逸見真の発言 (国際経済・外交に関する調査会)

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○参考人(逸見真君) 御質問ありがとうございます。
 船員を日本が育成する、日本人船員に限って言いますと、船を運航するという前提だけからしますと、強い意義はないです。これは、一〇〇%外国人に置き換えてしまっても、日本に行き来する船が動けば、もうそれで終わりな話なんですね。実際、欧米はもうそれに近い状態になっています。自分の自国船員というのは、逆に言うと非常に少ない。むしろ、先進国、欧米の中では、日本が一番自国船員を重宝して使っているんじゃないかなと思われるような感がございます。
 ただ、先ほどお話ししましたように、日本の船会社は、日本人船員は、船員としてのみ使うということよりも、陸で使うということを主眼に置いております。要するに、海上経験というのは、陸で仕事をする上での基礎になるという考え方ですね。これは大手、中堅船会社、全てそうです。ですから、船員を採用するときに学生に会社説明をするんですけど、そのときに必ずこの話はしています。ずっと船には乗れないよ、一定の期間船に乗ってもらって、スキルを身に付けてもらって、陸で働いてくれと話をするんですね。これは大学でも同じです。そういうふうに話をしております。
 ただ、中にはもうずっと船に乗るという話もあるんですけれども、ずっと船に乗るということは、またそれだけ非常に大きなストレスになるんですね、人間にとって。一つは、離家庭性という話もあります。若い頃は船にずっと乗り続けたいという気持ちはあるんですが、結婚をしました、子供が生まれましたという話になってくると、やはり海からはどうしてもという話になってくるんですね。それがもう私も含めて、船会社にいる人間は全部そうなんです。ただ、やっぱり海が好き、船が好きという基本は変わりませんから、そこら辺のバランスを会社がどう考えるか、業界がどう考えるかということだと思います。
 それから、あともう一つ、よく言われるんですが、安全保障の話です。要するに、外国人だけの船は、もし日本が有事になった場合に乗ってきてくれない、乗ってくれないだろうという認識ですね。これは非常に古い、ちょっと古いというか、長いことずっと言われている理論ということになります。
 それから、海事クラスターという話があって、要するに、日本が海事産業でこれからある程度世界の中でちょっとやっていこうという考え方をしますと、船に乗っているという技術、知識、これがやっぱり重要になってくるということで、やっぱり船乗り必要だという話がここで出ております。
 それから、今の日本の海運会社、先ほどの話に戻りますけれども、大手、中堅を含めて、日本人がやっぱり日本の会社をしているという基本原則からしますと、日本人船員は必要だという考え方があるということです。
 総じて言いますと、日本人船員はやはり必要であって、外国人船員と完全に置き換えるということはできないというのが今の海運会社の、業界の考え方だと私は認識をしております。
 以上です。

発言情報

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発言者: 逸見真

speaker_id: 22817

日付: 2021-05-12

院: 参議院

会議名: 国際経済・外交に関する調査会