平木大作の発言 (憲法審査会)
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○平木大作君 公明党の平木大作でございます。
私からは三点申し述べたいと思います。
まず第一に、憲法に関して我々がまず問うべきは、憲法尊重義務を課された国会議員として、我々は基本的人権を守るための立法に誠実に取り組むことができているのかどうかという点であります。
例えば、日本が児童の権利条約を批准したのは二十七年前の一九九四年でありますが、子供の権利を保障する総合的な法律としての子供基本法ともいうべき法律は、いまだ立法されておりません。
また、情報技術の進歩が私たちの暮らしを一変させてしまう第四次産業革命のただ中にあって、法規制が時代から取り残されていないか、新たな人権侵害を引き起こしていないかも重要な論点であります。プライバシーや個人情報の適切な保護の在り方について議論を加速させる必要があります。
家族の在り方をめぐって近年相次いで提起される違憲訴訟は、人々の価値観が多様化し、社会が大きく変化する中、国会が時代の価値観に合った立法に取り組んでいるのかを問う国民の声であります。とりわけ、本年三月、同性婚を認めていない民法などの規定は違憲で差別に当たるとした札幌地裁の判決を我々は重く受け止める必要があります。
第二に、日本国憲法の内包する安全保障と恒久平和主義を考える上で、人間の安全保障という観点からの検討は一考に値します。
この考え方は、端的に言えば、紛争を始めとする国際社会の諸課題を、従来の国家を守るという視点ではなく、一人一人の人間を守るという視点から捉え直すものであります。一九九四年に登場した比較的新しい概念でありますが、四半世紀を超える中で学問領域として成熟しつつあるのと同時に、国連を中心とした国際社会の中でも規範的な概念として定着しつつあります。近年では、日本国憲法前文との共通点が指摘されるようにもなってまいりました。言わば、国際社会が日本の平和主義に追い付いてきたとも言えると思います。
第三に、当憲法審査会の開催を定例化し、議論を活発化させるべきと申し上げたいと思います。
その趣旨は、国民の憲法に対する理解を深めることのみならず、国政に参画する各政党、政治家の考えをよりよく知り、政治に対する理解を促進する上でも極めて有意義だからであります。
憲法についての意見表明からは、日常的な政策の議論や法案に対する賛否からは見えづらい各政党、政治家の価値観が前面に出てきます。政策をパッチワークで並べたマニフェストに辟易としている国民にとって、各政党が根っこに持つ価値観が幹となる将来ビジョンへ連なり、枝となる個々の法案の判断へとつながる様子を見せることは、国民にとって政治を身近なものとし、信頼を醸成するものと考えます。
最後に、改正国民投票法案は、憲法制定権者である国民の権利行使の観点からも速やかに成立させるべきであると申し上げて、私の意見表明を終わります。