濱村進の発言 (予算委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○濱村委員 かかった費用、所要額については国が責任を持つということについては、もう一貫して菅総理、おっしゃっていただいております。
これから積算がどんどん進んでいくと思っております。その上で、現在確保している予算、今はまだ積算が終わっていません、ですので、今の段階でこの予算金額についてああだこうだと言うのは私は違うと思っておりますが、積算されてきた後には、しっかりと対処が必要であると思えば即断即決をいただきたいというふうに思っております。
続いて、鶏卵行政とOIEコードについて伺いたいと思います。
既に処分が下されたことにつきましては厳重に受け止めていただきたいと申し上げておきたいと思いますが、実は私は、吉川大臣当時の政務官でございました。OIEのAMR世界会議、AMRというのは薬剤耐性でございますけれども、この世界会議、モロッコで行われましたが、それとアジア・極東・太平洋地域総会に参加いたしました。これは仙台で行われました。
OIEコードにつきましては、農政に関わった者の一人といたしまして、行政がゆがめられた事実があるとは思えません。つまり、止まり木、営巣の区域の設置、これが推奨事項であるということ自体は妥当であると私は考えております。ちなみに、推奨事項になったのは第三次案からで、現在は第五次案でございます。
日本では、アニマルウェルフェアに配慮した飼養管理指針を平成二十一年から策定をしております。一方で、OIEにおいては、アドホックグループが採卵鶏のコード原案を作成したのが二〇一六年、平成二十八年です。その後、コード委員会で検討が始まり、第一次案が示されました。一次案では、エンリッチドケージだけではなくバタリーケージも認められていて、広く普及している多様な飼養が認められておりました。
ところが、平成三十年の九月、私が政務官になる直前でございましたが、第二次案においては、止まり木、営巣の区域を義務化することが示されました。ここが論点となっております。止まり木、営巣の区域を義務化するかどうかなんです。
令和元年五月のOIE総会では、米国、アメリカは、アメリカ地域三十一か国・地域を代表しての参加だったんですけれども、一次案では、多様な生産システムが認められる包括的な内容となっていたが、二次案では、広く普及しているケージ飼養を除外する内容が提案されており、支持できないことから、一次案に戻す旨を要請した。コロンビア、インド及びジンバブエも、現状の飼養状況を踏まえた案となっていないことへの懸念を表明。日本だけじゃないんです、二次案に反対しているのは。反対というか、懸念であったりとか一次案に戻せという要請をしたということでございます。飼養の方法を変えますと、鶏卵の価格にも大きな影響が出るのは明らかでございます。
次に、アニマルウェルフェアの観点から考えてみたいと思いますが、二次案のように、止まり木、営巣の区域の設置が義務化されますと、科学的観点から二つの問題が生じます。一つは闘争行動、もう一つは衛生環境です。
エンリッチドケージは、よさそうに聞こえますけれども、実際は、ケージ当たりの羽数が増えるので、つつき等の闘争行動を生じやすい環境をつくってしまう。更に言いますと、鶏は平飼いであったとしても、強いものが弱い鶏をいじめます。そういうこともございます。その上で、エンリッチドケージは、鳥と排せつ物、ふんですね、接触して衛生的ではございません。そういう問題点が生じるんです。
これは、アニマルウェルフェアの指針として五つの自由というのが掲げられておりますが、私は、恐怖及び苦悩からの自由とか、苦痛、傷害及び疾病からの自由とかというところに抵触するのではないかと思っております。
あと、衛生について言いますと、日本は卵を生で食べます、皆さん御存じのとおりだと思いますが。私、知らなかったんですが、世界的には余り生で食べる文化はないみたいです。排せつ物、ふんと卵が接触してしまいますと、サルモネラ菌が発生して食中毒の危険性は高まります。一方で、バタリーケージのメリットとしては、排せつ物と鶏を分離できます。疾病の発生が抑制できますし、抗生剤やワクチンの使用を抑えることにも役立つし、薬剤耐性の観点からも十分に妥当性があると私は思います。
私は、OIEコードが加盟国・地域において実行可能性があるものでないといけないと考えております。価格に大きな影響を与える飼養環境の変化は、仮に必要であったとしても時間をかけて行うべきであると考えますし、闘争行動や衛生環境の悪化のリスク、薬剤耐性の観点から見れば、止まり木、営巣の区域の設置は、二次案のような義務ではなくて、推奨事項となっている現状の五次案は妥当な政策だと考えております。
野上農水大臣の御所見をお伺いいたします。
〔山際委員長代理退席、委員長着席〕