藤野保史の発言 (本会議)

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○藤野保史君 私は、日本共産党を代表して、二〇二一年度予算案外二案に反対の討論を行います。(拍手)
 新型コロナ対策を進める上で、何よりも大切なのは、政治への信頼です。ところが、予算審議を通じて、菅総理の長男が関わった総務省の接待疑惑でも、農水省の贈収賄事件でも、金で行政がゆがめられたのではないかという疑惑は、ますます深まっています。
 総務省のワーキンググループは、二〇二〇年十二月、衛星放送のインフラ利用料の負担軽減、そして衛星放送の電波枠の利用という、東北新社側の要求に応える報告書案を出しています。問題は、この報告書案が出される前に接待が集中していることです。その背景には、総理と東北新社との特別の関係があるのではないか。この点も含めた真相の徹底究明が必要です。
 農水省では、贈収賄事件の贈賄側の企業との会食に、事務次官が出席していたことが明らかになりました。吉川、西川元農水大臣を始め、農水省ぐるみの疑惑の徹底解明が求められています。
 これらの問題に加え、政治への信頼回復のためには、河井夫妻による選挙買収事件、カジノ贈収賄事件、森友問題、加計問題、桜を見る会、日本学術会議への人事介入など、政治への信頼を揺るがす重大問題の真相究明が不可欠です。安倍前総理の証人喚問を始め、関係者の国会招致、関連資料の提出を強く求めます。
 本予算案は、新型コロナ対策として不十分であり、コロナ禍で苦しむ国民に対して非常に冷たい予算となっています。
 医療崩壊を防ぐという点でも、ワクチン接種を円滑に行うという点でも、医療機関の経営への支援が欠かせません。ところが、政府は、医療機関への減収補填に背を向け続けています。PCR検査についても、感染者数が減ってきた今こそ拡大強化すべきであるにもかかわらず、抜本的な拡充を行おうとしていません。これでは、再び感染が拡大し、医療崩壊に追い込まれる悪循環が繰り返されかねません。
 菅総理は、大企業で働くシフト制非正規労働者に直接お会いになり、実態をお聞きになりました。ところが、これらの方への休業支援金の適用は、昨年四月から六月までに限定されるなど、極めて不十分なものであり、これでは救われないという痛切な訴えが寄せられています。
 政府は、持続化給付金や家賃支援給付金の申請を二月十五日で打ち切りました。持続化給付金を申請した企業に対しても、書類の不備などといって切り捨てる姿勢も改めようとしていません。事業規模に応じた補償をという切実な要望にも、背を向けたままです。
 生活困窮者への支援について、政府は、緊急小口資金の活用をと繰り返していますが、必要な食料も買えない人に対して、新たに借金しろというのは余りに冷たい姿勢ではありませんか。その一方で、コロナ禍で最も影響を受けやすい七十五歳以上の医療費窓口負担を二倍にする法案を提出するなど、到底認められません。
 新型コロナを経験して、私たちは、日本社会が抱える数々の脆弱性、もろさを痛感しました。
 第一に、日本の医療保健体制が、感染症の拡大に対応できないところまで弱体化していたということです。
 保健所の数はピーク時の半分に減らされ、感染症病床や専門医も減らされてきました。政府は、この期に及んで、公立・公的病院の再編統合方針を撤回していませんが、言語道断です。本気で国民の命と健康を守る立場に立つのかどうか、政治の根本姿勢が問われています。
 第二に、非正規雇用の矛盾も改めて浮き彫りになりました。
 菅総理は、雇用が増えたことが成果だと自慢してきましたが、その大部分は不安定な非正規雇用であり、多くの方がコロナ禍で真っ先に職を失い、住む場所まで脅かされています。実質的失業者が女性だけで九十万人に達するという調査もあります。この痛苦の経験を踏まえて、こうした不安定雇用に歯止めをかけることこそ切実に求められています。ところが、本案にそのための施策は見当たりません。
 本案は、軍事費に五兆三千四百二十二億円を計上しています。これは、七年連続で過去最高を更新するものであり、来年度の後年度負担は過去最大の五兆五千三百三十億円に達します。日本各地で横行する、米軍による我が物顔の低空飛行訓練に物も言えず、沖縄県民の度重なる意思表示を無視して辺野古新基地建設を強行するなど、断じて許すことはできません。
 本案は、消費税の五%への減税に背を向け、富裕層に対する優遇税制を温存しています。この間の株高の恩恵で、富裕層の資産は、昨年二月の十二兆円から二十四兆円へと倍増しています。消費税の五%減税に踏み出すとともに、応能負担の原則を今こそ徹底すべきです。
 我が党は、立憲民主党と共同で、新型コロナの拡大を防止し、国民の命と暮らしを守るための予算組替え動議を提案しました。今こそ、国民を応援する政治に転換することを強く求めて、討論を終わります。(拍手)

発言情報

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発言者: 藤野保史

speaker_id: 3384

日付: 2021-03-02

院: 衆議院

会議名: 本会議