいタイプのワクチンが登場し、厚労省の資料でも、十万人に五十二人というほかのワクチンに比べて高い頻度で重篤副反応が報告されています。ところが、その被害を訴えた人の多くはこれまでにない症状だということで因果関係を認めてもらえず、適切な治療が受けられていないというのが現状です。
 次が最後のスライドです。
 サリドマイド、スモンなど、過去の薬害の歴史を見ても、何か症状を訴えても最初は必ずその薬との因果関係が否定されています。そして、その被害が拡大した後にようやく対策が取られるという経過をたどっています。そうした歴史に照らし合わせると、今回の法律案の接種勧奨と努力義務、そして損失補償契約は拙速ではないかというふうに私は考えています。
 以上です。
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小川克巳#7
○委員長(小川克巳君) ありがとうございました。
 次に、片山参考人にお願いいたします。片山参考人。
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片山和彦#8
○参考人(片山和彦君) 私は、北里大学大村智記念研究所ウイルス感染制御学の教授をしております片山と申します。よろしくお願いいたします。
 私の方からは、ワクチンの開発者及びワクチンの研究者としての立場から、現在報告されている新型コロナウイルスワクチンのうち代表的な四つのものについて、分かっていること、科学的に明らかにされていること、それから分かっていないことのまとめをしてみました。このまとめを御説明したいと思います。
 まず、皆さんよくニュース等で目に、耳にされると思いますけれども、ワクチンの効果の算出方法というのを一枚目のスライドにまとめています。
 ワクチンというのは、例えば接種対象者群が一万人だとします。そうしたら、その一万人を五千人ずつに二つに分けて、ワクチン接種群と、もう一つはワクチンと似たような薬、何の効果もないものですけれども、そのプラセボ接種群というのに分けます。そして、この接種、両方とも接種されたものですけれども、普通に生活していただく。その間、経過を観察します。
 プラセボ接種群には発症者が千人出たとします。それに対してワクチン接種群には発症者が百人出ましたという結果が得られたとすると、本来、何もしなければ千人の発症者が出たにもかかわらず、ワクチン接種群は九百人の減少を認めたということで、効果が九割ということになるわけです。つまり、発症予防効果が九〇%という数字はこの数字で出てきます。
 では、このラインを引くときに診断をどうするかという問題があるんですが、発症者と定義するのか、それとも入院患者と定義するのか、それとも重症者と定義するのかと、ボーダーの引き方によって効果の数字というのが前後に動くことになります。
 例えば、ロタウイルスワクチン、これは今年の十月に定期接種化されたものですけれども、重症入院症例の予防効果、この効果が九〇%以上という数字を出しています。しかし、このワクチンは感染を予防するワクチンではないんです。重症入院症例を予防するワクチン、その効果が九〇%というふうに理解していただきたいと思います。
 では、麻疹ワクチンを見てみます。この麻疹ワクチンの場合は、今度は発症の予防効果です。この予防効果としては、長年のワクチン接種のデータもございますし、九五%以上という数字が出されています。
 では、皆様毎年打たれているかと思いますけれども、インフルエンザのワクチンではどうかと。インフルエンザワクチンは発症予防効果が五〇%前後という曖昧な数字になっていますが、これ実は数字を出すのが非常に難しいからです。ボーダーを引くのが難しいということでこのような数字になっています。
 では、SARSコロナウイルス2に対するワクチンは、ニュースソース上では九〇%以上の発症阻止率を示しましたという報告がありますので、私としては、このデータはなかなかいい結果なんだなと思いました。
 さて、次のページをめくってください。
 四つのワクチンについて分かっていることの概略をまとめました。まず、一番上の行にワクチンの種類が書いてあります。左から御説明します。
 ファイザー、ビオンテック。このBNT162b2というのはワクチンの記号で、この記号でFDAの三相治験の結果を皆さんの手でも調べることができます。ネット上に公開されています。主成分は、S1―RBDというレセプターにくっつく領域のメッセンジャーRNA。RNAワクチンです。接種回数は二回、ゼロと二十一日の間隔を置いて二回目を接種します。第三相試験では四万四千人に接種がされまして、ほぼ終了しています。接種年齢層、これが大切なんですけれども、十二歳以上、この集団の中には五十六歳から八十五歳が四〇%含まれています。有効性の数字ですが、九十四人が発症した時点での計算値では九〇%、それから数週間たちまして百七十人が発症した時点での計算値は九五%という数字になっています。この計算の方法というのは同じ基準で計算したもので、人数の増加によってパーセンテージが増えたというふうに御理解ください。副反応については、軽微な副反応があるという大ざっぱな書き方ですけれども、中は細かく書かれているんですが、ここでは御説明させていただくことは省きます。温度管理ですが、マイナス七十度C保存では最大半年、二度から八度では五日間という保存条件になっています。
