大門実紀史の発言 (財政金融委員会)
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○大門実紀史君 少しこの一年の日本銀行のETF買入れの経過をちょっと振り返ってみたいと思うんですけれど、去年の二月頃ですかね、新型コロナの感染拡大によって経済の先行き不安が広がって、世界的に株価が急落をいたしました。各国政府は大規模な財政政策を次々と打ち出して、各国の中央銀行も大規模な金融緩和に踏み込んだわけであります。日本銀行も国債購入の上限額を撤廃すると同時に、このETFの買入れ額も従来の年間六兆円から十二兆円に倍増させたということですね。
世界の株価は、その後急激な今度は上昇、急落して上昇して、逆に株価バブルじゃないかと言われるぐらいに上昇いたしました。日本の株価も、二〇二〇年の三月十九日の終値が一番下だったと思います。一万六千五百五十二円ですかね、それが急速に回復して三万円を突破して、今二万数千円になろうとしておりますけど、一時は三万円を突破したということであります。
これは、要するに、私だけじゃなくていろんな方がおっしゃっていますが、世界中の中央銀行が大規模な金融緩和をやったそのマネーが、実体経済が余り元気になっておりませんから、結局株式市場に流れ込んで、実体経済は回復していないにもかかわらず株式市場が高騰するというふうなバブルをつくり出したんじゃないかということが指摘されております。
日本銀行に関して具体的な点ですけれども、日本銀行の二〇二〇年度のETF購入額、月別の推移を見ますと、二〇一九年、その前の二〇一九年、前年は年間で四・四兆円だったのを、去年、二〇二〇年は株が落ち込んだと、その年は七・一兆円に購入額を増やされております。特に、先ほど申し上げました株が暴落した三月、四月の二か月で二・七兆円ものETFが日銀によって購入されております。
お手元に資料をお配りいたしましたが、さらに、去年の三月の買入れ額を見ると、(1)、(2)の欄がETFの購入額なんですけれども、先ほど申し上げました一番株価が安値となった三月十九日、日銀はそれまでの倍の水準の二千十六億円、二千四億と十二億足して二千十六億円も購入されております。その後も、三月二十三日、二十六日、三十日、同じく、それまでは一千億オーダーだったのを二千億オーダーで購入されております。つまり、日銀は、三月十九日の株価の最安値を押し上げるために、僅か十日余りで八千億円以上の資金をETFの購入に充てたと、株式市場に投入したということがこの数字で分かるというふうに思います。
こういうことがありますので、市場関係者は、株が急落すると日銀が買い支えてくれるという点で、海外の投資家も含めて、日本の株式市場は日銀のおかげで大変安心感があるというふうなことがあって、それが株価バブルをつくる一因にもなってきたというふうに思います。
日銀のETF購入については、黒田総裁とも議論したことありますが、要するに、デフレ克服とか物価安定とかいろんなことおっしゃってきたわけですけれども、結果的に、実態として、あと市場のマーケットの評価も含めて、株価の下支えをしている役割が実態として今一番大きくなってしまっているんではないかと思いますが、総裁はいかがお考えですか。