大門実紀史の発言 (財政金融委員会)

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○大門実紀史君 一つの懸念の点として、原理的には、ですからコストの関係とかでこういうことは日常的にはなかなかないとは思うんですが、時にはこういうことに、日銀が貸出しするというのは、やっぱりそれはそれで、それを借りてという方が、借りてというようなファンドもいるかも分かりませんので、気を付ける必要があるということで申し上げておきたいと思います。
 いずれにせよ、日本銀行のETFの購入も貸付けも、本来中央銀行がやるべきことではないというふうに私は思います。そのことがやっぱり支えてくれるんじゃないかというような、市場をゆがめるし、何か健全な市場の機能も阻害しているのではないかと思いますし、この貸付制度もそういうことにつながる可能性の方が高いということは指摘をしておきたいというふうに思います。
 それで、全体の話なんですけれど、もう黒田総裁とも何度も異次元金融緩和については議論をさせていただいておりますけど、しばらくぶりですので改めてお考えを聞きたいんですが、要するに、異次元金融緩和の出発点は、日本のデフレの原因からも私たちと考えが違ってきていると思うんですけれど、貨幣現象であるとかいろいろありましたが、結局、当時何度も主張させていただいたように、言い方はいろいろありますけど、賃金デフレとか生産性の問題とかありますけど、いずれも実体経済の方に問題があって、貨幣現象ではないと。それを貨幣現象だけで、金融緩和だけで幾らやってもデフレは、二%目標は到達しませんよということは再三申し上げてきました。
 それの結果として、とにかく国債の保有規模がもう異常に膨らんで、ETFも異常に膨らんでいるというような、ちょっと姿としては、世界の中央銀行の中ではちょっと異形の、異形の中央銀行になっているのではないかということも指摘してきたところでございます。何度も申し上げてきたところでございます。
 この今の時点でまた改めてお聞きしたいのは、じゃ、どうするかというところでいきますと、なかなか出口は簡単に見えないだろうと思いますが、今ちょっとコロナの状況がありますので、これはなかなか収束しないと難しいところありますけれども、それも踏まえてなんですけど、今後の方向として、出口とは言えないけれども、正常化、正常化には踏み出すべきだということも再三指摘させていただいて、いつも、何回か申し上げましたが、五つのことが必要ではないかと。
 一つは、やはり日本銀行として、その時々の政権はいろいろありますけれど、やはり一定、全く独立というのはあり得ませんけど、一定日銀としての独自の判断で物事をお考えになってほしいというのが第一点ですね。
 二つ目には、物価上昇二%目標はもう取り下げるべきだと。これに自縄自縛、縛られていることによって、まあメンツがあるのかも分かりませんけど、これを持っていることによってもう身動き取れなくなっていると。この際、誰も期待もしていませんので、二%目標というのはもう取り下げたらどうかというのが二つ目でございます。
 三つ目には、国債保有残高を減少させる方向に、少なくともその方向を明示すべきだという点です。今のこのコロナの債務、また積み上がっておりますから、これはちょっと別の話なんですけど、どういう会計上のとありますが、日本銀行として大きな方向として残高は減少させる方向を打ち出すべきだという点が三つ目であります。
 四つ目は、その際に、今日もそうなんですけど、マーケットは何を考えているか分からないと、だから疑心暗鬼と言われると。もっとはっきり日銀は正常化に向かいますということでマーケットとの対話を始めると。国債も減らす方向で、ETFも減らす方向でやりますということを、率直な意思の疎通ですね、対話をやって、その際はやっぱり長期保有で持ってくれる、国債を持ってくれるところに移していくとか、もっとオープンにやるという点が四つ目であります。
 五つ目は、やっぱり何度かありましたが、日本銀行が正常化、方向を変えるというときに必ず海外のヘッジファンド等が空売りを仕掛けたり、いろいろなことがありましたので、そういう投機筋の規制を同時にやるというふうな五つの点が必要ではないかということを申し上げてまいりました。
 この前、予算委員会の参考人質疑のときに金融の専門家の方が二人来られたので、同じ、こういう考え方はいかがですかと申し上げたら、お二人とも今はそういう方向が大事じゃないかというふうに御意見、賛同の御意見もいただいたところで、大分時代が変わってきたなという、最初言ったときは何言ってるのという感じでしたけど、デフレの原因も含めて、ずっと言ってきたような方向になってきているんではないかと思います。
 改めて、黒田総裁としてこういう提案についていかが思われるか、お聞きしたいと思います。

発言情報

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発言者: 大門実紀史

speaker_id: 16551

日付: 2021-05-13

院: 参議院

会議名: 財政金融委員会