 もう一つ、モデルナのものです。次のカラムですね。メッセンジャーRNAの1273という記号で示されています。S2領域のメッセンジャーRNA、先ほどのファイザーとは違う部分のRNAを使っています。このワクチンは二回の接種、ゼロ、二十八日間の間隔を置いてもう一度。三万人の到達目標ですが、ほぼ達成している状況でデータが出ています。十八歳以上が接種対象者で、十二歳よりも六つ上ですね。六十五歳以上が七千人含まれています。九十五人発症時点での有効率が九四・五%という数字になっています。軽微な副反応については、このように報告されております。マイナス二十度Cで最大半年、二度から八度の温度で三十日間の保存が可能というワクチンです。
 では、その次ですね、アストラゼネカのワクチンです。これは、S領域のDNAをアデノウイルスに組み換えて、そしてアデノウイルスにDNAを運ばせるというもので、ワクチンの形態としてはアデノウイルスそのものです。これは、投与方法ですけれども、二回投与します。投与方法一、投与方法二という治験が行われました。今朝ほどですけれども、ネイチャーに報告がありましたが、この投与方法一というのは間違えて半量を打ってしまったというものだそうです。その間違いがいい結果を生み出したという報告になっていて、ちょっとトピックとしては面白いトピックでした。三万人の目標ですが、今は到達まだしていません。十八歳以上に接種をしています。投与方法一、これが効果が九〇%、投与方法二、従来予定されていたものですが、これが六二%の効果でした。合わせてみますと七〇%の効果ということです。皆さん、このニュースはお聞きになったことがあると思いますけれども、重度の副反応者が一名出たため一時治験中止となりましたが、その副反応はワクチンに由来するものではないということが分かったために再開されています。保存方法は二度から八度、六か月以上という割と安定したワクチンです。
 最後に、ノババックスのワクチンについて御説明します。これは、リコンビナントたんぱく質、ほかの生物でつくらせて、そのSたんぱく質というものだけを大量につくって、そしてそれを打ち込もうというワクチンです。それにアジュバンドが入っていて、サポニンベースの新しいアジュバンドが使われています。接種目標が、英国で一万五千人、USAとメキシコ合わせて三万人の目標を立てていますが、まだ到達していません。十八歳以上。今走っている最中ですので、詳細な有効性のデータ、副反応データ、温度管理のデータは出ていません。これが分かっていることです。
 では、次のページを御覧ください。
 ワクチンについて分かっていないことをまとめました。
 重症化阻止効果について、特に重症化高リスク群への効果については、ファイザーがプラセボ、ワクチン接種群の比較をして重症化阻止率はかなり高いというふうに言っていますが、実際の数字がこれです。プラセボ群は百六十二例中九例が重症化している、ワクチン接種群は八例の発症例に対して一例重症化しているということですので、非常に数字が小さいので、まだ重症化阻止率についての正しい数字は出ていないものと考えられます。モデルナについても同じように九十分の十一、ワクチン接種群では五分のゼロということで、ワクチン接種群は完全に重症化を防いでいるというように見えますが、この数字の母数を注意して御覧いただきたいと思います。
 次に、ワクチンの効果ですね。持続期間ですが、ファイザー、モデルナ共にこの治験のデータというのは数か月の観察、二週間から三週間というような話もありますけれども、そのデータが交ざった状態での報告です。ですから、まだ長期間の有効期間というのは分からないということになります。SARS―CoV―2の第三相治験開始というのが七月スタートなんですね。ですから、まだ四か月、二回接種目からまだ最長で三か月。どれぐらい効果がもつのかというのはこの程度のデータしかないというわけです。再感染はあるのか、どの程度の頻度なのか、このデータについても報告はまだ取れていません。
 次、三番ですけれども、低年齢層、先ほどの一番低い年齢で十二歳というところでカットされてきましたので、十二歳以下の低年齢層への効果については治験対象に入っていないため分かりません。ですから、治験対象にも入っていませんので、安全性についても確認されていないということです。
 四番目、副反応については、四か月程度では接種の初期の副反応が観察されますが、これは、正しい副反応を把握するためには長期観察が必要ですので、まだ不十分だなというところです。
