渡辺喜美の発言 (憲法審査会)

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○渡辺喜美君 みんなの党、渡辺喜美であります。
 世の中には、建前のルールと本音のルールというのが存在するんですね。ノーマティブルールとプラグマティックルールとも言います。
 憲法四十三条には、「両議院は、全国民を代表する選挙された議員でこれを組織する。」と書いてあります。伝統的な見解では、これは命令委任の禁止であると。国会議員というのは誰の代理人でもない、選挙区の代理人でもない、業界団体の代理人でもない、全国民を代表する国民代表制というのが伝統的見解であります。
 一方、現実はどうなっているかというと、これは選挙も議会も政党が仕切っていると。議員というのは政党の党議拘束に従う存在になっているというわけであります。総理大臣も多数派が選びますし、選挙運動の実際は政党や政党支部が行っているわけですね。
 こうした建前と本音のギャップというのが余りにも甚だしくなり過ぎると決していいことはないと考えております。政党というのは、日本では憲法にも国会法にも出てこない、公職選挙法と政治資金規正法にのみ出てくる存在なのであります。つまり、日本では、政党中心主義を導入をするときに、全国民の代表である議員と政党の党議拘束に従う議員との矛盾相克、そういった議論を回避して、政党法を作らずに政党中心主義を導入をしてしまった、その政治のゆがみというものがこの三十数年間の日本の政治を象徴しているものであります。
 今回、国民投票法制が整備されようとしているのは大変結構なことであります。日本の選挙制度はかなり統制型の制度なんですね。御案内のように、選挙が始まりますと、街宣車をまず警察に持っていって測るんですね。これ、何センチオーバーしていますとか言われると、もうこれやり直しですよ。そういったことから始まって、非常に統制色の強い選挙法でありますが、憲法改正の国民投票においてはできるだけ必要最小限の規制にとどめるべきではないかと私は考えるのであります。
 衆議院の審査会で、山尾志桜里委員が大変興味深い例を出しておられました。ケンブリッジ・アナリティカのケースなんですね。あれは、御案内のとおり、違法に入手した有権者の個人データを使って投票行動の判断に介入をしていったデータゲート事件とも言われるもので、ケンブリッジ・アナリティカ自身は一八年に消滅をしております。
 しかし、こうしたものが合法的に行われ、かつアルゴリズムを駆使してマイクロマーケティングと言われる手法でもって働きかけることが一体どこまで規制できるのか、そういった議論はこの審査会において大いにやっていくべきことと考えます。
 もう既にサブリミナルについては禁止されておりますが、こうした大衆をセグメントしてそれぞれのグループに最適なサイコグラフィックスを行っていく手法がどこまで認められるのか、規制できるのか、そういう議論も是非やっていただきたいと思います。
 以上です。

発言情報

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発言者: 渡辺喜美

speaker_id: 22070

日付: 2021-05-19

院: 参議院

会議名: 憲法審査会