青山雅幸の発言 (本会議)
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○青山雅幸君 日本維新の会・無所属の会、青山雅幸です。
所得税法等の一部を改正する法律案及びこれに関連する事項について、会派を代表して質問させていただきます。(拍手)
日本の最大の中長期的課題は、言うまでもなく、高齢者世代の割合の増加と人口減少です。
これは、高齢者の消費が合理的消費水準を下回ることなどからくる消費減少により経済を縮小させ、他方では社会保障費の継続的な増加圧力として働くため、日本の国債残高を膨らませ続けています。
そして、これからの三十年間、日本は、六十五歳以上の高齢者人口の割合が拡大を続ける一方、生産年齢人口の割合は縮小を続け、二〇五〇年頃にようやく均衡に達します。単純な人口減少ではなく、この人口構成の変化こそが日本の大問題であると言えます。
まず、この点に関する問題認識について、麻生財務大臣の御見解をお伺いします。
戦後、経済や産業が灰じんに等しい状況にまで落ち込みながら、人口構成は今のインドのような理想的なピラミッド形状であるとともに、日々経済が発展し、国民がひとしく未来に希望を持てた時代から、既に八十年近くが経過しました。今の日本は、世界的経済発展を遂げながら、人口構成が不利な方向に傾き、国民が必ずしも将来に希望を持てない、そういう状況にあります。
そのような国家の状況を踏まえ、国民、特に、若い世代が未来に希望を持てる国づくりを進めるためには、改革という言葉を超えた、新たなる制度設計が必要な時期に来ています。この新たなる制度設計については、日本維新の会、馬場幹事長が、さきの予算委員会で、新所得倍増計画として言及されたところであります。
そして、この大改革と同時に必要なことが、日本企業の国際競争力の維持と発展です。
今回の所得税法改正案には、デジタルトランスフォーメーション投資促進税制の創設、カーボンニュートラルに向けた投資促進税制の創設、研究開発税制の見直しといった、日本企業が世界に向けて競争力を高めるための三点の工夫が織り込まれました。
政府の成長戦略会議では、中小企業の生産性向上が重視されています。この視点はもちろん重要であり、今回の改正案にも盛り込まれていますが、もう一つ、忘れてはならないのは、生産性についてはそれほど世界と見劣りしない大企業も、現状では世界的競争力を失いつつあることです。
二〇二〇年版フォーチュン五百社において、日本企業のランクインは僅かに五十三社、トップテンにはトヨタ一社しか入っていません。一九九五年版で、トップ五百社中百四十九社を占めて世界第二位となって、一位アメリカに僅か二社差と肉薄し、トップテンに六社もいた栄光の時代は、遠い過去になりつつあります。
こうした現実を払拭し、再躍進を図ることは、日本の最大の課題である人口高齢化に伴う社会保障関連費増を賄うためにも重要です。経済で負け組に転じれば、すなわち社会保障も負け組に転じる。今の経済大国の地位を維持するだけでなく発展させることは、国民の利益にも資するものです。
大企業においても国際競争は熾烈です。
例えば、自動車産業では、自動運転、電気自動車などの開発が、旧来の自動車産業だけでなく他分野の企業も参入して、しのぎを削るように開発と実験が行われており、全産業の知恵を集結した大競争となっているのが世界の現実です。
カーボンニュートラルについても、中国の習近平国家主席が、昨年九月の国連総会で、二〇六〇年までの実現を目指すと発表し、アメリカのバイデン新政権は、大統領選挙公約に、二〇五〇年までにエコノミーワイドでネットゼロエミッション、二〇三五年までの電力のカーボンフリー化を掲げるなど、意欲的な姿勢を示しています。また、米中両大国だけでなく、デンマークでは、既に五〇%を風力、太陽光の再生可能エネルギーで賄い、さらに、三ギガワットという巨大な規模の人工エネルギー島を設置するということも計画しています。
菅総理は、昨秋の臨時国会における施政方針において、二〇五〇年カーボンニュートラルの実現を宣言されたところですが、このような世界の情勢に遅れることのない積極的な施策が必要です。
そこで、今回の税制改正だけでなく、政府としてどのようにこれらの前向きな課題に取り組んでいかれるのか、総理にお尋ねいたします。
政府及び主要な自治体は、金融においての国際競争力を高めるため、国際金融都市の実現に向けて動き出しております。
日本は、かなり以前より国際金融センターの実現に向けて取り組んできたにもかかわらず、これまでは大きな成果は上げられませんでしたが、国際情勢の変動を受けて、政府も積極性を強め、在留資格の取得要件の緩和等を進めています。
さらに、税制面で障害となっている課題の解決のために、本法案で、業績連動給与の損金算入や就労等のため日本に居住する外国人についての相続税の取扱いについての改正が図られています。
このような改正にとどまらず、ロンドンのような国際金融都市を日本に誕生させるために、今後どのように積極的な対策を講じていくのか、総理の見解をお伺いいたします。
国民が希望を持てる新しい未来を打ち立てるため、日本維新の会・無所属の会は、政治的利害得失や既得権益を始めとする種々の制約にとらわれることなく、自由な議論に基づいて国民のための政策実現を目指すことをお誓いし、私からの質問を終わります。
御清聴ありがとうございました。(拍手)
〔内閣総理大臣菅義偉君登壇〕