 一番懸念されているのはADEという現象なんですけれども、これは皆さんお聞きになったことがあるかと思いますが、アンタイボディー・ディペンデント・エンハンスメントという言葉で言われております。これは、不要な抗体をつくるためにその抗体が逆に感染を増強してしまうという現象です。SARSのワクチンでは実験動物で確認されている現象です。デングのワクチンでは上市後の副反応調査でADEが発覚しました。ADEの発覚までに少し長い時間が掛かっているということです。これは、長期間観察しなければADEは見付けられないと、長期にわたる副反応調査が重要であるということを意味しています。
 さて、このワクチンについていかに考えるかですが、ワクチンは感染を防ぐのではなく重症化をかなり防ぐというふうにこの四種のワクチンについては考えれば判断がしやすいのではないかなと思います。ですから、重症化症例をいかに防ぐか、その防ぐことによってどれだけの人々が救えるのかというような形で考えていくとよいのではないでしょうか。
 安全性にはまだ不安が実際はあると思います。なので、接種するしないというのは、これらの情報を吟味して、そして自分たちの意思で判断できるように個人の意思を重視したいところであると私は思います。
 以上です。
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小川克巳#9
○委員長(小川克巳君) ありがとうございました。
 以上で参考人の御意見の陳述は終わりました。
 これより参考人に対する質疑を行います。
 なお、質疑及び答弁は着席のままで結構でございます。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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本田顕子#10
○本田顕子君 自由民主党、本田顕子でございます。
 四人の先生方、本当に勉強させていただきまして、ありがとうございます。
 まず、ワクチン接種事業について御質問をさせていただきたいんですが、先ほど脇田先生から大体国の支援についてはお述べいただきまして、今般の新型コロナワクチン、この委員会におきましても高度な品質管理が求められるということで様々に審議をしているわけでございますけれども、脇田先生のお話を伺いまして、政府が確保している輸入ワクチンは超低温管理のものもあり、メーカーによって保管温度が異なり有効期限も異なるので、そうした上で、比較的短期間にこれまでにない規模の接種になることが見込まれるので、国が主導的役割を担って広範囲な視点で、住民の皆様に身近な視点で接種体制を構築していくことが求められているんだなと私なりに理解をさせていただきました。
 そこで、坂元先生に地方自治体の準備について更にお尋ねをさせていただきたいと思います。
 坂元先生のお話で川崎市の先進的な取組をお聞かせいただいたわけでございますけれども、こうした準備をしていない自治体の方がまだ多いと思うんですね。今日、御紹介していただきましたこういったシステムを大体構築するのにどれぐらいの時間が掛かったのか。あと、厚労省の資料を私、見ましたところ、市町村があらかじめ準備しておくべきこととして予防接種台帳システム等のシステム改修が必要であるという記載がございました。どのような改修が必要と考えておられるか教えていただきたくお願いいたします。
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坂元昇#11
○参考人(坂元昇君) ただいまの御質問、まず最初の御質問がこういうシミュレーションを作るのにどれぐらいの期間が掛かるのかということですが、川崎市においては、医療系団体とも相談しながらおおむね半年程度、ただ新型インフルエンザが逼迫していたのではないのでゆっくりゆっくり半年程度なので、その気になればもうちょっと短くこういうものは策定できるのではないかというふうに思っております。
 それから、第二点目の予防接種台帳ですが、現在、予防接種台帳の電子化が進んでおり、それぞれの市町村の予防接種台帳がある程度連携になって、お互いに情報が取れるというシステムになっております。今後、このコロナワクチンが行われるにつき、その予防接種台帳の中にこのコロナワクチンの項目を入れると、その際に、どういう項目を入れてどういう連携システムをつくっていくかということが恐らく重要になるのではないかと。それから、場合によっては、現在国が進めておりますワクチンの円滑化の配布システム、Vシステムとの連携も場合によっては考える必要があるのではないかというふうに思っております。
 以上でございます。
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本田顕子#12
○本田顕子君 次に、日本人のワクチンに対する信頼をどのように見ておられるのか、リスクコミュニケーションの立場から、坂元先生と隈本先生にお尋ねさせていただきたいと思います。
