清水忠史の発言 (本会議)
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○清水忠史君 私は、日本共産党を代表して、所得税法等の一部を改正する法律案に対し、菅総理に質問いたします。(拍手)
初めに、新型コロナ感染症で亡くなられた皆様に心から哀悼の意を表し、闘病中の皆様にお見舞いを申し上げます。
また、医療の最前線や保健所等で働く皆様方に、敬意と感謝を申し上げます。
私は、昨年末、新型コロナウイルスに感染しました。地元大阪で、三十九度の高熱に見舞われ、激しい頭痛と胸の痛みなどに苦しみました。保健所から連絡が来た際、入院を希望しましたが、重症者が増えて、あなたの症状では入院できませんと告げられ、自宅待機を経てホテルで隔離療養しました。
私の場合は幸いにして復帰することができましたが、今、各地で、感染者が入院もホテル療養もかなわず自宅待機中に亡くなるという痛ましい事態が起こっています。対策の遅れで、救える命が救えなかった、総理はこのことをどう受け止めているのですか。
私自身が感染して、改めて、医療体制の強化の必要性、必要な人がすぐに検査が受けられる体制の重要性を痛感しています。
今、多くの医療機関が力を合わせ、地域医療を守っていますが、経営は深刻です。コロナ患者を受け入れていない医療機関を含めて、減収補填に踏み切るべきです。
そして、最前線でコロナと戦う医療従事者の皆さんに、野党法案で提案している慰労金を支給すべきです。
クラスターが発生している高齢者施設と医療機関を感染から守ることは急務です。全額国による直接の費用負担で、職員、入所者、入院患者への一斉の定期的検査の実施を速やかに行うことを求めます。
緊急事態宣言が延長される中、事業者への更なる支援は待ったなしです。
俺たちは一年余り政府の言うとおりに我慢してきた、死に物狂いで頑張っているときに、二度目の緊急事態宣言が出て、夜八時までに店を閉めろという、一日六万円の協力金では固定費にも足らない。多くの経営者の思いです。
総理、緊急事態宣言の影響を受け、全国で苦しむ事業者の皆さんに対して、複雑な条件をつけずに、事業規模に応じた協力金を支給するべきではありませんか。
コロナの影響は、既に一年以上に及びます。あらゆる地域、あらゆる業種の自営業者、中小企業が疲弊しており、倒産、廃業、休業に追い込まれています。このままでは、中小企業が支える雇用も地域経済も崩壊しかねません。再度、持続化給付金などの直接支援を行うべきではありませんか。答弁を求めます。
今回の税制改正は、ポストコロナに向けた経済構造の転換を掲げ、企業のデジタル化やカーボンニュートラルに向けた投資への減税を措置していますが、優先して行うべきは、現にコロナ禍で苦しんでいる国民、事業者の負担軽減です。
今こそ消費税の減税です。
一昨年秋に実施された消費税率の一〇%への引上げで、景気は冷え込み、個人消費が低迷、国民が重い負担に苦しむ中でコロナ禍は起こりました。消費税は、食料品、生活必需品や光熱費など、暮らしに不可欠な支出にも課税され、コロナ禍で苦境にあえぐ国民にも容赦がありません。
総理、消費税減税は、新型コロナの影響を一番深刻な形で受けている、所得の少ない人と中小零細企業への効果的支援になるのではありませんか。消費税率を安倍政権が引き上げる前の五%にまで戻す緊急減税を決断すべきです。
あわせて、経営が悪化し、納税猶予を適用している中小企業などに消費税の納税免除の措置を取ることを強く求めます。
インボイス制度の問題も重要です。
今年の十月一日から対象事業者登録が始まります。消費税の仕入れ税額控除方式としてのインボイス制度が実施されれば、年間の売上げが一千万円に満たない小規模事業者は、取引先の意向次第で、消費税の課税業者となるのか、商取引から排除されるのかの選択を迫られます。
財務省は、本制度により、百六十一万者が課税業者に転換し、二千四百八十億円の税収増になると見込んでいます。一事業者当たり十五万四千円もの新たな税負担となる計算です。対象となる個人事業者の多くは、スナックや居酒屋などの飲食業、建設業の一人親方や職人、フリーランスで働く、今まさに打撃的な影響を受けている人たちです。少なくとも、十月からの登録開始は延期するべきではありませんか。
コロナ禍の下で、富の集中が進み、格差が拡大しています。
資産一千億円以上の富裕層は、総資産を約十四兆円から約二十二兆円へと殖やしています。他方、企業の倒産、廃業は大幅に増加し、就業者数は七十一万人の減少、完全失業者数は、この一年間で四十九万人増え、二百万人近くまで膨れ上がりました。
金融資産を持つ者と持たざる者、富裕層と庶民の所得格差、資産格差が拡大しているにもかかわらず、今回の税制改正は、証券優遇税制の見直しに全く触れていません。
優遇措置を抜本的に見直し、所得が一億円を超える高額所得者ほど税負担が軽くなる、現在のいびつな税制にメスを入れるべきではありませんか。
大企業優遇税制も見直すべきです。
一部の大企業に多額の恩恵が及ぶ研究開発減税を、なぜ温存するのですか。
政府の資料によれば、二〇一九年度の研究開発減税は総額五千五百七十四億円に及ぶものの、中小企業の利用はたった三百九十一億円にすぎず、九三%が大企業への減税です。しかも、上位十社だけで減税額一千七百四十一億円、全体の三割以上を占めるという集中ぶりです。
四百六十兆円も内部留保をため込む大企業に偏った減税策は、抜本的に改めるべきではありませんか。
コロナ禍の下、税制は、能力に応じた負担を求める応能負担の原則、生計費非課税の原則に立ち戻る税制改革が求められていることを指摘し、私の質問を終わります。(拍手)
〔内閣総理大臣菅義偉君登壇〕