麻生太郎の発言 (財務金融委員会)
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○麻生国務大臣 これは先生、財政赤字とインフレのリスクに関するお尋ねなんですけれども、インフレというのは、いわゆるマクロ的な需要と供給の関係とか、家計や企業のインフレに対する予想等々、様々な要因によって決まってくるものなので、財政政策との関係のみを取り出して議論するというのはちょっと困難だと思いますね。
足下でインフレ率が低い水準にとどまっている理由、これだけ日銀がお金を印刷しながらもというのは、これは日銀としてみれば、長期にわたります低成長、加えてデフレなどの経験などから、企業のいわゆるマインドとか家計を預かっている主婦のマインドというものが、これまでずっと続いてきていますので、なかなか変わらない、変わりにくいということもあるんだと思います。
加えて、企業において、賃金がこの七、八年、間違いなく一%、二%で、いわゆるベアというか、ベースアップのという言葉で言えば確実に賃金は上昇をしておりますけれども、価格設定等々のスタンスが企業ははっきりしていませんから。
そういった要因が挙げられて、結果として、これだけお金が、ヘリコプターマネーでばらまけば物価は上がるなんて言っておられた方も随分おられましたな、昔は。昔はといっても、まだいますけれども。そういう人もおられますけれども、現在、現実問題としてはそのようになっていない理由と言われれば、多分そういうことなんだと思うんですけれども。
その上で、私どもが懸念するのは、仮に財政運営というものに対する信認が失われる、マーケットからの信頼が損なわれる、結果として日本の国債とか円とかいうものに対する信認も失われるということになれば、これはインフレということも含めまして、経済、財政、また国民生活に多大な影響が及ぶということは十分に起こり得る話だ、私どもはそう思いますね。
したがいまして、財政運営というもので言わせていただくと、市場に対する、市場における信認というものが将来にわたって続いていくように、失われないように、社会保障の改革とか経済再生とか財政再建とか、いろいろなものを全部取り含めて安定したものにしていくということにしていって、その中で確実に、経済が成長に伴って、インフレもそれに伴って少しずつ少しずつというような形が我々としては望ましいとは思っておりますけれども。
片っ方、国際情勢を見ましても、行きつつあると思うと、途端に石油の値段がぼんと下がってデフレになってみたり、なかなか、国際的なものを見ても、我々が期待するような形でインフレにはなっていない。これは日銀も同じような悩みなんだと思いますが、そういったような状況に置かれていると理解しております。