 今回、私は、予防接種法の審議を通して、HPVワクチンについて考える機会も増えました。御案内のとおり、HPVワクチンは二〇一三年四月に予防接種法に基づき定期接種化となりましたが、二か月後の六月に接種勧奨の一時差し控えとなりました。積極的な接種勧奨が差し控えられているため、接種対象者等に定期接種であることや有効性、リスクが十分に伝わっていない状態が続いております。
 十一月十二日に自民党内で開催されました勉強会で、こちらにあります厚労省で作成されているパンフレットの紹介があったんですけれども、この一番後ろのこちらの部分なんですけれども、ここに書いてある言葉が、この御案内は小学校六年から高校一年生相当の女の子やというふうに書いてあるんですが、この下の二行目のところに、接種をお勧めするお知らせをお送りするのではなく、希望される方が接種を受けられるよう、皆様に情報をお届けしていますと書いてあるわけでございます。私は、この一文、この接種をお勧めするお知らせをお送りするのではなくというこの一文が、初めて読む女の子や保護者の方には抑制に働いてしまうのではないかと思ったわけでございます。
 今回、予防接種実施においては、住民の方へ接種の勧奨や個別通知のようなものが必要になると私は思います。隈本先生のお話ではお考えもいただいたわけでございますけれども、ワクチンの接種が円滑に進むにはどのようなことを伝えていくべきか、リスクコミュニケーションの立場から、坂元先生、隈本先生、お考えをお聞かせください。
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坂元昇#13
○参考人(坂元昇君) ただいまの御質問の件につきまして、まず、このワクチンの名前の遺伝子ワクチンという名前が国民の皆様方に不安を醸し出しているのではないかというふうに思います。
 私、医務監のほかに看護短大の学長をやっておりまして、看護学生にこの遺伝子ワクチンの説明をしました。最初聞いたところはやはり恐ろしいとか、何か遺伝子が変わっちゃうんじゃないのかという不安がありましたが、ちゃんと説明するときっちり納得していただけるという形で、やはりこの名前から来る不安感というのは多いんではないかというふうに思っております。
 実際に我々の市町村に寄せられる質問の中でも、遺伝子が変わっちゃうんじゃないですかとか、そういう質問がありますので、これは、遺伝子ワクチンとは何かというのを、ひとつアニメーションみたいなものを作って国民に分かりやすく丁寧に説明する私は必要があるだろうというふうに考えております。
 それから、勧奨接種と努力義務についてですが、勧奨接種、努力義務があるのはワクチンのA型ワクチンであります。ここは、市町村の方で市民の方に受けろという強制をしたことは一切ございません。
 ただ、接種勧奨につきましては、大きな目的としましては、赤ちゃんとか乳幼児の場合は接種を受けていない方に虐待対象例があるということから、市町村は受けていない方に連絡して、どうされましたかということを聞いているのと同時に、それから、そういう接種情報が行き渡らない方がいらっしゃるといけないので、こういうことがありますよという意味で、接種を受けろとか、受けないといけませんよとか、余りそういう強制を市町村側として努力義務とか接種勧奨の中でしているわけではございません。
 以上でございます。
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隈本邦彦#14
○参考人(隈本邦彦君) HPVワクチンのことについてお答えいたします。
 先ほどのリーフレットの最後の文章分かりにくいと、私もそう思っております。なぜ分かりにくいかというと、接種、積極的勧奨の中止が今、見合せが今も続いているということを書かないで、ニュアンス的には書いているように見せて、実際には情報をお届けしますと言っている点ですよね。要するに、国の姿勢、方針は今のところ積極的勧奨は中断しているわけですから、そのことをはっきり書いた上、ただ情報はお伝えしますというふうにちゃんと書けばいいのに、その一つの文章にそれをまとめようとするから分かりにくいんだと思います。
 リスクコミュニケーションの立場というのは、基本的に一般市民と専門家との言わば双方向やり取りです。リスクコミュニケーションにお詳しい先生に聞いてみますと、それは何かこういう知識とか情報をこうなんですよと教えるのがリスクコミュニケーションではなく、なぜ国民が不安を持っているかということを知りつつ、その専門家との間で双方向のコミュニケーションをすることがリスクコミュニケーションと、本来そうあるべきだというふうに考えております。私もそう考えております。
 それで、そういう意味では、実際国が今積極勧奨を中止していることと、そして得られたデータについて素直に出せばいいのに、そこで例えば接種勧奨を中止しているという言葉は書いてないんですね、そのリーフレットには。そういうことを書かないようにリーフレットを作るから、そういう分かりにくいことになるんだと思います。しっかり書いた上で、もし本当にそのリスクに関する、例えば一万人に五人ぐらいの重篤な副反応があるということを書いてありますが、その事実を正確に書いていただきたい。
