岡島一正の発言 (本会議)
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○岡島一正君 立憲民主党・無所属の岡島一正です。
私は、会派を代表しまして、ただいま議題となりました武田良太総務大臣不信任決議案に賛成の立場で討論いたします。(拍手)
国会、行政を真っ当に変えるためです。
冒頭、新型コロナウイルス感染症によりお亡くなりになられた方々に心から哀悼の意を表します。また、闘病中の皆様にも心からお見舞いを申し上げます。
そして、危険と隣り合わせで、過酷な状況、そこで日々奮闘されておられる医療・介護従事者、そして国民の皆様に、心より敬意と感謝を申し上げます。
私は、国会議員として、国民に向けた決意を持って言葉を発します。今日もそうです。一方で、大臣は、国民に向けて、行政府の長としての責任を持って言葉を発するべきです。大臣の言葉は責任のあかしです。この点、武田大臣は、責任のない言葉で不誠実な答弁を繰り返してこられました。総務省の長たる大臣の任にあらず、不信任に値するものです。
不信任案に賛成する第一の理由は、総務省接待問題について、武田総務大臣が極めて無責任な対応を押し通したことです。
菅総理の長男、菅正剛氏が勤務する東北新社が総務省の幹部官僚への接待を行い、衛星放送事業の許認可や外資規制違反逃れなど、総務省が東北新社への便宜供与を図った疑いは否定できないままです。
武田総務大臣は、この疑惑に、放送行政がゆがめられた可能性は全くないと否定し続けていますが、総務省内とはいえ、第三者委員会ではそれをいまだ調査中で、結果も出ていません。ゆがめられた可能性は全くないと担当大臣が断言するのは、第三者委員会の存在をおざなりと告白したのも同然です。武田大臣の対応は、結論ありき、極めて後ろ向き、無責任です。
接待を受けた官僚を慌てて処分、異動させたものの、それは、大蔵省の官官接待以来の接待官僚の大量処分という醜態です。これこそ行政のゆがみのあかしです。それを否定する武田大臣は、無責任と言わざるを得ません。
第二の理由は、総務省接待問題質疑で、総務省の鈴木信也電波部長に、記憶がないと言えと聞こえる指示をしたことです。
三月十六日の衆議院予算委員会での東北新社の外資規制違反をめぐる逢坂誠二委員の質問で、鈴木部長が答弁に立つ際、閣僚席から武田大臣が、記憶がないと言えと発言したとする問題がありました。三月十八日の衆議院総務委員会では、山花郁夫議員が、大臣が記憶がないと言えと指示したのかとただしたところ、口に出たかもしれないとしつつ、答弁を指示する意図は全くないとして、発言を認めた一方で、答弁指示の意図は否定しましたが、三月十九日の参議院予算委員会では、誤解を与えたのであれば申し訳ないと謝罪。なぜか無意識で出たんでしょうなどと、要領を得ない答弁に終始しました。
大臣は、部下に対するこの発言が指示でないと言いつつ、国民に対して、責任ある言葉での説明を一切行っていません。
第三の理由は、自らの会食の有無についても、国民をはぐらかす無責任な言葉で、不誠実な国会答弁を繰り返したことです。
NTTによる総務大臣経験者ら政治家の接待について、会食の有無をただされた武田大臣は、会食の場を認める三月十八日までの一週間、その間、国民の疑念を抱くような会食や会合に応じることはないと衆参で三十回ほども繰り返してきました。さすがに、余りつき合いがないので黙っていたという麻生財務大臣すら、何回も同じことを言っている、テレビで見ていたらどんなふうに取られるのかと苦言を呈したほどです。
武田大臣は、身に覚えがあったのか、週刊文春による発覚に備えて、疑念を招く会食と、会食の定義をくくる逃げの言葉を用意して繰り返していたのです。
その後、週刊文春の報道が出ると、昨年十一月に、電気通信事業者であるJR東海が招待し、NTTやドコモが同席した場を認めましたが、今度は、食事は注文せず、ビール二、三杯程度をいただいた後、退席した、費用として一万円を支払った、同席はしたが、食事は食べなかったので、会食ではないと言い張りました。しかも、武田大臣は、出席者から特定の許認可に関する要望や依頼を受けていないと強弁し、関係業者からの供応接待を禁じる大臣規範に抵触しないと主張しました。
誤解を生んだのであれば申し訳ないと言いましたが、そもそも、国民に生まれたのは、誤解ではなく、疑念です。疑念かどうか、大臣規範に抵触するかどうか、それを受け止める、判断するのは国民であり、大臣ではありません。
昨年十二月二十一日の「ドコモ「異次元値下げ」に至る舞台裏」というダイヤモンド・オンラインのインタビューで、武田大臣は、自身が料金値下げに取り組む中で、携帯事業者の人にむしろ会うべきではないと思いました、私は、方向性を示した後、料金引下げに関することでは一切会っていません、というのは、決断が鈍るからです、人間っていうのは、思い切ったことをするときには相手と会っちゃいかぬのです、情も芽生えるし、そこのところはフェアにやっていますと語っています。
昨年十一月十一日、NTTがドコモを完全子会社化するための株式公開買い付けをしていた時期に大臣が会っていた、そのNTTは利害関係者、ドコモは携帯事業者。会っているじゃないですか。そのうちの誰かに情が芽生えて決断が鈍って、何らかの要望を認めたのではないですか。会っているではないですか。インタビューの自分の言葉に責任がないのではありませんか。
武田大臣は、二〇一八年九月、雑誌「経済界」でのインタビューでは、政治家が絶対忘れてはならないのは、声の大きい人、利益団体ばかりの声を聞いて、大局を見失うことを一番恐れていなくちゃならぬと語っています。
利益団体の話を聞いて大局を見失ってはならないという信条ならば、NTTなど関係業者という利益団体と不適切な時期に会食の場を共にした武田大臣は、直ちに大臣の職を辞するべきです。大臣の言葉は、国民への責任のあかしなのですから。
武田大臣には昨年も不信任決議案を出しましたが、今国会での答弁は、更に無責任な言葉に満ちています。
三月二十二日、衆議院の総務委員会、私は武田大臣に、大臣規範だけではなく個々の政治家の倫理の問題としても、関係業者のNTTが株式公開買い付けをしている最中に、利害関係者であるJR東海、ドコモ、NTT、その最高幹部と食事の場を共にする、その場に行くこと自体が倫理的に問題ではないかとただしました。大臣は、それは利害関係者と認識した上で、自らが倫理観と節度を持って判断することだ、それはあり得ると答えました。
大臣、国民そして国民の代表たる議員の常識では、利害関係者との飲食を伴う場に行かないのが真っ当な倫理観と節度です。大臣規範に関しても、それは、大臣個々の判断で違ってはならないから共通の規範があるんです。
私は、この大臣の発言にがっかりしました。大臣、その場しのぎの詭弁で保身に走る答弁をされるのかと、残念でした。
大臣、残念ながら、国民に対して大臣としての責任のあかしのない言葉に終始した大臣の下での総務行政の再生は、望むべくもありません。あなたは、不信任です。