青山繁晴の発言 (経済産業委員会)
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○青山繁晴君 皆様おはようございます。
本日は、危機のさなかにもかかわりませず、感染症対策上、規定いっぱいの九人の主権者の方々に傍聴に来ていただいています。心から敬意と感謝を申し上げます。傍聴人のためにも、党利党略のためではなく、国益のために徹して質問いたしたいと思います。
本日は、先ほど委員長から宣言がありましたとおり、産業競争力強化法等の改正をめぐっての審議であります。産業競争力強化法は、私たち経済産業委員会の委員にとってはごくおなじみの法律でありますけれども、残念ながら主権者の方々にそう浸透しているという法律でもないと思います。より問題なのは、中小企業、零細企業の経営者の方々あるいは従業員の方々も含めて、産業界にも、非常にそういう部門が充実している大企業なら別ですけれども、そういう余裕のない企業にとっては、最もこの法律の支援が必要な企業にとっては、私がヒアリングした限りでは余り知られていないということがあります。その命題を根っこに置いて質問してまいりたいと思います。
そもそも、この法律の名前にもなっています産業の競争力とは一体何なのかということであります。一般的に言うと、最近一番言われるのが生産性を上げましょうと、それに十分な需要を見出して最終的な収益力を高めるということなんですけれども、一番大切なのは実は十分な需要の確保ということであります。需要の確保がなければ、幾ら生産性を上げても、売り先がなければ産業は成立しないのは当然のことであります。
その観点から、そもそも今回の改正の契機、きっかけを考えますと、私は信念を持って武漢熱と、武漢から始まった感染症であることをあえて強調しておりますけれども、その感染症の広がりによって、現在の危機に対応することと、それから、終わらないパンデミックはありませんので、終わった後にどのように新しい産業の在り方を決めるかということを考えるために改正しているわけです。
しかし、皆さんよく御存じのとおり、主権者の方々も痛切に感じておられるとおり、国産ワクチンがいまだに登場しておりません。日本は技術立国でありまして、例えば今回のモデルナなどは創薬ベンチャーの典型でありますけど、日本にも創薬ベンチャーは実はあります。例えば大阪大学と、あるいは東京大学と連携している創薬ベンチャーもあるわけですけれども、一番早くて年内ぎりぎりではないかと見られます。その遅れを考えますと、要は、感染症といういつ来るか分からない危機が生み出すところの、幸か不幸か生み出すところの需要に対しての備えが産業界にも、あるいは投資家の方々にも、あるいは政府にもできていない、今もできていないということが実は問題の根幹であると考えます。
すなわち、日本の規制が過剰であるということはこの産業競争力強化法の前身の法律の時代からずっと叫ばれてきたわけでありますけれども、実は、単に規制が過剰というだけではなくて、要はその規制、日本的な規制がいつ来るか分からない安全保障上の危機というものに目を向けていなかった、現在も向けていると言い難いということがあります。そして、そのことは実は日本の既得権益の闇の深さとつながっている面があると、私は民間専門家の時代から問題提起をいたしてきたわけであります。
すなわち、もうあると分かっている需要、だんだん減っていてもこれぐらいの需要は見通しが立つというものでなければ、既得権益というのはそもそも成り立たないんです。国民を守るために、あるいは国益を守るために、来るかどうか分からないけれども、自分たちの利益を二の次にしてでもそのことに備えるという考え方が、いわゆる既得権益にはありません。これすなわち根源の病だと考えます。
この法改正の本当の願い、本願は、そこに切り込むことにあるのではないかと愚考いたすわけですけれども、これは非常に政治的な命題でありまして、梶山弘志経産大臣にお答えをお願いしたいと思います。