 ただ、私の立場から言いますと、実はその重篤な副反応の中に、非常に、言わば進学を諦めて、そして人生の設計を全く諦めて、もう学校に行けなくなって苦しい思いをしている人ってことが一言もこのリーフレットに書いてないというのは、それは今私が意見陳述で申し上げましたとおり因果関係がまだ医学的に確立していないからということなのかもしれませんが、しかし、それは水俣病のときもそうでした。それから、御存じの方も多いと思いますけど、スモンも最初は感染症だと言われました。薬害であることが、それがはっきりしたのは一九七〇年のことですし、それから、製薬会社がそれを責任を認めるまではそれから九年掛かりました。ということは、やはり、最初は疑わないで、症状を訴える人がいたら適切に治療もしますよという態度を示すことが国民のワクチンに対する信頼感を上げることだと思っています。
 付記しますと、国民の多くはワクチンを信頼しています。そして、多くの人は、国から何か紙が来たらこれは受けなきゃと思う人たちばかりです。今HPVワクチン訴訟で原告になっている方ってみんなそうですよ。市町村や学校から打ってくださいって紙が来たから、もう全部信用して打っている人たちばっかりです、ほとんど。だから、何かよくワクチン忌避が進んでいるみたいな意見がありますけど、実際のはしかのワクチンの接種率を見てください。本当に九〇%超えていますよね。多くの人は信用しているんです。ただ、いいワクチンと悪いワクチンがあるので、その情報を正しく提供してほしいと考えているのが私どもの考え方です。
 以上です。
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本田顕子#15
○本田顕子君 ありがとうございます。
 では、次に、ワクチンの優先接種について、また、小児や妊産婦の接種について、現段階での御見解を片山先生にお尋ねいたします。
 コロナワクチンにつきましては、未承認の開発段階ではありますけれども、先ほど資料にありました、全国民分の数量を確保している状態であるかと思います。感染症の重症化を防ぎながら通常の医療提供体制も維持していくために、ある程度の優先順位が、上位に付けるとか、必要になってくるのかなというふうに考えておりますけれども、先ほど小児の件につきましては先生の資料にございましたけれども、妊産婦の接種について、また一番重症化しやすい高齢者について、もう一度、どのような接種体制を組むことが大切か、教えてください。
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片山和彦#16
○参考人(片山和彦君) 御質問ありがとうございます。
 まず、小児については先ほど御説明したとおりで、データ自身がありませんので、ここが一つ問題ですね。小児については、実際にその感染者、PCR陽性の感染者を見ても症状の出る方というのは非常に少ないということ、それから重症になる例が非常に少ないということで、接種対象群として積極的に考える必要はないのかなという気がします。
 妊産婦についてですけれども、妊産婦の皆さんについては治験のデータがそもそもございませんので、ここも私たちはデータを待ってから考える必要があるだろうと思います。早急に対策を立てるのではなく、御本人がそれでもと希望するのであれば接種していただいてもいいのかもと思いますが、そのときのリスクは御自身で負っていただくということになるかと思います。
 高齢者についてですが、六十五歳以上ということで七千人というデータがモデルナの場合は出ています。それから、五十六から八十五歳が四〇%というデータがファイザー、ビオンテックのワクチンから出ています。ということは、この二つのワクチンの治験のデータを見ますと、感染の予防効果というのはかなり、発症予防効果というのはかなりあるだろうというふうに推測することができます。
 今のところ、短い期間ですけれども、副反応は重篤なものが出ていませんので、この部分については、重篤化して、重症化して、又はお亡くなりになってしまうというようなこともございますので、むしろ優先順位を上げてこの部分を重点的にお願いする方がいいのかなと私は思います。
 以上でよろしいでしょうか。
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本田顕子#17
○本田顕子君 ありがとうございます。
 次に、ワクチンの接種勧奨や努力義務について、脇田先生にお尋ねをいたします。
 先ほどの御意見の中で、新型コロナワクチンは重症化を防ぐものであると。それを伺いまして、健康を損なうリスクの軽減ですとか医療の負担軽減、社会経済の安定につながるものではないかというふうに思うわけでございますけれども、どのようなワクチンが世の中に出てくるのかなかなか分からない中での接種勧奨や努力義務を付けることに強い抵抗感がある方もいらっしゃいます。
