池島大策の発言 (国際経済・外交に関する調査会)
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○参考人(池島大策君) 御質問いただき、ありがとうございます。
先生の言われたその何らかの危機的な状況と、その秩序を維持するのに難しい状況がどういうときにあるのかということについては、なかなか予測するのは難しい。これまでもあったかと言われるとなかなか微妙なんですが、要は、国際政治のもう少し全体の大きな観点からこの北極というローカルな、ある種ローカルなところを見なくてはいけないということです。
例えばクリミア半島の危機があったときに、ロシアの立ち位置というものが、やっぱり対アメリカ、そして対欧州ですね、そういう国々との関係において非常にロシアとしては微妙になった。ただ、それが北極圏におけるいろんなヤマルその他の開発プロジェクトにどの程度影響を与えたのかということについては、いわゆる制裁によってですけれども、それほど大きなものがあったということは聞いていないんですね、それによって駄目になってしまったという。まあある程度の影響はあったけれども、金融関係の方のものがあったとかいろんな、あるんですが、それによってということは、何というか、避けられた又は避けたのか、そういうふうな意見を、また報告を聞いております。
逆に、そういう北極以外の何らかの、そういう紛争とか対立というものが北極に及ばないように、関係諸国は恐らく、北極評議会を使って、その枠組みを使って、ならないように連携しているんではないかとおぼしき節があります。そういうふうに逆にすることが今の少なくとも北極評議会の枠組みを維持して、特に五沿岸国の利益を維持していく上で大事なことなのではないかということをやっぱり当事国が理解していることだというふうに思うわけです。
ですから、それは、その中で対立というと、先ほど申し上げた米中ロの中でもロシアが圧倒的に地理的には沿岸、北極海に臨む沿岸線の長さが長いということを考えると、ロシアが軍事的にというか安全保障上及ぼすファクターというものは欧州の特にNATOに入っている小さな国々にとっては大きな脅威になるということは、去年辺りあった幾つかのウェビナーですね、ウエブによるスウェーデンのストックホルムのSIPRIなんかの会合で、私も参加させていただきましたけれども、それは一つの大きなテーマになっているわけですね。ロシアの動向が読み切れないと。
それをどういうふうに抑えるか話す枠組みは、北極評議会では話せませんので、軍事、安全保障のことを表立っては。それ以外のものを、新しい枠組みが必要かとか、どこで話すべきかという議論はもうずっと行われてきています。今後それが本格化するのかどうかということは、日本としても注視していく必要があるのかなというふうに思っております。
以上です。ありがとうございました。