水谷広の発言 (環境委員会)

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○参考人(水谷広君) どうも私の書いたものをちょっと引用してくださってありがとうございます。
 あれを書きながら感じるのは、やっぱり日本というのはどうも変わっていると。少なくとも先進国、たくさんのエネルギーと資源を使って豊かな生活を成立させている国々の中でちょっと変わっているなと。リーダーの意識が違うと。その結果が、やっぱり社会の雰囲気が違って、どっちが、何というんですか、鶏と卵かもしれませんけれども、社会の雰囲気が変わって、そこから若い子供たちが、若い子供たちっておかしいですかね、皆さん、若い人たちが旧世代に抗議の声を上げて、またそれをリーダーが受け入れてきちっとした発言をすると、そういう現状を見て、さあ、どうしてこうなるんだろうと。
 実は、先ほど申し上げましたように、私、「地球とうまくつきあう話」を書いたときに、もう今の世代はどうしようもないので、新しい種類の人間が生まれてこなきゃしようがないんだと、言わば放り出したようなところもあるわけです。だけど、その気持ちというのは、要するに、基本的な物事の考え方を変えない限り、根底が腐っていたら上に立つ者はみんな崩れちゃうんだと、根底が変わらなきゃいけないんだと。それは、言うはやすしです。先ほどちょっとおっしゃっていたけど、言うはやすしだけれども、そうでなければ大きな本当の変革は起きないだろうと。
 私、ちょっと前までは大学で教員生活を送っておりました。もちろん、大学ですから私も若い人たちにそういうことをいろいろ語りかけてきました。でも、なかなか成果が上がらない。やっぱり日本の大学でしたのでなかなか発言しようとしない。一つ感じましたのは、大クラスの段階で各個人個人の発言を自由にさせるということ自体がもうなかなかしにくいんですね。それを小さなクラスにしますと結構発言しようという学生さん出てくるんですけれども、そういう機会をできるだけつかみたいなと思いながらなかなか実現できなかったのが、私のまあ一つの悔いです。ですから、言うことは言ったけれども、それを実践する知恵は結局私にはなかったというちょっと情けないお話なんですけれども。
 ただ、先ほど言いましたように、やっぱりもう今までだと既成の体制というのがいろいろあって、便利さを供給してくれる組織というのがあるわけですね。いろんなものがあって、そこで利益を生み出していると。そうすると、その利益を生み出す体制をちょっとでも崩すのはそういう人たちにとっては嫌なわけです。だから、何につけ、何につけ、この便利さを捨てることになってしまうんですよと言って脅すんですね、ある意味。
 実際に便利さを捨てる必要は必ずしもあるとは言えないんです。環境をきちっと保全しながら便利さは相変わらず保つことができる、その可能性は今まで追求していないんですよ。だって、環境なんて要らないものだったわけですから、目の前からごみがなくなればそれでよかったわけで。たくさんのエネルギーと物質を使って、安いエネルギー、安い物質、それをどうやって手に入れるか、そればっかりとは言ってはいけないのかもしれませんけど、それが主体の科学技術の発展が二百年間あったわけです。その科学技術の視点を変えれば、決して便利さを捨てる必要はないかもしれないんですね。そこをきちっと追求してほしいと、そう思います。そして、それを次世代に継承していくと。それが一つの私の、私自身は実現できなかった方向性だと思っています。

発言情報

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発言者: 水谷広

speaker_id: 19068

日付: 2021-05-18

院: 参議院

会議名: 環境委員会