 接種勧奨や努力義務を原則化することについてのお考えや、適用すべきではないと考えられるのはどんな状況なのか、脇田先生の御見解をお聞かせください。
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脇田隆字#18
○参考人(脇田隆字君) お答えいたします。
 接種勧奨、努力義務についての御質問だと思います。
 まずその前提となるのが、このワクチンがどのようなベネフィットがあって、どのようなリスクがあるかということになろうかと思います。つまり、有効性がどの程度であって、また一方ではその副反応がどの程度生じるか、それがまたさらに年代によったり、それから基礎疾患によっても異なるであろうということが今現状では予測されています。
 そういったことがあり、もちろん重症化がしやすい高齢者の方であったり基礎疾患を持たれる方にとっては、このワクチンを接種することによってその重症化、そして死亡のリスクを下げることが期待されるということが今徐々に臨床試験の結果で分かりつつあるのだろうというふうに認識をしています。
 ただ一方で、若い世代の方、それから、先ほど片山先生からもお話ありましたけれども、小児の方であれば、そもそもその発症したり重症化したりするリスクは少ないと考えられます。ただ一方で、そういった若い方が感染をして、そして社会にその感染が広がるというリスクもあるわけですね。そういったリスクとベネフィットのバランスを十分に勘案する必要があると思います。それがもう少し明らかになった時点でこの努力義務であったり接種勧奨というものを定めていく必要があるのではないかなと。
 現時点では、だから、どちらがいいのかと問われますと、それはやはりもう少しこのワクチンの有効性、安全性を見極めてから決めることが必要ではないかと現時点では考えております。
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本田顕子#19
○本田顕子君 ありがとうございます。
 最後にもう一つ、脇田先生にもう一度お尋ねさせていただきたいんですけれども、ワクチンの迅速な接種体制の確立への期待は大きいと思うんですが、接種開始後のモニタリングについても幾つか先生方から御意見をいただきましたけれども、もう一度、このモニタリングをして適切な対応を取っていくことについての重要性などをもう一回先生から御見解を伺えればと思います。
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脇田隆字#20
○参考人(脇田隆字君) お答えいたします。
 接種開始後のモニタリングということですけれども、やはり、この新型コロナワクチン、開発が開始されてからまだ一年たっていないという状況で、短い時間で臨床試験を行い、そしてその有効性と安全性を今見極めているという状況です。やはり、副反応も有効性も、その短い期間でどうしても見極めが付かないものも出てくると思います。ですから、特にこの新型コロナに対するワクチンというのは、その接種を開始した後のモニタリング、非常に重要になってくると思います。
 ですから、先ほどお話もありましたように、接種台帳についてはきっちりと記録をしていただくということはもちろん重要ですし、それとひも付けするような形で、接種後のどのような副反応があったのか、あるいはどのような病気を発症したのかというようなことをきっちりフォローアップできるような体制というのを構築していくべきだというふうに思います。
 現在、副反応については医療機関であったりそれからメーカーの方から報告をされるということですけれども、そういった個人の病歴からもそういったことをしっかりフォローアップしていく体制をつくるということが大事だと考えております。
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本田顕子#21
○本田顕子君 ありがとうございます。以上で終わります。
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石橋通宏#22
○石橋通宏君 立憲民主・社民の石橋通宏です。
 まずは、四名の参考人の皆様、今日は本当に貴重な意見提起をいただきましてありがとうございます。しっかり参考にさせていただいて、今後の議論に生かしてまいりたいというふうに思っております。短い時間で、本当にいろんなことをお聞きしたいのですが、十分に尽くせないかもしれませんけれども、随時お聞きしてまいりたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。
 最初に、今日せっかく脇田参考人にお見えをいただいておりますので、この間、本当にいわゆる第三波、本当に感染拡大が各地で過去最多ぐらいの状況で起こっておって、特に医療機関の皆さん、医師会の皆さんからは、本当に医療崩壊の危機だという大変危機的なメッセージも出されております。
