鬼木誠の発言 (予算委員会)

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○鬼木委員 ありがとうございます。
 先ほどの答弁の中に、カーボンニュートラルの大前提というお言葉をいただきました。まさに、この三要素、私が今日伝えたかったことであります。
 本当は四問目に質問する予定だったんですが、昨日、経産省の方に電力の三要素を知っているかという話をすると、話が通じなかったんですね。こんなに大事なことが経産省の方に伝わらないということは、ちょっと大変な問題だと。この三要素というのは、もう全閣僚の皆さんにしっかり胸に刻んでいただきたいという思いで、電力安定供給のための三要素、低廉、豊富、良質というものを今日披瀝させていただきました。
 カーボンニュートラルに向けての大前提、国民生活、産業振興を守っていくためにどうしても安定供給というものが必要であり、この三要素が重要であるということをここで確認させていただきました。ありがとうございます。
 続きまして、カーボンニュートラルについて質問させていただきます。
 菅総理は、昨年十月の所信表明演説において、二〇五〇年のカーボンニュートラルを宣言されました。言葉で言うのは簡単ですが、実現するのは並大抵のことではありません。産業革命以来、産業とエネルギー界を席巻してきた石炭、石油という化石燃料が別のエネルギーに置き換えられようとしております。これは、産業革命に次ぐ革命ともいうべき出来事でしょう。経済戦争のゲームチェンジが目の前で繰り広げられているように感じます。
 では、世界は、そして日本は、化石燃料なしでどうやって経済成長を実現していくのでしょうか。競争環境、前提条件が大幅に変わろうとしている今、全てをばか正直に真に受けて、一人貧乏くじを引かされるようなことがあってはなりません。ルールの変化に適応しながら、したたかに実を取ることが必要です。
 例えば、自動車です。ガソリンを燃やして走る自動車よりも、電気で走る自動車の方が環境に優しいというイメージがあります。世界の自動車産業はEV化していくという見立てもあります。しかし、電気を作る際に排出されるCO2や、車体の鉄板がどこでどうやって造られているかによっては、トータルで排出されるCO2はかえって多くなることもあると指摘されております。つまり、電気自動車が環境に優しいというのは条件次第であり、脱炭素機能も絶対優位とは言えないのであります。
 日本の自動車産業は、ガソリンエンジンを中心とした内燃機関の技術で世界市場を勝ち抜いてきました。内燃機関は、それを構成する部品も多く、たくさんの雇用を創出しております。この技術と売上げと雇用を手放して、今から全面的に電気自動車にシフトしていくということは、競争上、得策とは思えません。
 世界の工場と言われる中国は、モーターと電池にタイヤをつけて電気自動車を量産しようとしております。低価格の勝負となるでしょう。また、アメリカの厳しい排ガス規制の例としてカリフォルニア州の基準が示されることがありますが、カリフォルニア州にはアメリカを代表する電気自動車メーカーのテスラ社があります。規制が厳しい背景には、テスラ社への支援、後押しという保護政策的意味もあるかもしれません。
 このように、自動車産業一つを取っても、様々な各国の思惑が入り乱れております。脱炭素を目指す方向性は世界に歩調を合わせる必要がありますが、諸外国同様、自国の産業競争力を確保していくことも必要です。
 そんな中、日本は、昨年グリーン成長戦略が策定され、今年はエネルギー基本計画の見直しがあります。カーボンニュートラルに向けてCO2を大幅削減していくためには、グリーン成長戦略を着実に実行するとともに、今年のエネルギー基本計画が大変重要となります。そこには、日本の産業競争力を損なわないという政府の明確な意思が必要だと思われます。
 カーボンニュートラルと日本の産業競争力確保との両立に向けた総理の決意をお聞かせください。

発言情報

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発言者: 鬼木誠

speaker_id: 19708

日付: 2021-03-02

院: 衆議院

会議名: 予算委員会