飯島滋明の発言 (憲法審査会)
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○参考人(飯島滋明君) 質問ありがとうございます。
どう答えようかなってちょっと考えさせていただきますけれども、やっぱり憲法改正の手続というのは、やっぱりどんなものが出されてこようと、まあ言い方は悪いですけれども、公平公正にやっぱりできる、そういったシステムづくりであって、あくまでそれに関しては色が付いているというのはまずい気がするんですよね。ですけれども、やっぱり総理大臣がそういうことを言ってしまうと、どうしてもそのために作っているんじゃないかというふうに、それこそ政治と関係あるんじゃないかって、これ国民に疑わせる要素になってしまうと思うんですよね。そこがやっぱり非常にまずいところなんだろうなと思います。
どんなものが出されようと、やっぱりそれはちゃんと国民投票、主権者の意思を聞くというのであれば、それに適した制度づくりというのがどうもゆがめられちゃっているんじゃないかという、誤解を与えている発言という意味では非常にまずい発言だと私は考えています。人が亡くなっているかもしれない、苦しんでいるかもしれないのに、ピンチをチャンスになんというのはちょっとどうなのというか、これはやっぱり、それは思います、正直言って。
緊急事態条項に関して一言、ちょっと私も国会の議論見させてもらって感じるところを言いますと、例えばドイツやフランス、緊急事態条項あります。ですけれども、今のドイツやフランスは緊急事態条項は危険だからこれは使うのやめようということで、あえて法律でやっているわけですよね。そこら辺の議論が全然ないという気はします。
例えば、一九六一年、フランスでも憲法十六条の非常大権が使われましたけれども、そこでは警察官が四十八人も虐殺しているわけですよ。戦後ですよね、これ。ですから、実はそういったのは危険だということで、わざと今は公衆衛生緊急事態法というのを使って憲法を使わないようにという、そういうことで対応しているんですよね。そういった、要するに危険だという考え方が全然、ちょっと感じられないなというのがあると。
例えば、ドイツのメルケル首相であったりフランスのマクロン大統領なんかは、例えば法律でやるけれども、それでもやっぱり個人の権利、自由、民主主義にとって危険だからということで、これを濫用させないようにしたい、政府が濫用させないようにしたいということをさんざん言っているわけです。メルケル首相というのは東ドイツの出身なので、自分がその移動の自由を行使できないということが非常に、どれだけまずいかというのを分かっていると。だから、今回、法律でやるとしても、それでもやっぱり危険なんだという、その認識を持って対応しているわけですよね。
実は、国会議員の先生方の発言を聞いていますと、私権の制限、私権の制限だという発言はあって、政府の対応、緊急事態を使われるということは危険だという議論が余り聞かれないなというのがドイツやフランスとの違いだというのは一つ感じますし、私権の制限がないという言い方もちょっと私、違和感がありまして、そもそも今休業要請とかでさんざん大変な目に遭っている人たちっているわけですよね。それで、これ以上私権の制限と言われて国民が果たして納得するのかどうかという辺りはやっぱり考えていただきたいと思いますし、あくまで憲法改正権力の主体というのは国民ですから、国民がこれを変えなきゃということにそれでなるのかどうかという辺りはやはり考えていただく必要があるんだと思います。