 参考人のアドバイザリーボードも、二十四日の会合の後の、参考人自身もかなりこの医療崩壊、医師、現場の、まあ病床はまだあったとしても、そこに医師、看護師の皆さん、担い手の方々が必要なんだと、だから、単に病床があるだけで対応できるわけではないんだというメッセージも出しておられました。本当にそのとおりだというふうに思います。
 大変気になりますのは、当委員会でもかねてから政府に対して危機的な状況を共有したいと思っておりましたが、アドバイザリーメンバーの一人の方なんでしょう、二十四日の会合後に、政府のいろいろな方に非常に強い危機感がちっとも伝わらないと、悲痛な感じだという発言を記者に対してされております。
 アドバイザリーボードでそれだけの状況認識で政府に伝わらないというのは大変危機的な状況を私も受け止めるんですが、参考人、アドバイザリーボードとして、この間いろいろ発信しながら政府に伝わらない、その辺の状況について少し共有いただければ大変有り難く存じます。
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脇田隆字#23
○参考人(脇田隆字君) 御質問ありがとうございます。
 アドバイザリーボードもここのところ頻繁に開催をしまして、現在の感染状況については議論をしております。それから、アドバイザリーボードには、公衆衛生の担当といいますか、保健所の先生でありますとか、それからまさに医療機関で現場で対応していただいている先生方からも御意見をいただいております。
 ですので、今現状でその保健所の先生方が、もちろん感染者が増えてきて、それらの感染者の方々の入院調整であるとか、それから積極的疫学調査であるとか、そういった業務の負荷が今まさにどんどんと高まっているという状況で、患者さんの命を救うために業務を優先させていかなければならない状況にあるということも伺っておりますし、それから、まさに今委員がおっしゃったとおり、医療体制、特に病床がどんどん埋まっていく状況にあって、病床、もちろん予定病床というのはあるんですけれども、それがすぐに動かせるわけではなくて、そこにおける医師であったり、それからコメディカルの人たちがいないとそこの病床をすぐには動かせないんだというその悲痛な声を我々としては聞いているところですので、アドバイザリーボードのまとめでもそのような、まさに今、通常の医療によって本来救われる命が救われないような状況になりつつあるということをまとめとして述べさせていただいたところです。
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石橋通宏#24
○石橋通宏君 是非、今後とも、重要な局面だと思いますので、アドバイザリーボードの皆さんの積極的な政府への御提言も含めてお願い申し上げたいと思います。
 その上で、今日、いろいろ意見陳述をいただきましたワクチンの関係ですが、続いて脇田参考人に、先ほど本田委員からの最後の方の質問で、リスク、ベネフィットで、特に若い世代の方々はリスクが低いのであれば果たしてワクチン打つ必要があるのだろうかという話だと思います。先ほど参考人が、いや、そうはいっても若い世代の方々がウイルスを運んでしまう懸念があるんだというふうにもおっしゃいましたが。
 ちょっと教えてください。例えば高齢者、重篤化率の高い方、疾患をお持ちの方、そういう優先順位の高い方に接種をいただいて一定の免疫を獲得していただけるのであれば、仮に若い方々がウイルスを運ぶような状況になったとしてもリスクの高い方々はそこで防御ができておるのではないかとも素人考えでは思ったりするんですが、そうではないのか、それを是非教えてください。
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脇田隆字#25
○参考人(脇田隆字君) お答えいたします。
 この感染症の非常に難しいところは、年代あるいは基礎疾患によって感染した際のその病態がかなり違うということがあると思います。その上で、もちろん今委員が御指摘のように、優先順位の高い高齢者の方であったり、それから基礎疾患のある方においては、是非防御免疫というものを付けるためにワクチンの接種が必要だというふうに私も考えています。
 一方で、若い方が、私、先ほどウイルスを運ぶだけじゃないかみたいなお話ししたかもしれませんが、それだけではなくて、若い人も発症する方は必ずいるわけですね。最近、後遺症というものも話題になっていますが、若い方が発症して、そして長くその後遺症に悩んでいるというような例も報告をされています。
 ですから、決して若い人だけがリスクがないということではなくて、感染をすれば一定のリスクで発症して、更に後遺症が出る可能性もあるということですので、これが、このワクチンの有効性が本当にどの程度あるのかということも十分に見極めた上で、そういった年代による接種の、何といいますかね、お勧めの仕方の違いといいますか、そういうことも考えていく必要があるというふうに考えます。
 やはり、社会全体で全員の健康を守るという視点も非常に重要だと思いますので、市民全員がワクチンを接種してこの新型コロナに強い社会をつくるんだという気持ちも私としては強調したいなというふうに思います。
 以上です。
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石橋通宏#26
○石橋通宏君 ありがとうございます。
 同じ趣旨で片山参考人にお聞きしたいのですが、先ほど陳述の中で、これやっぱり主として重症予防効果ではないかという御発言があったと思います。とすると、今の脇田参考人の御発言にもあった、特に若い世代の方で確かに一定感染はされる、発症はされます。ただ、重症という観点からいけば、やはり先ほどもちょっとお話があった二十代、特に二十代以下の方々は、これまでの少なくとも知見でいけばそれほどの重症化はないという事実から照らせば、やっぱりリスク、ベネフィットからいけば重症化予防の高い方々に接種をいただいた方がいいのではないかという考えもあると思いますが、参考人、いかがお考えでしょうか。
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片山和彦#27
○参考人(片山和彦君) 私の意見を述べさせていただきます。
 若い方でも、数は少ないんですけれども、私たちの研究所の隣に研究所病院というのがありますし、相模原に北里大学病院というのがありまして、積極的に患者さんを受け入れるということをしています。実際に私の手元に届く患者さんの年齢等を見てみますと、若い方もいらっしゃいます。比較すると少ないですが。
 なので、優先順位を高齢者側、重症発症例が多い方に傾けていくというのは正しい判断だと、効果的なワクチンの使い方だと思いますけれども、若い方をそれは無視してもいいというわけではないですね。ですから、若い方にも、まあ全年齢層にできるだけ供給できるのであれば重症予防の対策を立てていただく。では、どこに重点的に立てるのかというのを優先順位で皆さんに考えていただくのがよろしいのかなと思います。
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石橋通宏#28
○石橋通宏君 ありがとうございます。
 続いて、片山参考人に伺いたいのですが、冒頭、脇田参考人からも、今回、ワープスピードで非常にスピード感を持った開発だというふうに。私たちも、安全性の確保の観点からいけば、隈本参考人からも盛んにその辺の懸念を示していただいたと思いますが、今回、海外で第三相試験が行われたワクチンについては国内で第三相やらなくてもいいんだと、一定の試験があれば、つまり二相的な二百人、三百人ぐらいの程度の日本人に対する効果の検証で比較すればそれでいいんだというようなことで、第三相の省略が言われておりますが、どうなんでしょう。
 今回のコロナワクチンの場合、これだけ欧米人と日本人含めたアジア人で感染状況とか発症、重症化の状況とか、かなりこれまで得られた知見でも違うのではないか。とすると、果たしてこのコロナワクチンについて、海外で第三相やっていれば日本で第三相やらなくていいんだということが本当に通用するのかというふうな懸念を多くの国民がお持ちなんですが、片山参考人、いかがお考えでしょうか。
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片山和彦#29
○参考人(片山和彦君) まず、今流行しているウイルスについてお話しします。
 日本で流行しているウイルスと海外で流行しているウイルスは基本的に同じです。遺伝子の変異速度が速いという報告もありますけれども、このウイルスは基本的に遺伝子の変異速度は遅いんです。非常にゆっくりしている。なので、ウイルスの違いによって重症者の数ですとかそれから重症化の年齢層が違うとか、そういうことが起きているわけではありません。
 では、人種の違いによって、また遺伝子の違い、ヒト側の遺伝子の違いによってそういったことが起きているのかというのは、今、慶応大学を中心とするコロナウイルスタスクフォースという研究班も結成されまして、全ての日本の方の遺伝情報を片っ端から読み解くという作業をしていますが、今のところ目立った特徴は見出されていません。ただ、遺伝情報を読み解くにはかなりの時間が掛かりますし、それから遺伝子の数も必要になってきますので、もう少し時間が必要だと思います。
 さて、問題ですけれども、実際に日本の状況と海外の状況で、海外の状況で使われているワクチンの有効性をそのまま持ってきて日本人に使っていいのかということですが、これは、同じ人間としては大体遺伝情報ってそんなに差がないので、劇的な違いは起きないだろうというふうに私は思います。ですから、小規模の第二相の試験で目立った重症、重篤な副反応が出ないのであれば、恐らく同じ傾向を示すだろうというふうに判断してよいのかなと思います。
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